【学校で教えてくれない社会科】シリーズは、学校の授業では教えてくれないちんけで無意味な授業をしていくシリーズ記事です。8時間目の今回のテーマは「声に出して読みたい歴史用語」です。
前回の7時間目の復習はこちら
『声に出して読みたい日本語』というベストセラーの本があります。
声に出して読みたい日本語(1) (草思社文庫) [ 斎藤孝 ]
この本の"はじめに"の部分で次のようなことが書かれています。
「自分の息づかいを楽しむ要領で日本語のヴァリエーションを味わってください。」
「基本はリズム`テンポ・響きを楽しむということなので、いわゆる名文でも口に出してみたときにそれほど魅力的でないものは外しました。」
声に出したときに、テンポや響きが良く読んでいて楽しい名文がこの本に収録されています。しかも、テンポが良くなければ名文であっても収録されていないという、テンポ最優先の思考なのです。そういうテンポがいいフレーズって歴史用語にもあると思うんですよね。今日はそういう"声に出して読みたい歴史用語"をご紹介していこうと思います。
なお、歴史用語のご紹介とともに、その用語の解説も合わせてしています。"学校では教えてくれない~"っていうタイトルですが、解説する内容は、普通に授業でも習うし試験対策にもなってしまいます。つまり、本シリーズとしては不本意です(´・ω・`)
<目次>
墾田永年私財法
"テンポのいい歴史用語"と聞いてまず思い浮かぶのが「墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)」だと思います。こんなクソ長いフレーズなのにテンポがいいおかげでクソガキでもすぐに覚えてしまいます(なお"墾"という漢字が分からない模様)
奈良時代の743年に出された法律です。「自分で新しく耕した土地は自分の物にしていいよ~」という法律です。それまでは、土地はすべて国の物であり自分が耕した土地も死んだら国に返さなければならなかったのです。
その結果、農民の労働意欲が低下し、荒れ果てた土地が増えたのです。ヤバいと思った政府は、「墾田永年私財法」を制定し土地の所有を認めたのです。
この結果、藤原氏が家来を使って田んぼを開墾しまくり、藤原氏所有の土地が増えて藤原氏の権力が強くなっていくのです。
英単語と同じように、歴史用語にも強く発音する箇所があります。当ブログではその部分を太字の赤文字にしていますので、声に出す際は意識しましょう。
墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)
アクセントは最初の「こん」にあります。意識して強く発音しましょう。
本能寺の変
織田信長が家臣の明智光秀によって襲撃され暗殺された事件を「本能寺の変(ほんのうじのへん)」といいます。
これまでの「声に出して読みたい歴史用語制定委員会」において、本能寺の変が話題になることはありませんでした。
しかし、少し前にエグスプロモーションというダンス芸人が本能寺の変をネタにしたダンス芸を披露したことによって、世間に『本能寺の変ってもしかして語感良いやつ?』という風潮が流れました。
「本能寺の変」 踊る授業シリーズ 【踊ってみたんすけれども】 エグスプロージョン
本能寺の変の概要は動画中で言っちゃってるので省略します。なお、光秀は信長をボコボコにしましたが、このダンスメンバーも知人女性をボコボコにしちゃった模様。
アクセントはさいごの「変」にあるようです
本能寺の変(ほんのうじのへん)
武家諸法度
江戸幕府が1615年から数回にわたり制定したいわゆる"憲法"的存在の「武家諸法度(ぶけしょはっと)」。博多弁の『なんばしよっと!?(何をしているんですか?)』に通ずる発音です。
江戸幕府が全国の大名を統制するために出した決まりをまとめて「武家諸法度」と呼んでいます。武家諸法度の中で一番大切な決まりは、1年おきに江戸に来て将軍にあいさつしろという「参勤交代」でしょう。
参勤交代は、めっちゃお金がかかるので大名たちの経済力を弱める目的があったとされています(経済力が弱まれば幕府に反抗できない)
アクセントは、後ろのほうにあります
武家諸法度(ぶけしょはっと)
「はっ」の部分をお腹に力を入れて発音してくださいね(*'ω'*)
エカチェリーナ2世
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/エカチェリーナ2世
歴史用語っていうか人名です。人の名前もテンポのいい発音の方がいらっしゃいます。ロシアの女王「エカチェリーナ2世」がいい例です。エカチェリーナだけじゃダメなんです、"2世"がいいアクセントになっています(ちなみに"エカチェリーナ1世"という女性も歴史上存在します)
18世紀の後半、ロシアの皇帝ピョートル3世の奥さんでした。でも、夫婦関係はじきに破綻し、あろうことか旦那に対してクーデターを起こします。結果、ピュートル3世は皇帝を辞めさせられ、彼女が新しい皇帝に就きました。まさに"かかあ天下"です。
アクセントはやはり"2世"のところにあると思われます。
エカチェリーナ2世(えかちぇりにーなにせい)
ボストン茶会事件
高校世界史において出てくる歴史用語から「ボストン茶会事件(ぼすとんちゃかいじけん)」をピックアップします。アメリカで起こった事件です。すごくティータイム感溢れる用語ですが、実際は紅茶が入った箱をそのまま海に投げ捨てるという非常にアクロバティックな事件です。
事件が起こった1773年当時、アメリカはイギリスの植民地でした。イギリスの支配下にあったのです。イギリスの意見は絶対なのでアメリカ側は逆らえません。
不満がつのったアメリカ側はイギリス側をギャフンと言わせるために、イギリス人の大好きな紅茶の入った箱342個を海に投げ捨てました。これがボストン茶会事件です。この事件を機に、アメリカ側は反イギリスを掲げ独立戦争へ突入していくのです。
やはりティータイム感が大事なので「茶」にアクセントがることは言うまでもありません。
ボストン茶会事件(ぼすとんちゃかいじけん)
日米修好通商条約
テンポがいい歴史用語ランキングみたいなやつがあったら1位は「墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)」ですが、2位は「日米修好通商条約(にちべいしゅうこうつうしょうじょうやく)」でしょう。これもクソ長いフレーズなのに覚えてしまいます。
テンポがいいというか韻を踏んでいるから心地よいのです。ラップ曲の歌詞にも出てきそうです。(なお、"修好"と"通商"が逆になっちゃう生徒がいる模様)
1853年、江戸時代の終わりごろにアメリカのペリーが軍艦を率いて日本にやってきます。目的は"アメリカと貿易しようよ"というのを日本に提案するためです。
当時、日本のお隣の清(現在の中国)は、国土も広く人口も多いので儲かる市場だったのです。でも、アメリカは太平洋を横断して中国まで商売しに来ないといけないので、燃料を補給したり食料を確保できる場所が欲しかったのです。それでアメリカが目を付けたのが日本だったのです。
アメリカは軍事力にものを言わせて、1854年に日米和親条約、1858年には日米修好通商条約を結びます。特に、通商条約は日本側に不利な内容とされました。
〇日本側が自由に関税(貿易品にかける税金)を自由に決められない→関税自主権が無い
〇アメリカ人が日本で犯罪を犯しても日本人が裁けない→アメリカ人の領事裁判権を認める
このブログを読んでいる中坊や高校生がいたら、試験に出るよ!ってかこのブログ読んでる暇があったら勉強しろ(´・ω・`)
アクセントは、「つ」の部分にあると信じています。
日米修好通商条約(にちべいしゅうこうつうしょうじょうやく)
五箇条の御誓文
出典:https://www.kochi-johaku.jp/exhibition/1602/五箇条の御誓文/
テンポがいいというより、ラスボス感溢れる歴史用語が「五箇条の御誓文(ごかじょうのごせいもん)」でしょう。「ご」が2回も繰り返し発音されることによってラスボス感が高まっています。
1868年、明治新政府が誕生し「こういう政府を作ります」というスローガンというかマニフェストみたいなやつを作りました。それが五箇条の御誓文というものです。民主党の「高速道路無料化します!」みたいなやつです(実行するとはいってない)
五箇条は次の通りです
出典:blog.livedoor.jp/hirohiko24-bokepuri/archives/38644953.html
「ご」が2回出てきますので、力強く発音しましょう。
五箇条の御誓文(ごかじょうのごせいもん)
まとめ
ご覧いただきありがとうございました。"声に出して読みたい歴史用語"はまた近いうちに「その②」をご紹介していくつもりです。ってか覚えるときは声に出して読んだほうが覚えますからね(´・ω・`)
今後ともよろしくお願いいたします。
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