【ツベルクリンWalker】シリーズは、現役添乗員のツベルクリンが日本各地の観光地を写真を交えながら観光ガイドしていく記事です。今回は「出雲大社(後編)」をお届けします。
「出雲大社(前半)」はこちら
たぶん前半をご覧いただかないと今回のお話がよく分からないと思いますからぜひご覧ください。
ではまいりましょう!
<目次>
平成の大遷宮について
出典:https://4travel.jp/travelogue/10845920
出雲大社はちょっと前まで「平成の大遷宮」というイベントをやっていました。遷宮とは神様のお引越しのことをいいます。
出雲大社は60年に一度、社殿の改修工事を行います(建物自体は壊しません。建物を壊すのは伊勢神宮)。ご本殿も改修工事期間中は、だいこく様は別の場所(境内の拝殿)に引っ越ししていました。
ご本殿の修理が終わり、だいこく様がご本殿にお帰りになったのが2013年なのです。2013年は参拝客がかなり増えました(高速道路も2013年に合わせて開通しました)
ご本殿お参り
ご本殿です。ご本殿ですが、ご本殿の中まで入れないのです。写真上の「八足門(やつあしもん」の手前より参拝します。
ちなみに、毎年お正月の時期と神在祭の期間中は、八足門が解放されます(´・ω・`)
ご本殿の前にピンクの丸いタイルが敷かれています。何も言われなかったら、皆さん踏んづけていきます。このタイルは、昔出雲大社のご本殿を支えていた柱が出土した箇所を示しているのです。
出土した柱の写真です。現在の出雲大社のご本殿は、江戸時代の1744年に再建されたものです。高さ24mを誇り十分大きな建物なんですが、実は古代はもっと大きい高さ48mの建物であったのではないかといわれています。
高さ48m時代の想像図です。平安時代のころは、このような大きなものであったとされています。
かつては「大昔にこんなデカい建物なんか造れるわけないだろ(´・ω・`)」という風潮があり、あくまで伝説上のお話に過ぎませんでした。
事態が変わったのが2000年。発掘調査により、今のご本殿の下より昔の柱が出てきたのです。おそらく、高さ48m時代にご本殿を支えていた柱の一部ではないかとされており、「出雲大社もともとデカかった説」が真実味を帯びるようになったのです。
御朱印所です
お守り授け所
お守りです。出雲大社は何となく「ご縁」の神様っていう風潮があります。もちろん「えんむすびお守り」も販売しています。なお、神在祭の際はよく「えんむすびお守り」は売り切れになります。マクドナルドに行ってハンバーガーが売り切れるようなものです。事実、2013年の「平成の大遷宮」の時期に、お守りが売り切れてました。
ご本殿向かって左側へ移動します。これも言われなければ気づかないんですが、先ほどの八足門にてお参りをするのがもちろん正攻法なんですが、ご祭神のだいこく様は実は横向きにご鎮座なさっているんですよね(´・ω・`)
上の写真は、地図上青の☆マークの位置です。だいこく様は赤い矢印のように横向きにご鎮座されているんですね。横向きに鎮座している理由は諸説あります。一説によると古代において有力な勢力(邪馬台国?)が存在した北部九州の方を向いているのだ、という説があります。
だいこく様と向き合いたい方は、どうぞ左側の☆マークの位置までご移動ください。
もっとも、心理学の世界では、他人との距離を縮めるためには正面に相対するより90度の向きで接した方が距離が近づきやすいと言われています。初デートの際は、向かい合って座るのではなく、L字型のテーブルに座るといいのです(何の話だ)
ご本殿の横に「西十九社(にしじゅっくしゃ)」と「東十九社(ひがしじゅっくしゃ)」というお社があります。細長い建物です。
旧暦の10月に全国の神様が出雲大社に集まってきて神様サミットが行われます。神様サミットは1週間にわたって行われます。問題は、「全国から集まってきた神様は、サミット期間中どこに泊まるのか?」という点です。
実はこの細長い建物、サミット期間中の神様の「ホテル」なのです。神様サミット期間中(すなわち神在祭の期間中)、サミットを終えた神様たちはここにチェックインするのです。出雲大社より東からやってきた神様は東十九社、西からやってきた神様は西十九社にチェックインなさいます。期間中は、写真では閉まっている扉が開くのです。
神在祭期間中ならば全国津々浦々の神様が一堂に会しているわけですから、その期間中にここをお参りしたらそのご利益たるものハンパないことになる気がします。
ただ、注意点があって昼間は神様は会議中でいません。昼間からホテルでぐうたらしてる神様なんて拝んでもご利益なんてありません。17時以降にしかチェックインしに来ません(出雲大社は20時までお参り可能)。
しかしながら、じゃあ17時以降にお参りすればいいのか?皆さんが例えば出張に行かれて、仕事終わってビジネスホテルにチェックインしたとします。疲れていることでしょう。ホテルの部屋でくつろいでいるときに、仕事の電話が掛かってくることほど嫌なことはありません。神様だって同じです。ですから、ちゃんとそれぞれの神社に出向いてお参りしましょう(/・ω・)/
神楽殿とその周辺
ご本殿の隣には「神楽殿(かぐらでん)」という建物があります。
結婚式場と思ってください(/・ω・)/
大きなしめ縄が有名です。長さ13.5m、重さ4.5トンあります。
額縁が掛かっています、「神光満殿(しんこうまんでん)」と読みます。「だいこく様の力で世の中は光で満ち溢れてるんや!!」という意味です。ちなみに刺繍で出来ています。
「しめ縄にお金が挟まると運気が上がる」みたいな噂があって、しめ縄にお金を投げつける不届者がいたので、金網がしてあります。お金はしめ縄ではなく、私に投げつけてください(´・ω・`)
国旗掲揚塔です。この日は雨天だったので国旗が上がっていませんが、日本一の大きさを誇る75畳分の国旗がひるがえります。塔の高さは47mです。昔のご本殿は48mの柱に支えられていたとされていますから、この高さくらいの柱の上にあったとされているんですね~(*´ω`)
神楽殿の横には、出雲大社の第75代宮司の千家国麿(せんげくにまろ)さんのご自宅があります。天皇家で言えば皇居みたいなお屋敷ですね。
よく見ると塀に白線が引かれていますよね。皇族関係などの格式の高い家に引かれているもので「筋塀(すじべい)」といいます。5本線が最も格式高い家とされています。千家家は日本有数の格式高い一族とされているので5本線ですね(*'ω'*)
一般車駐車場の近くに「観光センターいずも」があります。出雲大社行きの路線バスは観光センターの裏側のバス停に停まります。
山陰地方のお土産はなんでも揃ってます♪
神門通り(表参道)を歩く
出典:http://www.city.izumo.shimane.jp/www/contents
お参りも終わったので、神門通り(表参道)にでも行きましょう。
赤色の☆マークに「ご縁横丁」という小さなショップが密集したエリアがあります。
地図上☆マークの近くにスターバックスがあります。2014年にオープンしました。
島根県には2013年までスターバックスが存在しませんでした。それまで、島根県民はコーヒーという飲み物がどんな飲み物か知らなかったんですねぇ(´・ω・`)
今現在、島根県には県庁所在地の松江市に1店、出雲大社前に1店の合計2店舗あります。
余談ですが、47都道府県のうちスターバックスが最後の最後まで出店出来なかったのが、お隣の鳥取県です。鳥取砂丘で有名な鳥取県には「すなば珈琲」というふざけたコーヒーチェーン店が存在し、まさに「すなば」の独占状態だったのです。
かつて『鳥取県には"スタバ"は無いけど"すなば"はある』と言われていました。
すなば珈琲のコーヒーは、非常に濃いコーヒーで美味しいです。そしてまさかの"東京進出"まで果たしています(期間限定でしたが)
話を戻します。ご縁横丁の中をのぞいてみましょう。ツベルクリンは甘い物好きなので、ぜんざい屋さんが気になります。
ご縁横丁の中へ入ると小物グッズ店や出雲そばのお店なんかがありますが、ツベルクリンはぜんざい屋さんへ行きます。
「ぜんざい餅」というお店です。ぜんざい1杯600円からです
これは美味しいやつや!!!
冬にはありがたいこたつです。
なお、ぜんざいと一緒にご縁袋(中に5円玉)がもらえます。
ちなみに、ぜんざいはここ出雲が発祥の地とも言われています。江戸時代、神在祭の際に参拝客にあんこ汁にお餅をいれたものを振る舞っていたそうです。「神在(じんざい)」と呼んでいて、それがなまって「ぜんざい」になったとか(´・ω・`)
そして、たぶんですが「実は出雲がぜんぜいの発祥の地なんや!!」って言いだしたのは、ここ数年の話ではないかと思っています。
もちろん出雲が発祥の地だということは有力な説の1つなのですが、声を大にして、拡声器並みに言い出したのはここ最近です。まあぜんざい美味しいから問題ないです。
出雲地方は、「めのう」という綺麗な宝石石が採れる地域でもあるんです。めのうを加工して「勾玉(まがたま)」として古代より装飾品として愛されてきました。現代では、ストラップやキーホルダーとして勾玉製品が販売されています。
前回の記事でも述べましたが、日本の神話『いなばの白うさぎ』に代表されるように、だいこく様とうさぎは大変ゆかりが深いのです。なので、出雲地方ではうさぎをごり押ししてきます。
神門通り近くには「竹野屋」っていう旅館があります。先程のマップ上の青丸で囲ったところです。
この竹野屋旅館、竹内まりやさんのご実家なのです。ってか竹内まりやさんが実質オーナー状態です。
私にとって竹内まりやさんとは、クリスマス前にケンタッキーのCMソング『♪クリスマスが今年もやってくる~』という鬱ソングを歌っている歌手という認識しかないので、"独身者の敵"とみなしていましたが、まぁお綺麗な方です。
一時期経営不振に陥り廃業も検討されましたが竹内さん自身が『しゃあない、お金出すから潰さないで!』と資金提供。旦那さんの山下達郎さんも協力して、現在では内装も綺麗になっています。
出雲大社にとても近いお宿なので観光にはすごく便利です。宿泊予約は以下のサイトからできます。良かったら「竹野屋旅館」検索してみてください♪
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ドコモユーザーの方はこっちのサイトがいいかも(∩´∀`)
まとめ
ご覧いただきありがとうございました!!
次回は多分【時には昔の雑誌を‥】シリーズかな?って思います。
毎日18時前後を目安に新記事を配信していければなと考えております(絶対とは言ってない)
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