日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【学校で教えてくれない社会科】14時間目:都道府県内の首位都市争いに着目する記事(東日本編)

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【学校で教えてくれない社会科】は、社会科の教員免許を所有しているツベルクリンが、学校で教えてくれないような役立たない社会科の授業をしていくシリーズ記事です。14時間目は「各都道府県内の首位都市争い(東日本編)」に注目して授業を行っていきます。

前回の13時間目の復習はこちら

www.tuberculin.net

 

 

各都道府県において、必ず県庁所在地になっている都市があります。たいてい、県庁所在地=その都道府県内で最も人口が多い都市(当ブログでは首位都市と呼ぶ)になっています。

 

その首位都市っぷりがハンパない都道府県があります。首位都市に人口が集中し、それ以外の都市はしょぼい都道府県です。1つの基準として、その都道府県の人口を見た時に、首位都市の人口>それ以外の市町村合計の人口、となる場合、その都道府県は首位都市に依存している状態にあると言えます。まさしく、束になっても敵わないって状況です。

 

例えば京都府です。京都府の人口は約260万人、京都市の人口は約145万人、つまり京都府の55%は京都市民なわけです。京都市民が京都市以外のエリアを"ど田舎"扱いするのも納得です。

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さて、今回扱うのはその逆、首位都市争いが激しい都道府県です。県庁所在地≠首位都市ではなく、都道府県内で激しい主導権争いをしている場所をご紹介していきます。その東日本エリア編です。西日本編は次回の15時間目の授業で取り上げます。

 

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<目次>

 

 

 

青森市vs八戸市vs弘前市

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出典:https://www.mapion.co.jp/

青森県では、青森市(人口約27万人)八戸市(人口22万人)弘前市(人口17万人)の激しい三つ巴田舎っぺ戦争が勃発しています。

 

単純に人口だけ見れば、青森市有利です。しかし、青森=りんご、のイメージがあると思いますが青森県内のりんご生産量は弘前市がダントツ1位です。青森のりんごのイメージは弘前が背負っているのです。

 

なおかつ、弘前には弘前城という桜がクソ舞い散る立派なお城があります。城があるってことは江戸時代まで弘前が青森の中心地だったのです(ただ、明治維新後、地理的な関係で新設された青森県の真ん中の青森市に県庁が置かれた)。

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出典:弘前城 - Wikipedia

 

 

その青森市と弘前市のバトルに乱入してきているのが八戸市です。

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というのも、青森市と弘前市は同じ津軽地方なのですが、八戸市は南部地方なのです。同じ都道府県ですが、この津軽VS南部の遺恨は相当深いとされています。

 

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詳しく書くとめんどくさいのでアレですが、歴史上、津軽側が複数回八戸側を裏切り攻め込むというアバンギャルドな行動をしているので両者の因縁は深いようです。

 

今でも日本の北の端っこで、田舎っぺの三つ巴戦争は続いているのです。

 

 

 

 

福島市VS郡山市VSいわき市

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出典:https://www.mapion.co.jp/

 

こちらも三つ巴戦争、福島県の首位都市を争っています。福島市(人口27万人)VS郡山市(人口33万人)VSいわき市(人口34万人)の争いです。特筆すべきは、県庁所在地である福島市が人口で他の2都市に負けちゃってる事実です。青森県の場合、とりあえず県庁所在である青森市が人口で優位に立ってたのですが、福島市はもはや『2位じゃダメなんですか?』論法も持ってしても擁護できないのです。

2位じゃダメなんでしょうか?とは (ニイジャダメナンデショウカとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

 

人口のみで言うと、いわき市がトップです。ただ、このいわき市は福島市&郡山市の1.5倍くらいの面積があり、ちょっとっていうかだいぶセコいのです。面積が広けりゃ当然人口だって無駄に増えます。

 

いわき市は元々炭鉱で栄えた街であり、昭和30年代まではガチで他の追随を許さないイケてる都市だったのです。それが、エネルギー革命により炭鉱が斜陽化すると、ヤバいと思ったいわき市は何を血迷ったか「よし、炭鉱がダメならハワイや!!」と、ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)を開業させます。

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出典:スパリゾートハワイアンズ - Wikipedia

つまりは、いわき市にハワイがあるのでその時点で勝負あったように思えます。

 

ただ、現在福島県の中心地的役割を担っているのは郡山市だと思われます。

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出典:郡山市 - Wikipedia

新幹線の駅もあるし、民法のテレビ局だって4局中2局は郡山市にあります(残り2局とNHKは福島市。テレビ東京系は映らない)。経済規模も福島都市圏より郡山都市圏の方が大きく、『もう県庁郡山市に移せよ(´・ω・`)』って感じです。

 

そして、テレビ局問題になると、いわき市が『おいらの所は、テレビ東京系も映るよ!』と関東圏に近いことをアピールしてきます。これからも、福島県の"とうほぐナンバー2争奪戦(ナンバー1は仙台市)"から目が離せません。

 

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静岡市VS浜松市

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出典:https://www.mapion.co.jp/

ここ十数年激しいデットヒートを繰り広げているのが、静岡市浜松市です。

 

2003年ごろまで、県庁所在地の静岡市は人口45万人、浜松市は60万人と浜松市が優位に立っていました。県庁所在地なのに2位に甘んじていた静岡市は、起死回生の手を打ちます。隣の清水市(人口25万人)と合併するという荒業をやってのけました。そのため、新しい静岡市(旧静岡市+清水市)が誕生し、人口は70万人に増えました。まさに『浜松市ざまぁぁぁぁぁぁぁあ(*'ω'*)』といった感じです。

 

これに激おこぷんぷん丸の浜松市さんは、報復に出ます。2005年に周囲11市町村を吸収して新しい浜松市として誕生、人口は一気に80万人となり再び静岡市を抜きました。まさに、『静岡市残念でしたぁぁぁぁぁぁぁあ(*'ω'*)』と言った感じです。

 

 

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浜松市の名物は、うなぎ・オートバイ・楽器(ヤマハ)の3トップです。一方の静岡市の名物は、清水エスパルス(サッカーチーム)・ちびまる子ちゃん・おでん、です。何となく、浜松市側に分がある気がしますが、そんなこと静岡市さんに言っちゃうとエスパルスされます。

 

 

ちなみに、JR静岡駅とJR浜松駅どちらにも、新幹線のぞみ号は停まりません。

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出典:のぞみ (列車) - Wikipedia

のぞみ号は静岡県内を全く気にせず通過していきます。のぞみ号が静岡県に要求することは、車窓から富士山を見られるようにすることだけです。つまり、JRにとっては静岡市と浜松市どちらが上とか全くどうでもいい話題なのです(´・ω・`)。

 

 

終わりに‥

日本国内では今も各地でどうでもいい主導権争いが行われています。次回は、西日本エリアの主導権争いを見ていくことにしましょう。

 

 

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