【ツベルクリンWalker】シリーズは、現役添乗員であるツベルクリンが日本各地の観光地を徹底ガイドしていくシリーズ記事です。今回は縁結びの神様、島根県の出雲大社を取り上げます。
前回の「足立美術館(島根県)」の記事はこちら
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このシリーズの特徴は、グルメとか有益な情報だけでなく、「ちょっとこれどうなん?」といった批判的な目線や観光客が知っていても無益な情報も混ざっている点です。
ではご紹介していきましょう。
<目次>
出雲大社の概要
「出雲大社」は、島根県出雲市にあります。島根県が誇る壮大な神社です。
(島根県の見どころは出雲大社しかありません)
日本の神社のランクというものがあります。会社の組織で例えてみると
名誉会長:伊勢神宮(三重県)
取締役:出雲大社(島根県)宇佐神宮(大分県)
専務:明治神宮(東京都)鹿島神宮(茨城県)平安神宮(京都府)橿原神宮(奈良県)など
※神社の格式、ランクについては所説あります
つめり、出雲大社の神様は格下の神様が何か不祥事を起こした際に記者会見で『ご迷惑、ご心配をおかけしましたことを‥』という立場の神様なのです。
出雲大社のご祭神は「大国主命(オオクニヌシノミコト)」です。現地の方は「だいこく様」って呼んでいます。出雲大社はだいこく様の"宮殿"なのです。
出雲大社が造られた理由は、日本神話の中のお話『国譲りの神話』によるものです。このお話では、だいこく様と伊勢神宮のご祭神天照大神(アマテラスオオミカミ)が主人公です。
「むかしむかし、雲の上の世界にアマテラスオオミカミという神様がいました。アマテラス様は、現在の島根県に住んでいた地上の神様であるだいこく様の存在を知ります」
という設定でストーリーが始まります。
アマテラス様『地上の国(今の日本)が欲しいわ(^o^) だいこくさんよ、国ちょうだいよ!!』
だいこく様『いやです』
アマテラス様『何やて~!! よろしいならば戦争だ(´・ω・`)』
~なんやかんや勃発する~
だいこく様『仕方ない、アマテラス様にこの国(今の日本)譲ります。そのかわり自分の故郷の島根県に大きな宮殿を作ってください!!』
アマテラス様『ええで!! ほな大きな宮殿作ってやるさかいに(/・ω・)/』
この結果、日本という国はアマテラス様のものとなったのです。
詳しくはググってください(´・ω・`)
神無月と神在月
出典:https://www.rakuten.co.jp/p-kaneko/
10月のことを旧名で「神無月(かんなづき)」っていいますよね。写真は神奈月(かんなづき)です。
なぜならば、日本全国の神様がいなくなるからです。では、どこに行くのかというとこの出雲大社なのです。出雲大社では旧暦の10月に「神様サミット」が行われるのです。現地では「神在祭」と呼ばれています。去年2018年は11月17日~24日まで開催されていました。
サミットの内容は、「誰と誰のご縁を結ばせるか」です。良いご縁、ヤなご縁は全てこの神様サミットで決められてしまうのです( ゚Д゚)
すなわち島根県では10月のことを旧名で「神在月(かみありづき)」と呼んでいます。
出雲大社より1キロいったところに「稲佐の浜(いなさのはま)」という場所があります。神在月の時期に、日本全国の神様が降り立ってくる場所です。
出典:https://tabi-mag.jp/sm0042/
全国各地から集まってきた神様はここで受付を済ませ、サミットにご臨席なさるのです。『おお~久しぶりやな靖国はん!!』『お伊勢さんこそ元気にしてはりました?』といった会話も聞かれることでしょう。
ここで1つ疑問が浮かびます。
「サミット期間中は、日本全国の神様が出雲に集まるのだから出雲大社以外の神社はお休みになるのではないか?(´・ω・`)」
例えば病院が「今週水曜日は先生が医師会に出席するため診察はお休みです」というのがよくありますよね。それと同じように「今週は神様が"出雲サミット"にご臨席されるためお参りは受け付けておりません」と出雲大社以外の日本中の神様がお休みしてもおかしくないですよね。
でもそういう"出雲サミット臨時休業"は聞いたことがありません。出雲サミット期間中も、例えばお伊勢さんにはたくさんの参拝客がお参りに来ています。ってかそもそもちゃんと"出雲サミット"に全国の神様は参加しているのか。謎は深まるばかりです‥
出雲大社への行き方
出雲大社のある島根県というクソ辺鄙なド田舎に行くためにはどうしたらいいのでしょか?まあお住まいの地域によって変わってくるのですが‥(;・∀・)
意外にも島根県に空港があります。「出雲縁結び空港」というふざけた名前です。あちこちに便が出ていて、
〇新千歳空港
〇仙台空港
〇羽田空港
〇静岡空港
〇名古屋小牧空港
〇大阪伊丹空港
〇福岡空港
と結ばれているので、空港近くに住んでいる、もしくは空港に住んでいる方は飛行機での旅行も要検討かと。
もちろん、空港から出雲大社へ行く連絡バスも走ってますよ!!さすが島根県さん!
皆さんのために時刻表調べてきました!!
出雲空港発→出雲大社行き連絡バス
・9時10分発 ・11時55分発
以上
(´・ω・`)「‥‥‥」
この時刻の根拠は、羽田空港発の出雲空港行き飛行機の着時間に合わせてあるのです。他空港の搭乗客なんてアウトオブ眼中なのです。世の中は東京を中心に回っています(´・ω・`)
逆に関東の方は優遇されてますから飛行機でお越しください。航空券の比較サイト載せておきます(*‘∀‘)
電車で行く方法もあります。前回の足立美術館の同じ言い回しになるのですが、「JR出雲市駅まで頑張って来なさい」ということです。
出典https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%BA%E9%9B%B2%E5%B8%82%E9%A7%85
JR出雲市駅からは、島根県の私鉄「一畑電鉄」が出ています。途中駅で乗り換えが必要ですが、がんばって出雲大社前駅まで来てください。
出雲大社の表参道、「神門通り」の脇に一畑電鉄出雲大社前駅があります。
神門通りを突き抜けると、出雲大社が見えてきます
神門通りと出雲大社ご本殿の地図
赤丸が一畑電鉄出雲大社駅、青丸が出雲大社ご本殿です。
駅を出て左側、出雲大社とは反対方向に「一の鳥居」がありますので見とくだけ見ときましょう。
神門通りをまっすぐ進むと出雲大社ご本殿方向です。
ちなみに、レンタカーの方は出雲大社そばに一般車駐車場があります。
上の地図上緑色の☆マークが一般車駐車場です。たぶん無料です。この写真は平日に撮影しましたからガラガラです。土日だとヤバイかもしれません。そして、神在月期間中と正月は道路規制が入るのでたぶんここまで自家用車入ってこれない気がします。周辺の遠~~い駐車場を利用しましょう。
ご本殿までの道のり
表参道の入り口(出雲大社ご本殿から1キロ)の場所に、白い大きな大鳥居がありそれが出雲大社の「一の鳥居」です。神門通りをひたすら歩いていくと黒色の「二の鳥居」が現れます。
二の鳥居前は「出雲大社来ました~(*'ω'*)」感あふれる場所なので、インスタ女子が集う場所でもあります。二の鳥居をくぐっていきます。なお、二の鳥居の前の交差点が「出雲大学駅伝」のスタート地点でもあります。
ちなみに、出雲大社の参拝方法は独特です。通常の神社の参拝方法は「2礼2拍手1礼」ですが、ここ出雲大社は「2礼4拍手1礼」です。
最初の2礼の際に、心の中で自分の個人情報を言います。だいこく様への自己紹介ですね。もちろん、だいこく様も個人情報保護法案には精通しておられますから安心です。最後の1礼で自分の願いを言います(´・ω・`)
砂利道を歩いて行くと、右側に「祓社(はらいしゃ)」があります。ここでお参りすることによって、自分の身体に着いた穢れを払うのです。「自分は潔白だ!やってない」と思われる方はそのままお進みください。
しばらく歩くと、「三の鳥居」があります。真ん中の道は、神様がお通りになる道です。通行してはいけません。もし読者の中で神様がいましたら、どうぞ真ん中をお通り頂ければと思いますし、どうか私の願い(恋人がほしい)を叶えてくださいますようにお願い申し上げます。
手水場を左に見ながらまっすぐ進むと「四の鳥居」が見えてきます。
出雲大社の境内図です
赤丸が四の鳥居、青丸が「因幡の白うさぎとだいこく様の銅像」、緑丸が「若い時のだいこく様の銅像」です。
だいこく様の神話として『因幡の白うさぎ』というお話があります。詳しくはググってください。一言で言うと「なんかウサギに優しくしたら美人なお姫様と結婚できたわ!」って話です。
そのだいこく様と白うさぎが出会った瞬間の銅像が上の地図の青丸の場所に設置してあります。なお、皆さん気付かずに素通りです(´・ω・`)
白うさぎとだいこく様の銅像の向かい側には、若い時のだいこく様の銅像があります。上の地図上の緑丸の位置です。
だいこく様がパワーを授けてもらっている瞬間らしいです。金の玉、すなわちゴールデンボールがパワーを可視化したものです。なお、皆さん気付かずに素通りです(´・ω・`)
四の鳥居をくぐるといよいよご本殿エリアです、この鳥居は銅で造られています。1666年、長州藩藩主の毛利綱広公が寄贈したものです。
銅鳥居の下の方は、皆さん触っていくので色変わっちゃってます。「出雲大社の銅鳥居を触ると金運がアップする」らしいです。
ツベルクリンは、こういうゲン担ぎみたいなことが嫌いです。こんなことで金運がアップするわけがありません。もし、触って金運がアップした方がいたらその時はお金をください(´・ω・`)
銅鳥居をくぐると現れるのが「拝殿(はいでん)」
拝殿とは人間が神様にご挨拶をする場所なのです。そして、日本の多くの神社はこの「拝殿」と「ご本殿」が合体しちゃってる神社が多いです。
出典:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E4%BF%9D%E7%A5%9E%E7%A4%BE
上の写真は、同じ島根県松江市にある美保神社です。手前のお賽銭箱がある建物が「拝殿」、奥の小さいな建物が「ご本殿」です。ご本殿に神様はいらっしゃいます。
基本的に神様は人間なんかに直接会ったりしないのです。ご本殿には神様に直接お仕えする宮司さんがたまに入れるくらいです。
ですから『ご本殿お参りしてきたわ~これで運気アップ間違いなし( *´艸`)』って思ってる方がいますが、ご本殿にお参りしたわけではないのです。
しかし、例外もあります。伊勢神宮です。伊勢神宮にはご本殿しかありません。なので人間どもがダイレクトに神様(お伊勢さんのご祭神はアマテラスさま)に会うことができます。アマテラスさまはフレンドリーな神様なのです。「会いにいける神様」なのです。
そして、出雲大社も例外です。拝殿とご本殿が離れているのです。拝殿にご挨拶をした後、ご本殿まで改めてお参りに行ける構図になっているのです。
すなわち、分類すると
〇拝殿とご本殿が合体している→日本の多くの神社
〇ご本殿しかない→お伊勢さん(伊勢神宮)
〇拝殿とご本殿が分離している→出雲大社
ってことです。ここにきていきなり勉強になることを言い出しすのも、ツベルクリンクオリティです。
まとめ
次回後編では、ご本殿にお参り&表参道の散策について記事を書いていきたいと思います。
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