日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【時には昔の雑誌を‥】1939年2月12日号『週刊朝日』より(後編)

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【時には昔の雑誌を‥】シリーズは、ツベルクリン所有の昔の雑誌を解説を入れながら読んでいくシリーズ記事です。今回は1939年2月12日号『週刊朝日』後半部分を読んでいきます。

 

前編はこちら

www.tuberculin.net

 

最近、お友達に『今度の日曜遊ぼうよ』って誘うと、『ごめん、その日デートなの‥(*´ω`)』って返答されます。おかげさまで、休日の予定が無いのでブログの更新がはかどります。やったね!!(´・ω・`)

 

後編は、80年前の写真や広告が多く登場しますよ(/・ω・)/

 

<目次>

 

中国はよみがえる

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当時の中国の写真を見てみようのコーナーです。

 

中国の広州市という街の近くに"黄埔(こうほ)”という地区があります。

この地区に日本軍が中国人のための小学校を作ったよ~という紹介記事です(^o^)

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 出典:http://park7.wakwak.com/~nakayama/kousyuushi.htm

1937年(この雑誌発行の2年前)、日本と中国との戦争(日中戦争)が始まりました。翌38年、日本軍は広州市を占領します。その広州市に、中国人の子どもを教育するための小学校を作ったのです。

 

もちろん、中国人の子どもに日本語を教えて"日本人化"させることが目的にあったでしょうけど、普通に他の算数などの授業も行われていました(日本語だけ日本人の先生で、他の強化は中国人の先生だったようです)
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当ブログは、政治問題だとか歴史認識問題などに深入りするようなブログではないし、そういうキャラでもないのですが、こういう日本人と中国人が戦時中に和気あいあいとしている写真って、あんまり現在の世の中に出てこないですよね(´・ω・`) 


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もちろん、多少の"やらせ"はあるとは思いますけど、学校の建物も見た感じちゃんとしているし、当時の日本は結構なお金を中国に投入している感が見受けられます。

 

 

場所は変わって、現在の中国内陸部の武漢市にある漢口という街で行われた"反蒋運動大会"というデモの様子を見てみましょう。
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反蒋"とは、蒋介石(しょうかいせき)に反対するっていう意味です。蒋介石は当時の中国軍のリーダーであった人物です。つまりは、日本軍の敵という立場にあった人物です。

 

その中国軍のリーダーに反対するってことは、言い換えると日本側に好感を持っているってことです。こういうのも、現在の反日意識まっしぐらの中国政府としては"無かったこと"にしたいことなので、上の写真が出回ることはありません。
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「反蒋運動大会」って書いた旗を掲げています。


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赤丸の中の字を見ると「皇軍万歳」って書いてます。皇軍とは日本軍のことです。

 

これらの写真も"やらせ0”とは言えないかもしれませんが、少なくとも日中戦争真っ最中の時期でも、考えが日本寄りの中国人は多少は存在したといえます。(そういう人々が存在したという事実は現在"無かったこと"扱いされています。都合が悪いから)

 

 

「長命」の食べ物と「短命」の食べ物


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 『将来の目標は”長生き"って卒業文集に書いたわ!』『現世はうんざり!来世に期待!!』というどちらのタイプの方でも必見。"長命の食べ物"と"短命の食べ物"を紹介していく記事っぽいです。さっそく読んでみましょう!!

 

「長寿と食べ物とは確かに関係があるということは現代の医学でも言われていることであります。

「ある学者が、大阪府の87歳から100歳までの長寿者がどんな食事のとり方をしているか調べたところ、食べる量では男女合わせて大食いする者が78名、小食の者が68人、中程度の者が322でありました」

「これによると、長寿するためには大食いも小食もよくなく、中位に食べ物をとるのが一番よいことを示しました」

 

1939年当時の100歳なんて『おら、ペリーの黒船さ見たずら』って言える人物ですよね。続きを読んでいきます。

 

「次に、菜食と肉食を比べますと、男女合わせて肉食するものが32名、菜食の者が172名、肉と野菜混食が244名で、肉食が最も悪く、肉食と野菜を両方食べるのが一番良いことを示しました」

 

野菜だけではダメなんですよね~(*´ω`)

お亡くなりになってしまいましたが、94歳まで生きられたアンパンマンの作者であるやなせたかし先生も食欲旺盛な方でした。

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出典:http://www.cgegg.co.jp/blog/

彼は90歳になっても上記に描かれた朝ご飯を食べていたようです。ゆで卵を"うで卵"と表記するところに戦前生まれ感がにじみ出ちゃってます(´・ω・`)

 

「しかし、ここに最も注意しなくてはならないのは消化器の問題で、普通50歳から60歳になりますと、すべての生活機能は次第に変化を起こし、新陳代謝が鈍ってきますが、それが最も顕著にあらわれるのは、胃腸の衰弱であります」

 

なるほど、胃腸が弱くなるとダメのなのね(´・ω・`)

 

「せっかく工夫した食事をとっても、それの消化吸収が十分に行われないために下痢や便秘を起こす場合が多く、かえって身体に悪影響を及ぼします。」

 

なんでしょう、この文章の流れはなんか悪い予感がしてきた( ^^) 

 

「根本的に胃腸機能を強めて、多くの食べ物からまんべんなく栄養をとるようにしたいのですが、その方法としてお勧めしたいのは"錠剤わかもと"の服用であります

 


わかもと製薬 強力わかもと 1000錠 (医薬部外品)
 

 

 

 

 

 

結局、広告じゃねえか(´・ω・`)

 

 

「長命の食べ物、短命の食べ物」とかいう魅力あふれるタイトルで雑誌の読者を釣って、読み進めていくと『これ、錠剤わかもと飲まないとヤバいんじゃね(;´・ω・)』と思わせる戦法。こういう戦法ってネット社会の今現在もありますよね~

 

ちなみに、錠剤わかもと4コマ漫画もあります

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枠外の広告シリーズ


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でも、意外と昔の広告を見るのって面白いです。『週刊朝日』に掲載されている枠外の広告を見ていきましょう。

 

上の枕ですが、もう見た感じ怪しい香ばしい臭いがぷんぷんしてきます。「不老陶枕」の広告です。

 

「陶枕(とうちん)」は、読んで字のごとく、陶器で出来た枕のことです。この不老陶枕は何でも、高血圧、不眠症、肩こり、頭痛、耳鳴り、ヒステリー、とにかく何か身体の不調を抱えている人におススメみたいです。

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出典:https://transistor.shopselect.net/items/7958522

不老陶枕の写真がありました。これを枕に巻き付けて寝るってことですね。絶対痛いやつですやん(*´ω`)

 

枕と言えば、今から40年前に中高生向けに「睡眠学習枕」なる怪しい商品の広告が雑誌に載っていたようです。

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出典:https://s.webry.info/sp/studyenglish.at.webry.info/201412/article_14.html

枕に録音する機械が組み込まれていて、そこに英単語なんかを吹き込み、寝ている間に音声を流すと、寝てるのに英単語を覚えれちゃうみたいなヤバイ枕です。これに見覚えがあるのは多分アラフィフ世代以上です(´・ω・`)

 

当時の金額で29800円しました。現在の価値だと倍の6万円くらいでしょうか?英単語など覚えたいことを吹き込むのは自分なのですから、その行為によってもう覚えちゃうだろってのは、野暮な話なのです(´・ω・`)せっかく、広告内の"体験者の声"として顔出しで語ってくれているのですから‥‥。

 

話がそれましたが、続けて広告を見ていきましょう
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割烹や今では珍しい"クジラ料理"店なんかの広告ですね。

 

旅館の広告です
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右から順番に

〇福井県芦原(あわら)温泉 いろは旅館

→おそらく現在は存在しません

〇兵庫県有馬温泉 中の坊

→1868年創業。現在は「中の坊瑞苑」と「有馬グランドホテル」の2館を経営。

ツベルクリンも仕事で両方宿泊しました。夕食の際、生まれて初めて、松茸を食べました。超高級旅館ですわ。

有馬温泉 中の坊 瑞苑・公式サイト【最低価格保証】

〇石川県粟津(あわづ)温泉 坂田屋

→現在廃業、なお廃墟散策サイトでは"坂〇屋"として有名な廃墟スポットらしい

〇兵庫県有馬温泉 兵衛

→こちらも有馬温泉屈指の高級旅館。現在は「兵衛向陽閣」という名前で営業。ちなみに、2013年に『SMAPXSMAP』の企画でスマップのメンバー5人が泊まった宿です。

有馬温泉の老舗旅館 | 創業700年の兵衛向陽閣【公式】

〇和歌山県白浜温泉 白浜館

→安心してください、今も営業しています

白浜温泉 源泉かけ流しの露天風呂 ホテル白浜館

〇兵庫県有馬温泉 池乃坊

→悲惨なことに、1968年に火事で全焼しています(;・∀・)

〇静岡県 伊豆長岡温泉 さかなや旅館

→安心してください、今も営業してますよ!

伊豆長岡温泉 さかなやアネックスホテル茜 【公式サイト】

〇静岡県熱海温泉 熱海ホテル

→すでに現在は存在しません

〇群馬県草津温泉 旅館大阪屋

→安心してください、今も営業してますよ!

草津温泉 大阪屋【公式サイト】|湯畑近くの老舗温泉旅館

 

80年前に存在していた旅館9軒のうち

現存→5軒

廃業→4軒(うち1軒火事で全焼)

というくっきり明暗の分かれる結果となりました。

 


雑誌の一番最後の面も広告です。
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テレビの開発は戦後の1953年でしたから、戦前において国民が情報を得る手段として重宝したのがラジオでした。

 

戦前は、おおまかな表現をすると"月収100円"時代でしたから、43円というラジオの価格は、今の価値で8万円~10万円くらいのものでしょうか?

 

まとめ

ご覧いただきありがとうございました。日曜日以外、毎日4000字を目安に書いています。だんだん、キーボードの「enterキー」が使い物にならなくなってきました。もし今後の記事において、一切改行しなくなったら『あっ‥(察し)』とenterキーの冥福をお祈り頂ければと思います(-"-)

 

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