日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【保存版】添乗員の仕事内容をご紹介していく記事

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【保存版】シリーズは、筆者であるツベルクリンが色々なジャンルの有益かつ無益な情報を書いていくシリーズ記事です。今回は、「添乗員の仕事内容をご紹介していく記事」です。

 

私ツベルクリンは、現役の添乗員です。添乗員(ツアーコンダクターとも呼ばれているよ)って謎の存在ですよね。何やってるんですかね?

 

よく言われるのが「無料で旅行へ行けていいわね~」ってことです。じゃあ実際のところどうなのか、添乗員の業務内容をご紹介していきます。もし、読者の中で添乗員になりたい、興味がある人がいたらどうぞご参考に‥(*'▽')

 

 

<目次>

 

 

 

 

添乗員の業務内容

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添乗員の仕事は、3つの業務に分けられます。「打ち合わせ(準備)業務」「添乗業務」「清算業務」の3つです。お客様に見える部分は「添乗業務」の部分であり、それ以外の2つは外部の人には全く見えない部分と言えます。この3つの業務を詳しく解説していきましょう。

 

 

①打ち合わせ(準備)業務

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3つの業務の中で、打ち合わせ(準備)業務が最も大変(だと思います)。打ち合わせが終われば、全仕事の7割は終わったようなものだとさえ思っています。

 

 

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出典:https://www.jumbotours.co.jp/

国内ツアーの場合、出発の1~3日前に旅行会社に出向き打ち合わせ(準備)をします。どのツアーに行くか決まるのは、1~2週間前くらいです。

 

打ち合わせのやり方は、旅行会社によってバラバラです。やり方はマチマチですが、大まかな打ち合わせの流れとして

 

①書類(名簿や日程表)を受け取る

②書類チェック、お客様情報チェック

③各関係機関(バス会社、食事場所、ホテル、など)に最終確認電話

④旅行会社側の担当者と打ち合わせ

⑤お客様へのご挨拶の電話

⑥お客様への配布物(地図やお部屋割り)を準備する

⑦添乗のお金やクーポン受け取り

 

 って感じです。

 

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イメージ図です

 

旅行会社には、たいてい"添乗員ルーム"が存在します。来社後、真っ先にそこへ行き、まずは席を確保するのです。添乗員は色んな派遣会社から打ち合わせに来ていますが、たいてい顔見知りです。

 

ちなみに、この世の99%の添乗員は派遣社員です。旅行会社専属の正社員の添乗員などほぼ皆無です。私は5~6社の旅行会社に派遣されています。そのうちの1社があの"てるみくらぶ"だったわけです。

www.tuberculin.net

 

 

④の担当者との打ち合わせですが、質問事項や気になるお客様がいる場合、それを確認しておきます。行き慣れた場所で全く聞きたいことが無い時は、『何もないで~す』と3秒で打ちあわせ終了の場合もあります。

 

⑤のお客様への確認電話は、最近無くなりつつあります。もっとも、海外ツアーではどの旅行会社でも行っているようです。繋がらない場合、家に持ち帰って電話します(携帯電話は旅行会社からその都度貸し出しがあります)。

 

繁忙期には、1回の来社で2、3本分のツアーの準備をするときもあります。

 

 

②添乗業務

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添乗員界の暗黙のルールがあって、ツアー当日のスタンバイ時間は「バスツアー&新幹線ツアーは30分前、飛行機ツアーは1時間前と決められています。

 

個人的には、添乗員という仕事は"最も寝坊&遅刻が許されない"仕事だと思います。添乗員が遅刻すれば、そのツアーは出発できません。絶対に寝坊など出来ないのです。(ちなみに、過去寝坊してツアーが出発できなくなり、数十万円の損害賠償を請求されたケースも存在します)

 

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準備が出来たら、受付を始めます。ツアーバッジの配布などを行います。バスツアーの場合は、バスが来るまで待機してもらいます。新幹線ツアーの場合は、新幹線出発の15~20分前に再集合し一緒にホームへ移動します。飛行機ツアーの場合、受付時に飛行機のチケットを渡し、各自搭乗してもらいます。 

 

1度のツアーでお客様は最大46名までです(バス1台の乗車定員)。46名を添乗員1人で引率しなければなりません。反対に今までで一番少なかったツアー人数は6名です。6名とか採算合わないよね(´・ω・`)

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『1人で46名の面倒見るとか大変じゃない?』とお思いになる方もいらっしゃるでしょう。ただ、添乗業務に慣れてくると意外と人数多い方が仕事がやりやすかったりします。

 

日本人は、大多数の人が"他の人に迷惑かけちゃいけない"と考えます。人数多いツアーの場合、集団にほどよい緊張感がもたらされます。その緊張感があるほうが、添乗員の指示が通りやすいのです。反対に、人数が少ないツアーだと、お客様に緊張感が無いので、結構"わがまま"になったりします。

 

個人的には、国内ツアーの場合、30名様くらいがちょうどいいです(海外ツアーの場合は、人数少なければ少ない方がいい!)。

 

 

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出典:http://www.keiseibus.co.jp/

バスツアーの場合、集合場所に観光バスが迎えに来てくれます。新幹線&飛行機ツアーならば、到着駅or空港に現地の観光バスが迎えに来ます。バスと合流したら、お客様をバスにご案内しつつ、ドライバーさんと打ち合わせします。(バスガイドさんもいる場合は一緒に)。

 

事前にバス会社にも行程表は送ってあるので、ドライバーさんもガイドさんも行程を把握されています。変な話、添乗員を合わせた3人全員が"有能"の場合、打ち合わせは15秒くらいで終わります。

 

バス出発後、マイクを握り挨拶や注意事項の伝達、行程の案内をします。

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40名以上のお客様の前でマイクを持つのは、はじめのうちはガチで緊張します。もちろん、今では全く緊張しませんけどね(´・ω・`)

 

バスガイドさんが乗務しておられる場合は、挨拶は最低限度にしてマイクはバスガイドさんにお渡し。『右手に見えますのは~』っていう風に車窓案内をしてもらいます。

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ただ、最近では経費削減のため、ツアーにバスガイドさんが同行しないことも増えてきました。添乗員はバスガイドではないので、別に車窓案内とかしなくてもいい(パンフレットにも、"バスガイド同行しませんので車窓案内はありません"って書いてある)んですけど、分かる範囲でしてあげた方がお客様の評価は上がります。

 

幸い、私は元社会科教師なので、歴史地理は得意です。私が車窓案内するときは、『〇〇城があと5分くらいで見えてくるから、そろそろ〇〇城にゆかりある武将の話を始めるか~』ってな感じでお話しします。

 

 

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観光地へ到着すると、誘導はバスガイドさんに任せて添乗員は料金所にダッシュします。バスガイドさんが誘導してくる間に、チケットを人数分購入し、枚数を確かめ、お金を払わなければなりません(バスガイドさん不在の場合は、誘導しつつチケットを買う離れ業を成さねばならない)。

 

そして、基本的にはチケットを配布したら後は自由見学です(物好きなバスガイドさんだと、中もご案内することがあるけど‥)。各自、バス車内でご案内した出発時間までにバスへ帰ってきてもらいます。

 

 

じゃあ、この"自由見学"の間、バスガイドさんや添乗員は何やってんのかって話です。

①行ったこと無い場所の場合、勉強のため見学する(添乗員&ガイドさんは入場料はかからない)

②ツアー中に必要な事務作業(ホテルのお部屋割カードを記入したり添乗レポートを書いたりとか‥)

③バスの乗務員さんと打ち合わせ(という名のおしゃべり)

 

つまり、何もしていません(´・ω・`)

 

 

 

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ツアーの楽しみと言えばお食事。到着と同時に大人数の食事が準備万端になっているのは、添乗員が到着前に昼食会場に電話しているからです。

 

お客様のテーブルを回り、問題が無ければ昼食代の清算に向かいます。支払いが済んだ後、ようやく自分の食事です。

 

お客様のお食事は、カニとかお肉とかそこそこ豪勢なお料理が出てきます。が、添乗員の食事は「添乗員&乗務員控室」みたいな部屋にカレーとかうどんが準備されてるのでそれを食べます(´・ω・`)。添乗員の食事代は、旅行会社持ちです。

 

 

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さて、団体ツアーの場合、ほぼ必ずお土産屋さんに行きます。カステラ屋さんとか生八つ橋屋さんとか、もみじ饅頭屋さん、などです。

 

なぜ、ツアーでお土産屋さんに立ち寄るのか?答えは単純、お土産屋さんから旅行会社に"手数料"が入るからです。

 

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私はこれまでの人生の経験から、「世の中の全ては"手数料"で動いている」と思っています。これは全世界共通です。手数料があるから、経済は動くのです。

 

その手数料を受け取るのも、添乗員の仕事です。手数料は帰着後、清算時に一緒に計上します。

 

宿泊ツアーの場合、観光が終わったらホテルへ向かいます。

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ホテルに到着したら、お客様へ部屋の鍵を渡して各自入室してもらいます。到着前にバス車内でお部屋割りを配布しておきます(部屋割は事前にホテルに聞いておく)。

 

 

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夕食のパターンとしては、「会食」「バイキング」の2種類です。

 

バイキングの場合は、各自好きなタイミングでレストランへ入ってもらいます。添乗員がケアする必要はありません。チェックイン後、基本的に添乗員もフリー時間になります。

 

会食の場合、団体ツアーは一斉に同じ会場に食事が用意されます。夕食の開始時間は、添乗員が決めます。だいたい、到着後1時間半後がちょうどいいと勝手に思っています(例:17時ホテル着の場合、18時30分夕食開始)。

 

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全員がお見えになったのを確認したら、後は仲居さんに任せる感じです。一昔前は、カラオケがセットになっていたり、お酌して回ったりしたようですけど、現在では御一行さんを除いてそういう"サービス残業"は無くなりました(*'▽')

 

その後は、添乗員も夕食を済ませ、お風呂に入って後はゆっくりします。

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翌朝、出発の30分前には観光バスに来てスタンバイをします。その時間には、乗務員さんもスタンバイしているので、簡単に打ち合わせします。その後、10分前くらいに玄関前にバスを付けて、お客様を出迎えます。

 

部屋の鍵が全てフロントに返却されていることを確認後、お客様が全員揃った時点で出発です。

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こんな感じで1日が過ぎていきます。最終日には、お別れの前に「ご旅行のアンケート」を書いてもらいます。

 

アンケートは、帰着後清算時に旅行会社に提出します。添乗員が気になるアンケート項目はやはり「添乗員」の欄です。たいていの旅行会社で5段階評価です。「5=満足・4=やや満足・3=普通・2=やや不満・1=不満」といった感じです。

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個人的な偏見なのですが、この世の仕事で添乗員ほど毎回アンケートで評価され続ける、そしてそれが点数として出される仕事って無い気がします。

 

そして、このアンケートこそが添乗員を病ませる最大の原因なのです。普通の精神状態の人ならば、毎回点数を付けられていたら精神を病みます。長年添乗員を続けられる人って、図太いか鈍感かもしくはアウトローな奴だけです(´・ω・`)

 

 

③清算業務

f:id:tuberculin:20200127210753j:plainツアー帰着後、1~3日以内に旅行会社に出向き清算&報告業務を行います。ツアー中に添乗員が持ちあるく現金は多い時で30~40万になります。もちろん、そんな大金を持っていようがいなかろうが、清算は残金がピッタリ合わないといけません。お金の管理が出来る人でないと、旅行会社から信用されないのです。

 

ツアー担当者のところへ出向き、ツアーの報告(良かった点、改善点など)をします。これも旅行会社によってどの程度添乗員の話を聞いてくれるのかはマチマチです。所詮は"派遣"なので、ツアーの改善点を強く主張しても邪険に扱われることもあったり‥。

 

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これをお客様に見抜いてもらうのは至難の業ですが、良い旅行会社とは、ツアー担当者(旅行会社正社員)と添乗員(派遣社員)の仲が良い、距離感が近い会社です。距離感が近いほど、何かトラブルが発生した時に、迅速な対応がしやすいのです。

 

 

終わりに‥

後日、添乗員になりたい人向けに、『添乗員になる方法、添乗員の待遇など(添乗員になるのは辞めたほうがいいよ)をまとめていこうかと思います。

 

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