日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【ざつだん!】新幹線の食堂車に対する憧れ

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【ざつだん!】シリーズは、私ツベルクリンが日々考えていることを垂れ流していく日常系記事シリーズです。今回のテーマは、「新幹線の食堂車に対する憧れ」です。

 

前回の【ざつだん!】シリーズの記事はこちら

www.tuberculin.net

 

 

 

日本の新幹線から食堂車が消えたのは2000年3月のダイヤ改正時です。私は当時小学4~5年生でした。

 

新幹線に初めて乗ったのは大学生になってからなので、人生で一度も新幹線の食堂車を利用したことがありません。それまで新幹線に私を乗せてくれなかった家族や親戚を恨んでいる最中です(*'ω'*)

 

新幹線の食堂車の歴史は、1975年の山陽新幹線全線開通時より始まります。福岡県の博多駅まで延伸された結果、東京~博多間が6時間以上かかることになり、食堂車の需要が見込まれたのです。

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出典:https://www.huffingtonpost.jp/

バブル景気の頃が食堂車の全盛期でしたが、平成に入ると次第に食堂車の利用者数が減少していきました。理由としては、

 

  • コンビニの発達により、食事が気軽に手に入るようになった
  • 価格が割高で、不況下ではなかなか手を出しづらくなった
  • 新幹線自体が速くなり、新幹線内で食事する必要性が減った

 

1992年3月に、それまでの「ひかり号」よりも速い「のぞみ号」が誕生しましたが、のぞみ号には食堂車は連結されませんでした。最高時速270キロを誇るのぞみ号では、食堂車は"不要"と判断されたのでしょう。

 

食堂車が初めて連結された1975年、日本を走っていた新幹線は0系です。

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出典:http://www.uraken.net/

丸っこいお鼻が特徴の初代新幹線です。

 

 

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出典:https://toyokeizai.net/

1964年に、東京~新大阪間で新幹線が開通します。当初は、それほど移動距離が長くなかったので、食堂車は製造されず代わりに軽食が楽しめるブッフェが設置されました。

 

 

 

話は変わりますが、0系新幹線にあった設備と言えばこれ

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出典:https://4travel.jp/

親からジュースを買ってもらえず、代わりにトイレ横の給水器で我慢した当時の小学生(現在のアラフィフ世代)もいることでしょう。

 

そして、前述したように1975年に博多駅まで延伸されると、新幹線内での食事の需要が見込まれたので、食堂車が製造されるようになりました。

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出典:https://dot.asahi.com/

当時の0系食堂車を再現したもので、現在、鉄道博物館に展示されています。

 

 

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出典:http://photozou.jp/

こんな感じで使われていました。



 

食堂車の全盛期は、1985年ごろ。それは、現在のJRにあたる国鉄が新しい新幹線として100系を生み出した時期と被ります。

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出典:新幹線100系電車 - Wikipedia

アラフィフ以上世代にとっては、非常に馴染みのある新幹線でしょう。この100系は、初めて2階建て車両が連結された新幹線であり、それが食堂車として利用されました。

 

新幹線の食堂車は、16両編成の真ん中付近、8号車に連結されました。

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1階が調理室、2階が食堂、という構造でした。

.

 

f:id:tuberculin:20200125210246j:plain出典:https://www.yomiuri.co.jp/

2階席ですから、景色が良く見えました。"富士山を見ながらお食事"が売りだったようです。

 

 

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1階部分は厨房です。結構がっつり調理してるっぽいですね。

 

 

では、食堂車では一体どんなメニューが提供されていたのでしょうか?今から42年前、1978年当時のひかり号食堂車のメニュー表がこちらです。

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出典: http://photozou.jp/

1978年は現在と比べて物価が半分くらいと推定されます。ですから、上のメニュー表の価格を倍にしてもらえると何となく物価が分かると思います。

 

つまり、食堂車って「ぜいたく」な乗り物だと言えます。自分は連れていかれても、ビーフカレーしか注文できないなぁ~(´・ω・`)。

 

 

お料理のイメージはこんな感じです。

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出典:http://rail.hobidas.com/

昔はこれが"ごちそう"だったのよ。

 

 

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ドリンクメニューです。中には、コーヒー1杯で長時間粘るアウトローな乗客もいたようです。

 

現在では、日本の食堂車はほぼ全滅したといって過言ではありません。一部、トワイライトエキスプレス瑞風(下関~京都駅間運行)や、ななつ星(JR九州)などの高級寝台列車で食堂車が連結されていますが、それはもはやカテゴリーが別です(´・ω・`)。

 

"ほぼ"全滅と言ったのは、近年、あえて食堂車を連結させる奇異な列車が誕生したからです。私鉄である近畿日本鉄道の「しまかぜ」です。

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出典:https://www.kintetsu.co.jp/

大阪~伊勢志摩および、伊勢志摩~名古屋をむすぶ特急列車で、2013年に運転が開始されました。

 

 

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出典:https://www.kintetsu.co.jp/

このしまかぜは、ちゃんと厨房も完備されているガチ食堂車で、伊勢志摩にゆかりのあるお食事が頂けます。

 

 

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出典:https://www.kintetsu.co.jp/

松阪牛カレー(1370円)です。

 

まあ、しいて言えば、食堂車のカレーは、

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こういう魔法のランプっぽい器に入れてくれるとポイント高いです。

 

 

最近では、食堂車どころか車内販売も消えつつありますからね

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出典:https://mainichi.jp/

最近の人間はご飯食べないのかって話ですわ(*'▽')。

 

今後も食堂車は復活しないでしょう。っていうか、近い将来"どこでもドア"が開発されたら、食堂車どころか鉄道が消えちゃいそうなんですけどね(´・ω・`)

 
食堂車バンザイ! 国鉄食堂車の繁盛記 [ 岩成政和 ]

 

 


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