日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【ジブリ作品を社会科的に考察する記事】〜耳をすませば編〜

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明けましておめでとうございます♪
そうです、風邪でダウンしておりました(๑・̑◡・̑๑)



ジブリ作品を社会科的に考察したら面白いんじゃないかな〜と思ったのが大学生の頃。


その頃に遊び半分で調べてたものを、ブログ開設を機にシリーズ物として書いていこうかなって思います。






今回の作品は【耳をすませば】



柊あおいさんが、1989年から少女漫画雑誌「りぼん」に掲載していた漫画が原作。1995年、宮崎駿監督によって映画化。


ツベルクリンは、耳をすませばの〝あるシーン″が気になって仕方ないのです。そのシーンを社会科的に考察したいと思います😄


<目次>

物語のあらすじ


主人公月島雫(つきしましずく)は、読書が好きな中学3年生。たぶん帰宅部。

ある日、父親の勤める図書館で借りた本の図書カードに、いずれにも「天沢聖司(あまさわせいじ)」の名前があることに気付く。その人物が一体どんな人なのか想像を膨らませる雫。

そして、実は天沢聖司は雫と同じ中学校の同級生だということを知る。最初は、聖司の生意気な態度に「やなヤツ‼︎ やなヤツ」と反発するが、次第に惹かれあっていく。

そして何やかんやあって、聖司くんは中学校3年生のくせに雫に向かって「結婚してくれないか‼︎」って言っちゃう…そんな物語です。



気になる〝あるシーン″

雫と聖司が出会った後、聖司は雫に対してこう言っています。

「俺、図書カードで前から雫のことに気付いてたんだ」

「図書館で何度もすれ違ったの、知らないだろ?」

「隣の席に座った事もあるんだぜ…」

「俺、お前より先に図書カードに名前を書くため、たくさん本を読んだんだからな…」


詳しくは、Yahoo!で「天沢聖司 ストーカー」と検索してみてください。

聖司は、雫が読みそうな本を前もって借り、図書カードに自分の名前を記入することで自分の存在を雫に気付かせる方法を取ったのです。

マジ聖司ストーカーだよね
なんて聖司くんは純愛の持ち主なんでしょう…(๑・̑◡・̑๑)


ただ、このシーンで1つ気になることがあります…



図書カードって個人情報ダダ漏れじゃない?


図書カードを知らない人へ



おそらく、図書カードを実際に使ったことのある世代は、アラサーくらいまでじゃないかと思います。

本の裏表紙に小さな袋があり、その中に図書カードが入っています。本を借りる時、その図書カードに名前を書いてカウンターへ持っていくと本が借りれます。

本を返す時に、図書カードに係員から印鑑をもらって、図書カードは本の裏表紙の袋に戻されます。

このやり方は、「いつ」「だれが」「どんな本を読んだか」、図書カードを見れば分かってしまうのです💦



例えば、自分が『完全自殺マニュアル』なんて本を3週間連続で借りていたら、こころの相談室の電話番号を教えられたとか、ヒトラーの『我が闘争』を4週間連続で借りてたら人種差別者扱いされたとか…


この欠点を逆手にとって聖司は、雫にストーカー規制法スレスレの行為に走るわけです。
しかし、この図書カードシステムは個人情報保護法案の観点から見るとどうなんでしょうか?

法律では?


第20条  個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。(2003年公布個人情報保護に関する法律 条文より引用)



2003年に公布された個人情報保護に関する法律(個人情報保護法案)では、個人情報を管理する団体・企業に対し個人情報保護に関するルールを定めています。この法律は2017年に改正されていますが、



第19条 個人情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データを正確かつ最新の内容に保つとともに、利用する必要がなくなったときは、当該個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならない。(改正 個人情報保護に関する法律 条文より引用)



まとめると、個人情報保護法では「個人データの漏洩に気をつけなさい」なおかつ「不必要になった個人情報は消去しなさい」と定めています。


確かに『耳をすませば』公開当時(1995年)は、個人情報保護法案は公布されていなかったのですが(2003年公布)、図書カードは「個人読書データ」を「いつまでも」公開しているヤバイ代物だったわけです。


図書館さん側は…

実はこの「耳をすませば図書カード事件」に対しては、図書館さんサイドが激おこぷんぷん丸だったようです。


というのも、日本図書館協会が作成した「図書館員の倫理綱領(1980年総会決議)」では、読者の個人データの保護について、次のように述べています。


第3項 図書館員は利用者の秘密を漏らさない。

図書館員は、国民の読書の自由を保障するために、資料や施設の提供を通じて知りえた利用者の個人名や資料名等をさまざまな圧力や干渉に屈して明かしたり、または不注意に漏らすなど、利用者のプライバシーを侵す行為をしてはならない。このことは、図書館活動に従事するすべての人びとに課せられた責務である。(図書館員の倫理綱領 より引用)




耳をすませば公開よりずっと前から、日本図書館協会は読書の秘密を守ります宣言を出していたんですね。

そして、1980年代から読者の個人情報を守るため図書カード方式からバーコード方式に切り替えを続けていたわけです。

そこに、耳をすませばというリア充爆発しろ純愛映画が公開され、〝図書カード出会い戦法″なる前時代的なやり方が多くの人の目に留まったのです。

日本図書館協会さんは、スタジオジブリに対し『映画みたいな個人情報ダダ漏れなやり方はもうやってないもん‼︎ 』と抗議します。


今現在では、図書カード方式はほぼ無くなり、代わりにバーコード式になりました。

ツベルクリンの記憶が正しければ、中学校までは図書カード方式、高校からはバーコード方式になったように思います。


ジブリさん側の擁護をするとしたら、映画中で雫のお父さんが次のように発言しています。


『うちの図書館ももうじきバーコード式を導入するんだ』


このセリフを聞いた雫は、『つまんない』と言っていたように思います。

つまり、あと少し遅ければ、聖司と雫は出会ってなかった可能性があったのですね💦

まとめ

今現在では、聖司のやった図書カード出会い戦法は使えません。なおかつ、これは聖司のような爽やかイケメンがやると絵になるのです。
決して、真似されないようにお気をつけて願いたいと思います。
そして、図書カード出会い戦法が使えない今、聖司はどうやって雫の気を引かせるのか気になるところです‥(´・ω・`)


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