日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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昭和時代のインチキ広告を調べてみました【公正取引委員会排除命令集より】

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自分に嘘をついてばかりの皆さん、こんにちは!(*'ω'*)

 

 

 

このブログでは時々、昔の雑誌を紹介することがあります。

 

www.tuberculin.net

 

雑誌を開くと、広告が載っていてそれを読むと結構味があって面白かったりするんですが、中には『ここに書いてあること本当なん?』って言いたくなるような表現をしている広告もあったりするんですよね。コンプライアンスが重視されるようになった現代では一発アウトになるような表現とか(*'ω'*)

 

 

以前、わかめおばさん様(わかめ手帖)がこの手のインチキについて言及しておられました。

 

www.wakametecho.com

 

メロン果汁100%!っぽい表示をしておきながら、本当はメロン果汁は2%しか入っていなかったジュースの話です。令和に入ってからもこのようなインチキが横行するのですから、昭和時代とかそりゃもうアレですよ(*'ω'*)

 

 

 

 

そういうことで今日は、昭和のインチキ広告をいくつかご紹介していきます。じゃあ、そんなインチキ広告をどこから集めてくるかと言うと「公正取引委員会排除命令集」からです(*'ω'*)

 

 

公正取引員会とは、法律にのっとって企業のルール違反を取り締まり消費者の利益をはかるために存在している国の機関のことをいいます。排除命令とは違反をした企業に対し速やかにその行為を止めさせるための命令のことを言います。

 

 

公正取引委員会の仕事の1つに、インチキな広告を掲示して消費者を騙す行為が行われていないかチェックする、というものがあります。インチキな広告であると公正取引委員会が認めると、違反している企業に対し排除命令を出し、違反している広告を取り下げるよう命令を出すことがあります。

 

 

すなわち、この記事で取り上げる『公正取引委員会排除命令集』とは、"公正取引委員会からインチキと認められたクソ広告を国がまとめた行政書類"ってことになります。国が認めたインチキ広告ですから、読んでみるとまあ一部の昭和の企業ってクソ&クソだったんだな、と感じます(*'ω'*)

 

 

今回は、『公正取引委員会排除命令集』に掲載された昭和のインチキ広告をいくつか解説を踏まえながらご紹介していきたいと思います。

 

 

 

<目次>

 

 



 

みりんの広告

 

手始めに調味料のみりんに関する表示についてです。1975年の広告になります。

 

出典:公正取引委員会排除命令集 第10集

 

商品に上図のように大きく「みりん」って書いてたらみりんだと思って買うじゃないですか~(*'ω'*)

 

 

 

"合同酒精株式会社は、300mℓ入りびん詰めの胴張りラベル及び600mℓ入りびん詰め胴張りラベルのそれぞれの中央部に大きく「新みりん」と記載し、あたかも当該商品がもち米に米こうじ、しょうちゅう又はアルコール等を加えて長期間糖化熟成させたみりんのように表示している。"

 

"しかし、当該商品は、ぶどう糖及び水あめを主原料とし、これにしょうちゅう、グルタミン酸ソーダ等を加えて攪拌混合し、短期間に製造された調味料であって、みりんではない

出典:公正取引委員会排除命令集 第10集 23ページ

 

 

 

「新みりん(みりんとは言ってない)」とのことです。記載するとしたら「みりん風調味料」とか「みりんタイプ調味料」などですかね。ってかそういう名前でイオンで売ってますしね。違いはアルコール含有量(アルコール度数)です。

 

 

 

出典:照りとうまみを与えるみりんタイプ調味料(関西以西) -イオンのプライベートブランド TOPVALU(トップバリュ) - イオンのプライベートブランド TOPVALU(トップバリュ)

 

ちなみに、れっきとした本みりんは分類上はお酒になるので18歳未満は購入することが出来ません。子供へのおつかいに本みりんを頼まないようにしましょう(*'ω'*)

 

 

 

 

 

 

はちみつの広告

 

株式会社王乳ハチミツ

 

出典:公正取引委員会排除命令集第12巻65ページ

 

みつばちの絵がラベリングされた「はちみつ」。1978年の広告です。誰だって100%純粋なはちみつだとおもって買うじゃないですか(*'ω'*)

 

 

 

 

"ラベルには、みちばちをデザイン化した絵と「ハチミツ・純粋・蜂蜜・HONEY」の文字が記載されており、あたかも当該商品がはちみつであるかのように表示されている"

 

"しかるに、王乳ハチミツの前記商品の内容物は、実際には、はちみつが約60パーセント、異性化糖が約40パーセントの割合で混合されたものであり、はちみつとは認められないものである"

出典:公正取引委員会排除命令集第12巻63ページ

 

 

はちみつって結構表示基準が厳しい食品なんですよね~。

はちみつ類 | 食品表示お役立ちガイド-食品表示.com

 

また、成分表示とは違うんですが、"はちみつは乳児ボツリヌス症の原因となる場合がある為、1歳未満の乳児は摂取を控えるよう指導されています"みたいな注意書きを必ず入れないといけません。

 

 

 

今回のケースは、はちみつじゃなくて"はちみつ配合の甘い液体"だったわけです。カテゴリー的にはハチミツ入りシロップ的な。まあ、全体の60%ははちみつなんだから、まだ許される気がします(ダメだけど)。なお、現在の表示基準では、はちみつ含有量が60%以上のものに関しては「加糖はちみつ」と表示することになっています。

 

 

 

 

 

エーコー商事株式会社

 

 

出典:公正取引委員会排除命令集第12巻69ページ

 

 

1978年の広告。ラベルには「自然界の女王・蜂蜜・輸入ミツ」と、更に当該商品の容器のフタには「はちみつ・純粋」と記載されており、あたかも当該商品がはちみつであるかのように表示されていますけども…

 

"実際には、はちみつが約20パーセント、異性化糖が約80パーセントの割合で混和されたものであり、はちみつとは認められないものである"

出典:公正取引委員会排除命令集第12巻67ページ

 

 

 

 

「純粋はちみつ」って記載しておいて、はちみつの割合が20%っていうのはダメだわ(*'ω'*)。マジでダメです。せめて半分は入れてよ(そういう問題ではないけど)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふとんの広告

 

 

出典:公正取引委員会排除命令集第14集 70~71ページ

 

 

続いてはふとん屋の広告。1982年の広告。パッと見た感じ、『ああ、閉店セールだから安くなるのか~』って思います。左のページには"半額~8割引き"って書いてますから、定価より相当安く販売されるんだな~って思うじゃないですか。

 

 

 

 

"販売の方法について、「倒産閉店処分」「富士寝装友の会寝装株式会社が大量在庫をかかえ事実上倒産しました」「倒産 お急ぎ下さい。売り切れ次第閉店!」等と記載し、あたかも富士寝装友の会寝装株式会社の倒産による在庫品を販売しているかのように表示しているが、実際には富士寝装友の会寝装株式会社は実在せず、富士寝装友の会が通常の方法で仕入れた商品について、継続的な事業活動の一環として販売しているにすぎないものであって、右の表示はいずれも実売価格を特に安く見せかけるための虚偽の表示である"

出典:公正取引委員会排除命令集第14集68〜69ページ

 

 

 

えぇぇ…(*'ω'*)

 

 

つまりは、倒産セールなのに実際は倒産してないって話です。架空の会社をでっち上げそれが倒産するかのように見せかけているわけです。ほら、わけ分かんないでしょ(*'ω'*)。

 

あと、昭和のインチキ広告にありがちなのが、"割り引く前の値段で販売していた実績が無い"というケースです。

 

 

例えば「1万円の商品を半額の5000円で販売!」とか書いていたら、さも割引する前は1万円で販売していた時期があったと思うじゃないですか。でも、実際の値段は最初から5000円で1万円で販売していた実績は0、ただめっちゃ安くなってる感を出すためのインチキ表示、ってケースが結構あったんですよ。このふとん屋の広告も「虚偽の倒産」と「虚偽の割引表示」が合体しちゃってるクズ広告なんですよね(*'ω'*)

 

 

 

 

 

 

分譲地の広告

 

数えたわけではありませんが昭和のインチキ広告の半分は住宅分譲地の広告です。1つ売れたらデカいですからね。また、分譲地というのは、実際に住むだけではなく、投資商品として値上がりしそうな土地を買っておく、というケースも存在していました。その場合は、特に現地を入念に下見せずに広告の内容だけで土地を購入する、みたいな消費者も結構いたので、インチキ広告が蔓延りやすいという面もありました。

 

 

 

丸一建設の広告

 

まずは千葉県の四街道町(現在は四街道市)の分譲地の広告。丸一建設というメーカーが分譲販売していたようです。四街道市は千葉市の北東に位置するエリアです。

 

 

 

 

 

 

出典:公正取引委員会排除命令集12 56ページ

 

1978年の広告。広告内の目立つ位置に「すぐ前には文化住宅群」「2度と出ない街の中心地」とあります。

 

 

 

"「すぐ前には文化住宅群」「二度と出ない街の中心地」と記載しているが、実際にはこの分譲地の近くに文化住宅といえるものはなく、また、四街道街の中心地は国鉄総武本線四街道駅周辺部であるところ、この分譲地は同駅からやく3.3キロメートルの地点にあり、街の中心地にあるとはいえないものである"

出典:公正取引委員会排除命令集第12巻51ページ

 

 

 

 

 

 

また住環境については、「お子さまの学校は歩いて5分」「近代的病院へ歩いて8分」と記載があり、大変利便性の高い分譲地であるとアピールがされてあります。この辺りはどうなんでしょう?

 

 

 

「お子さまの学校ら歩いて5分」と記載しているが、この分譲地付近に居住する者の子弟が通学する小学校は四街道町立大日小学校であって、この分譲地から約1.7キロメートルの地点にあるものである"

 

「近代的病院まで歩いて8分」と記載しているが、この分譲地近くに病院はなく、この分譲地の最寄りの病院はこの分譲地から約2キロメートルの地点にあるものである"

出典:公正取引委員会排除命令集第12巻51ページ

 

 

 

この「歩いて」って競歩のこと?(*'ω'*)

 

だいたい徒歩って分速80mくらいのスピードですから、1.7キロは歩くと21~22分かかります。そもそも病院行かなきゃいけないような状態の人が2キロを8分で「歩ける」わけないのよ。

 

 

 

 

 

ハワイパシフィック株式会社の広告

 

出典:公正取引委員会排除命令集 第10集

 

1975年の広告。見た感じこの新興住宅地は「取手駅から歩いて7分(550m)」の場所にある「快適通勤」な場所だという印象を受けます。だってそう書いてあるもん(*'ω'*)

 

 

 

 

取手駅は茨城県内の駅で千葉県との県境近くにあります。

 

 

 

住宅地がJR(広告当時は国鉄)取手駅から歩いて7分程度の場所にあるとしたら、東京都心へは十分通勤圏内と言えます。では実際はどうだったのでしょうか?

 

 

 

 

"ハワイパシフィックは、この分譲地の所在地及び交通の利便性について、ビラにおいて「快適通勤」「上野→40分→取手駅」「駅から正味550メートル、ゆっくり歩いて7分」等と」記載し、あたかも、この分譲地は国営常磐線取手駅から550mの地点にあり、都心に通勤するには便利であるかのように表示してあるが、実際にはこの分譲地は国鉄取手駅から51キロメートルの地点にあり、最寄り駅は取手駅を起点として下館駅を終点とする大田郷駅であって都心に通勤するには、国鉄取手駅を経由した場合は約2時間10分を要す…(以下略)"

出典:公正取引委員会排除命令集 第10集10ページ

 

 

 

どうですみなさん、国から排除命令を受けるレベルのインチキ表示ってこのレベルですよ。駅まで550mって話だったのに実際は駅まで51㎞あるなんて誤差とかそういうレベルの話ではありません(*'ω'*)

 

 

よく読むと、取手駅近くにあるのは物件の案内所であり、物件そのものじゃないんですよね。そして、「駅まで550m」の駅って取手駅じゃなくて太田郷駅の話のようです。そりゃ案内所は東京上野駅から40分の取手駅周辺にあるかもしれないけど、こっちが知りたいのは物件そのものの利便性なわけであって…(๑・̑◡・̑๑)

 

 

 

 

 

終わりに…

 

これら昭和のインチキ広告は主に新聞のビラとして配布されていました。今では、新聞を取っていない家庭も多く、そもそも新聞のビラと接点が無くなってきました。代わりに、現代ではネット広告の詐欺広告の被害が増えてきています。

 

偽ショッピングサイト・詐欺サイト対策|警察庁Webサイト

 

結局のところ、「ネットに出てきた広告をむやみたらに信じない」「欲しい商品は企業の公式HPにアクセスしてから買う」といったように、消費者側の注意が必要でしょうね。

 

 

 

ただ、「ネット広告に騙されるな」とか言ってますが、当ブログはGoogleアドセンスから一定のネット広告収入を得ていますので、そのまあ何と言うか、立場的には非常にアレです(*'ω'*)

 

 

 

ちなみに、『公正取引委員会排除命令集』は、国会図書館の利用登録をすれば、誰でもインターネットで書籍の閲覧が出来ます。この記事も国会図書館のHPから閲覧して書き上げました。

 

個人的には、公立の図書館を利用して無料で本を読むことが1番手っ取り早い納めた税金を取り返す方法だと思っています。皆さんも図書館へ繰り出しましょう(๑・̑◡・̑๑)

 

 

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