【保存版】シリーズは、筆者であるツベルクリンが色々なジャンルのネタを好き勝手に書いていくシリーズ記事です。今回は、2019年6月27日~30日に行われる第103回陸上競技日本選手権大会の観戦ガイドをまとめていきたいと思います。
ツベルクリンのプロフィールについては「アラサーの添乗員」としか公表していませんでしたが、ここで新たな情報をお伝えすると、元陸上競技部の部員です。中学から大学まで10年間陸上競技部に所属していました。
毎年行われる陸上競技の日本選手権ですが、今年は福岡県の博多の森陸上競技場で行われます。
世の中のほぼ全員が『足が速くなりたい(速くなりたかった)』と思っているはずです。鼻たれ小僧やベルトにお腹が乗っかっちゃってるおっさんもみんな"足が速くなりたい‥"と願っているのです。
のくせに、その足の速さを競う陸上競技って野球やサッカーに比べてマイナー感が漂っています。例えばヨーロッパでは陸上競技はサッカー並みの超メジャー競技のようです。日本中に漂うそのマイナー感を今回は払拭いていきたいと思います。
<目次>
博多の森陸上競技場へのアクセス
博多の森陸上競技場への最寄り駅は地下鉄福岡空港駅です。そこから西鉄バス福岡空港駅前バス停より3番系統宇美営業所行き、もしくはイオンモール福岡行きに乗車。博多の森競技場前で下車。170円です。5分で着きます。
福岡空港から徒歩だと40~50分、ほふく前進だと1日と3時間で着きます。
日本選手権観戦方法について
チケットは前売り券と当日券があります。前売り券は、「ローソンチケット」「チケットッぴあ」「イープラス」「CNプレイガイド」で販売しています。
S席、A席、B席とあります。各ゾーンごとにチケットの価格が違います。そして、自由席です。A席チケットを持っている人は、A席ゾーン内で好きに座れます。
どこに座るべきか、それは人それぞれですが、上の座席表の緑枠あたりが、トラック競技のゴール地点なので座席争奪戦必至です(∩´∀`)。
陸上競技場は大半が屋外であり、なおかつ屋根部分が小さいです。上の写真、赤枠部分にしか屋根がありません。帽子&雨合羽必須です。これは、博多の森に関わらず陸上競技観戦の場合の必須事項です。
日本陸上選手権に参加するためには?
『やべぇ~。自分も日本選手権参加したくなってきたわ~(*'▽')』と思った読者の方のために、日本選手権参加の条件を教えます。まず、前提条件として"日本国籍所有者"のみ参加できます。ケント・デリカットさんは参加できません。それ以外に次のような条件があります。
〇去年の日本選手権で優勝した人(優勝した競技に限る)
『あっ、自分そういえば去年の日本選手権優勝したんやったわ!』と思い出した方は、出場できます。やったね!
〇参加標準記録Aを突破した人(今年の5月27日までに)
日本選手権には「参加標準記録」というのが設定されています。陸上大会において標準記録Aを突破した人は、文句なしで参加できます。ちなみに、男子100m走の標準記録Aは10秒40です。読者の中で『やばwwおれ100m走10秒28ww』とかいう方は文句なしで参加できます。やったね!
〇各地域の選手権大会で3位以内に入り、なおかつ標準記録Bを突破した人。
日本選手権が一番日本国内で権威ある大会ですが、その下に各都道府県選手権&地域選手権が開催されています(予選会のようなもの)。例えば、東京なら東京都選手権→関東選手権→日本選手権‥という感じです。地域選手権とは、この関東選手権部分を指し、この地域選手権において①3位以内②なおかつ日本選手権標準記録Bを切る‥この2つを達成した選手が日本選手権に出場できます。
標準記録BはAよりも遅いタイムが設定されています。男子100m走の標準記録Bは10秒50です。10秒50以内で地域選手権3位以内でゴールできればOKです。読者の方もワンチャンありますよ!!!やったね!!
今大会の注目選手
競技ごとに注目選手がいますが、例えば「女子三段跳び」とかの選手を紹介してもアレなので、ここはやはり陸上の花形「男子100m競走」の注目選手を紹介していきましょう。
桐生祥秀(きりゅうよしひで)選手
出典:日本陸上競技連盟公式サイト - Japan Association of Athletics Federations
100m自己ベスト→9秒98
日本人初の100m9秒台を出したのが、この桐生祥秀選手。高校2年生時に10秒01という訳が分からない高校記録(当時日本歴代2位)を出し一躍有名になりました。"9秒台に最も近い男"と言われました。
そののち、大学4年時に9秒98を出し、見事9秒台のアスリートの仲間入りを果たしたのです。
一方で、勝負弱いとも言われました。2017年の日本選手権では4位に沈み、前回の世界陸上大会の100m走の代表には選ばれませんでした。今季は先日行われた布施スプリント(という大会)において準決勝10秒04、決勝で10秒05と、安定して10秒0台をたたき出しています。かつてない大混戦の今大会において、勝負弱さを払しょくできるかが見ものです。
山縣亮太(やまがたりょうた)選手
出典:日本陸上競技連盟公式サイト - Japan Association of Athletics Federations
100m自己ベスト→10秒00
では"勝負強い"選手は誰かというと、この山縣選手なんかはその筆頭です。去年の日本選手権(2018年)の優勝者であり、ってか2018年は日本人相手に1回も負けていません。
世界と戦うためには、どんな大会でも安定して記録を出す力も必要ですが、彼は10秒0台を12回も出しており、これも日本人最多回数です。100m走はスタートダッシュが重要な競技ですが、彼はスタートの技術にも長けており、レース当日もスタートがはまれば他選手を蹴散らすだけの力は持っています。日本人3人目の9秒台が期待されています。
サニーブラウン・ハキーム選手
出典:日本陸上競技連盟公式サイト - Japan Association of Athletics Federations
100m自己ベスト→9秒97
現在の100m走日本記録保持者です。先日の6月7日の試合において日本記録を更新しました。
ガーナ人の父と日本人の母をもつハーフです。前回の世界陸上(2017年)では、史上最年少(18歳5か月)で200m走決勝に進むなど、今まさに旬を迎えている選手であり、これからも記録は伸びていくと思われます。
何も波乱が起きなければ、今大会の優勝候補筆頭であり、日本記録のさらなる更新も期待されています。
ケンブリッジ飛鳥選手
出典:日本陸上競技連盟公式サイト - Japan Association of Athletics Federations
100m自己ベスト→10秒08
ジャマイカ人の父と日本人の母をもつハーフであるケンブリッジ飛鳥選手。2017年の世界陸上で銀メダルを獲得した4×100mリレーにおいてアンカーを務めた選手です。
世界陸上や東京五輪において金メダルが期待されているリレーですが、リレーメンバーに選出されるのは4人であり、うち3人は前述した桐生・山縣・サニーブラウンでほぼ確定でしょう。残り1枠ですが、このケンブリッジ選手が安定して10秒0台を出せるようになれば、金メダルもぐっと近づくと思われます。
今シーズンは、足の不調もあり少々出遅れている感もあります。上位3人にどれだけ付いていけるかが見所でもあります。
多田修平(ただしゅうへい)選手
出典:日本陸上競技連盟公式サイト - Japan Association of Athletics Federations
100m自己ベスト→10秒07
もし、この世に"30m競争"みたいな種目があったら、この多田選手が優勝筆頭です。彼の持ち味は、スタートの速さであり、その後の加速でぐんぐん他ランナーを引き離します。
彼は関西学院大学の出身です。高校生時に実績を残した選手は、関東の大学に進学する傾向があるんですが、彼は『関西で勝負したい』と、地元の大学へ進学し実績を残しました。
今年6月9日に行われた試合において10秒41を記録。正直まだまだ本調子ではないのかなと思いますが、スタートダッシュが決まれば上位に食い込んでくるでしょう。
小池祐貴(こいけゆうき)選手
出典:日本陸上競技連盟公式サイト - Japan Association of Athletics Federations
100m自己ベスト→10秒04
某蓮舫議員がかつて『2位じゃダメなんですか?』とか言ってましたが、2位じゃダメなことをよく知っているのがこの小池選手です。
高校生の時、100m10秒38、200m20秒89と、どう考えても両方インターハイで優勝できる記録を持っていました。彼にとって悲運だったのが、桐生選手と同学年だったことです(´・ω・`)。常に桐生選手に負け続け、常に2位だったのです。
今年5月に行われたゴールデンGP(という大会)において、桐生選手に敗れはしたものの10秒04を記録し、その力を見せつけました。日本選手権において今まで負け続けた桐生選手に勝てるかどうかも見どころです。
今大会の展望
出典:日本陸上競技連盟公式サイト - Japan Association of Athletics Federations
いよいよ日本人同士のレースでも"9秒台の争い"が現実になった時代です。しかし、水を差すようですが、今回の日本選手権大会で日本新記録(9秒97)が更新される可能性は高くないと思われます。
というのも6月下旬は梅雨だからです。屋外スポーツである陸上競技は、どうしても天候の影響を受けるので、基本的に雨天の場合は記録が出にくいとされています。また、博多の森陸上競技場は割と"向かい風"になることが多いです。向かい風だと記録は出にくいです。
以上のことから、今回の日本選手権は「記録より順位」を見る大会だと思います。というのも、今大会は9月に行われる世界陸上の選考大会になっているからです。
2019年の世界陸上のメインキャスターは、織田裕二と中井美穂です(12大会連続12回目)。この2人以外、見る気がおきません。
世界陸上に派遣されるのは1種目3名までです。つまりは、世界陸上代表に選ばれるためには日本選手権で最低3位までに入ることが最低条件です。記録だけではなく、順位にも注目です。
終わりに‥
ご覧いただきありがとうございました♪
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