日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【天皇陛下成婚60周年記念】1959年4月発行『アサヒグラフ』~皇太子ご結婚記念画報~(後編)

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出典:https://www.topics.or.jp/articles/-/129334

【時には昔の雑誌を‥】シリーズは、ツベルクリン所有の昔の雑誌を解説を入れながら読んで行くシリーズ記事です。今回は、このたび退位される今上天皇陛下御成婚60周年記念と題して、1959年4月発行の『アサヒグラフ~皇太子ご結婚記念画報~』を読んで行きます。

 

 

前編の記事はこちら

www.tuberculin.net

 

雑誌中の「皇太子」とは、2019年4月30日にご退位なさる今上天皇陛下のことを指します。60年前の1959年(昭和34年)4月10日に今上天皇陛下と皇后美智子さまがご成婚されました。その時の様子をまとめて写真を掲載したのが、今回の臨時増刊号です。今日は、その後編をまとめていきたいと思います。

 

 

<目次>

 

 

東京オリンピック特集

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1964年10月にアジア初のオリンピックが東京で開催されました。その開催地が決まったのは1959年5月26日です。すなわち、この時はまだ1964年の五輪開催地が決まっていない時期でした。

 

記事中の文章を引用します。

「来る5月22日から西ドイツのミュンヘンで開かれる、国際オリンピック委員会総会には、日本の委員も出席し、いよいよ開催国の最終決定がなされようとしている。平和を愛する日本人の真の姿を、世界の人々に認識してもらうためにも、東京は、今最後の決定を静かに待っている。」

 

旧国立競技場は1958年に完成しました。
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1964年の東京オリンピックは、この国立競技場がメイン会場となります。

 

 

新しい御所とお召列車


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皇太子は基本的に、赤坂の東宮御所にお住まいになります(当時の天皇陛下、昭和天皇はもちろん皇居内に在住)。でも、今の今上天皇陛下がご成婚なさった時は、この東宮御所の建設最中であり、完成するまでは現在の渋谷にあった常盤松の御所にお住まいになりました。

 


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上の部屋が応接間です。お2人の愛犬"アナ"ちゃんもいます。下の部屋は美智子さまの書斎です。水槽が2個もあります。

 

ちなみに、当時造っていた赤坂の東宮御所想像図はこちら
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お2人はテニス大好きなので、ちゃんとテニスコートもあります。

 

また、お2人が日本各地にお出かけになる際に使われるお召列車の内部を公開しちゃってます。
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 記事中の文章を引用します。

「皇太子ご夫妻がお使いになるお召し列車と自動車の準備が出来上がった。お召し列車(御料車)は今まで皇后用として使われていた宮廷用2号車を皇太子用になおしたもの。昨年末から国鉄大井工場で約800万円の費用で外部塗装、内部の装飾など全面的に改造した。長さ20mも車体は総漆塗り、内部は拝謁者控室、休憩室、御座所、女官控室、化粧室、便所の6室に分かれている。」

 

上の写真はリビングにあたる「御座所」です。

お召し列車の内部図はこちら

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中を見てみましょう(*´▽`*)
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左側が化粧室、右側が廊下です。

 


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左側が女官(女性の付き人)、右側が休憩室です。

 

 

 

伊勢神宮への結婚ご報告

 

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先ほど紹介したお召し列車に乗車し、いわゆる"公務"として、お2人は三重県の伊勢神宮方面へ御旅行にお出かけになりました。伊勢神宮にいらっしゃる天照大神(アマテラスオオミカミ)は、天皇家の祖先とされている神様です。その天照大神に結婚のご報告にお出かけになったのです。

 

伊勢神宮境内に皇族の方が宿泊なさる"斎館"があります。上の写真がその内部です。

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赤〇の場所です。何も言われなければスルーしちゃう場所です。ちなみに、伊勢神宮にお参りする際は皇族の方もお清めしなければなりません。そのお清めを「潔斎(けっさい)」といいます。

 

潔斎は、全裸になって伊勢神宮の神官の手によって体を洗ってもらう儀式です。皇太子はもちろん、美智子さまも全裸になり女官の手によってお清めされました。皇族って大変です。

 

なお、一般人はそんなことする必要はありません。『お清めして下さぁ~い』と全裸で境内を走り回っていたら一発アウトです(´・ω・`)


また、お2人は伊勢神宮御参拝後、奈良県へ移動し、神武天皇陵もお参りしました。神武天皇とは、日本の神話上、最初の天皇とされている人物です。その人物のお墓にもお参りなさいました。

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出典:https://www.city.kashihara.nara.jp/kankou/own_kankou/kankou/spot/jinmu.html

 

奈良にて、お2人が宿泊なさったのが「奈良ホテル」です。

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宿泊なさったのは、上のお部屋です。もちろん、奈良ホテルは現在も営業中です。お2人がお泊りになったのは、本館のインペリアスイートルームという奈良ホテルに1つしかないお部屋です。

 

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出典:http://www.narahotel.co.jp/

 

泊まってみたいなぁ~。ちょっと予約サイト開いてみよう♪ご飯はセブンイレブンで買ってくるから「食事なし」でいくらか検索してみよう(∩´∀`)

 

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何曜日に泊まっても値段は据え置き!!しかも1室しかないのに、まだ今月も絶賛予約受付中!!読者の皆様、早いもの勝ちですよ!!!(*'▽')

 

 

 

婚約時代のお2人


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1959年4月10日に結婚式を挙げたお2人ですが、前年58年の11月27日に婚約発表がなされました。婚約してから結婚式を挙げるまでのお2人を写したページです。

 

御結婚前の皇太子さまです。机上には婚約者の美智子さまのお写真が‥(*'▽')

ってかそんなに電話必要なんでしょうか?(´・ω・`)

 

 

それまでの慣習として、皇太子(将来の天皇陛下)に嫁ぐものは、皇族もしくは旧華族(旧大名家)の女子とされていました。それを打ち破ったのが美智子さまであり、初めての「平民皇后」と呼ばれました。
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ですから、そんな美智子さまに皇室のしきたりを勉強してもらうことになりました。その勉強の後を写したのが上の写真です。

 


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皇室に入ると、もう気軽に同窓会に出席できませんから、「最後の同窓会」が行われました。

 


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記事中の文章を引用します。

「3月15日、美智子さんはゾウゲ色のオーバー、真珠のネックレス、水玉模様のスカートという春めいた服装で母校の聖心女子大学を訪れた。大学では同窓会の総会が開かれていたが、美智子さんの訪問で、美智子さんへの送別会といった感じになった。カメラに包囲されサインをせがまれながらも、美智子さんは我が家に戻ったような面もち。皇后スタイルの型紙を破って、しばし素顔の"ミッチ"にかえった。ご婚約中、美智子さんはクラス会、同窓会には必ず出席した。時には30分くらいで、あわただしく席を立つこともあったが、顔だけは出した。ミッチ時代の思い出話に、旧友たちと笑い興じるのが何よりの楽しみであった。」


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そして、結婚式の5日前の4月5日、実家の正田家では盛大な"さよならパーティー"が開かれました。以下引用文です。

「挙式を5日後に控えた4月5日、宮中の祝宴に出席を予定されていない親類縁者、雙葉小学校時代のお友達、それにテニス友達など約120名を招いて盛大に"さよならパーティ"を開いた。病後で静養中の母親富美さんは引きこもったままだったが、父親英三郎氏は終始、美智子さんに付き添い、心からお客をもてなしていた」

 

その5日後、美智子さんは一般市民から「皇室の女性」として生きていくことになるのです。

 

終わりに‥

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出典:https://www.sankei.com/life/news/190124/lif1901240035-n1.html

ツベルクリンは、日々高齢のお客様とツアーに出かけていますが、80代で腕を組むご夫婦とかほとんどいないですからね。それを自然と組める皇后美智子さまは素敵です。

 

いよいよ、2019年5月1日にご退位なさいます。そのあとは、ゆっくり過ごしてほしいですね。お2人とも末永くお元気で‥

 

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