【なんでも選手権】は、私ツベルクリン主催の様々なジャンルで競われる全国大会です。今回は「第1回小さい空港選手権」を開催いたします。
前回の当シリーズの記事はこちら
日本に空港はいくつあると思いますか?その数は97個です。都道府県の数より多いわけです。では、全ての都道府県に空港があるのかというと、違うのです。空港無し都道府県は、栃木県や群馬県などのど田舎が該当し、10県あります。
つまり、37都道府県で97個であり、1つの都道府県あたり2〜3個はあるってことです。それはあくまで平均の話であり、例えば北海道は14個、沖縄県は13個の空港を持っています。
"空港"と聞くと、羽田空港や成田空港などの大きな空港を思い浮かべると思います。けれども、97個もあったら、田舎のJRの駅みたいなこじんまりとした空港もあるはずです。今回は、日本全国のこじんまり系空港をご紹介していきましょう。
<目次>
空港の分類
一言で空港とは言っても、日本の空港には分類があります。大きく分けて4種類に分けられます。
会社管理空港
成田空港や関西空港などがあたります。デカすぎてもはや空港それ自体が会社になっちゃったパターンです。成田空港は、成田空港株式会社という会社が管理をしています。
国管理空港
その名の通り、国が管理している空港です。羽田空港、新千歳空港、福岡空港、那覇空港などが当てはまります。このレベルくらいだと、空港にレストランや売店があり利用客も多いです。
地方管理空港
各都道府県が管理している空港です。青森空港、静岡空港、佐賀空港や、離島の屋久島空港、奄美空港などが当てはまります。国管理空港に比べたら規模は小さいですが、それでも国際線が就航している空港もあり、需要はそれなりにあると考えられます。
その他の空港
それ以外のカテゴリーの空港です。謎な存在です。今日はこの「その他の空港」にスポットを当てたいと思います。
謎の空港に迫る
謎の存在というかカテゴリーの"その他の空港"ですが、日本にはこのカテゴリーに属する空港が7つ存在します。そして、これらの空港は「定期航路あり」と「定期航路なし」の2種類に分けられます。定期航路なしの空港とか、存在理由が不明です(๑・̑◡・̑๑)。順番に見ていきましょう。
その他の空港(定期航路あり)
調布飛行場(東京都)
東京都調布市に「調布飛行場」なる謎の空港が存在します。東京の空港=羽田空港のイメージがはびこっているこの日本で地道に都営の空港として航路を維持しています。
調布飛行場には、天下のANAさんやJALさんはいません。地域密着型航空会社である新中央航空さんが頑張っておられます。
ラジコンではありません。こんな飛行機を12機保有なさっています。航路としては、調布と東京都に属する伊豆諸島を結んでいます。伊豆諸島へは、静岡県の熱海からフェリーで行くのがセオリーではありますが、アウトローな奴は飛行機を使うのです。たまに、墜落事故を起こしていますが、たまにですから問題ありません(´・ω・`)
名古屋飛行場(愛知県)
いわゆる「小牧空港」と言われている空港です。カテゴリー"その他の空港"の中でも比較的大きな空港です。
というのも、もともと"地方管理空港"であり、愛知県の中心的空港として栄華を誇っていました。しかし、2005年に中部国際空港(セントレア空港)が開港したために、今までの実績は無視され、その他の空港カテゴリーに格下げされてしまったのです。それまで「名古屋空港」だったのに「名古屋飛行場」と名前まで変えられたのです。
その後、2009年より新規航空会社富士ドリームエアラインズが乗っ取る感じで、飛行場を占拠しています。
小牧空港がある地域はイチロー氏の故郷です。ですから、名古屋飛行場はイチロー氏に頭を上げて空港ごと買ってもらうよう懇願するべきです。そうすれば、「イチロー空港」となり、一気に国管理空港まで格上げ間違い無しなのです。
但馬飛行場(兵庫県)
ド田舎の『別に名前変えたって大して影響ないだろう』的空港は、独自の愛称を空港に付けることが出来ます。例えば「高知龍馬空港」とか「鳥取砂丘コナン空港」などです。そして、この但馬(たじま)空港は「コウノトリ空港」と付けられています。但馬地方はコウノトリの故郷であり、コウノトリが飼育保護されているコウノトリの郷公園もあります。もちろん、コウノトリ空港って名付けられているからと言って、空港内で子作りしていいわけではありません(´・ω・`)。
JALの子会社JACが但馬空港と伊丹空港を結ぶ航路を保有しています。35分間の飛行時間です。『35分の距離だったら飛行機じゃなくてバスでよくね?(´・ω・`)』と思われた方もおられるかもしれませんが、兵庫県民は気づいていませんので内緒にしてあげてください。
上の写真を見たら分かるように、ゆくゆくは東京(羽田空港)への航路を就航させたいみたいです。果たして需要があるんでしょうか?
天草飛行場(熊本県)
熊本県の天草(あまくさ)諸島に空港があります。天草飛行場です。天草諸島自体は橋が繋がっているので自家用車でも往来ができます。橋があるのに空港が必要なのか、と聞かれればたぶん必要ないです。でも、世の中には飛行機に乗るのが好きな奇異な人もいるのです。
空港内のカウンターです。決して病院の診察所ではありません。天草飛行場は地域密着型航空会社天草エアラインが航路を保有しています。
航路は3空港と結んでいて、1日の就航数は
天草ー福岡便(2往復)
天草ー熊本便(2往復)
天草ー大阪(伊丹)便(1往復)
です。驚くことに、この航路をたった1機の飛行機のみで運行しているのです。
天草諸島はイルカがうようよしているので、それにちなんでイルカボディです。こいつが故障したらすべての路線は欠航になります。
天草エアラインが期間限定&枚数限定で販売しているチケットに、「乗るだけ運賃」という奇異なチケットがあります。朝天草空港を出発し、前述した航路(5往復)にずっと乗り続けるだけ、そして夜天草空港に戻っと来るというものです。お値段なんと1万円ポッキリ!!。人生において全く無意味な搭乗です。毎年春先に販売されますが、即完売してしまいます。世の中に飛行機バカはいるんですね(´・ω・`)。
天草エアライン1日乗り放題!? 1日全便連続搭乗「乗るだけ運賃」発売! | 肥後ジャーナル - 熊本の今をお届けするメディアサイト
その他の空港(定期航路なし)
今まで紹介してきた空港は、しょぼいながらも時刻表に基づいた定期航路を保有している空港でした。ここからは、もはや定期航路さえない空港をご紹介します。いうなればバスが来ないバス停みたいな、いよいよ謎の存在です。
八尾空港(大阪府)
大阪府の八尾市に「八尾飛行場」はあります。飛行場なのに「関係者以外立ち入り禁止」と門前払い状態であり、謎です。この飛行場は民間人のための施設ではなく、どちらかというと業務用施設に思えます。
Wikipediaによると
「利用目的は、固定翼機及び回転翼機を使用しての宣伝広告・写真測量・遊覧飛行・薬剤散布・操縦訓練等の産業航空、災害援助・海難援助・消火救難・海洋汚染パトロール、報道・ドクターヘリの給油、企業所有のビジネス航空機の運航整備基地などのほか、自家用航空機にも利用されており多種多様である。」
- 年間着陸回数 : 13,757回(2015年度)
ってことは、1日あたり30回くらい着陸している実は稼働しまくっている飛行場なのですね。我々善良なる市民は利用できないのかというと、八尾飛行場発着の遊覧飛行が行われています。
4人乗りのセスナやヘリコプターをチャーターし、大阪圏の上空を意味もなくグルグルできます。15分間~22500円からチャーターできます。期間限定で夜間飛行も行っています。『大阪の夜景は綺麗やなぁ~でもお前さんの方がもっと綺麗やで!』ごっこが楽しめます(´・ω・`)
岡南飛行場(岡山県)
岡山県には岡山空港というちゃんとした空港があります。1988年に開港しました。開港するまで「岡山空港」だったのが、この「岡南(こうなん)飛行場」なのです。つまりは、旧岡山空港ってことです。前述した小牧空港のように、格下げされちゃった空港なのです。
この空港も、八尾空港のように現在では業務用飛行や個人客向けの遊覧飛行を実施しています。
岡山航空株式会社 -OKAYAMA AIR SERVICE-
瀬戸内海の島々をヘリコプターやセスナから見てみたい願望は、ないこともないです(´・ω・`)。こちらも22540円からチャーター飛行できます。
大分県央飛行場(大分県)
大分県には、大分空港というちゃんとした空港があります。そして、そのちゃんとした大分空港が開港した後に造られたのがこの「大分県央飛行場」です。しかも、平成になってからです。
建設目的は、大分県の農産物を関西圏に出荷するためです。『野菜を飛行機で運んだら採算合わなくなるだろ(´・ω・`)』と思うのですが、建設当時はバブル景気まっただ中であり、だれもそのことに気付かず建設しちゃいました。
全国に何カ所かこの"野菜飛行場"は造られ、そして案の定全部赤字になりました。この大分県央飛行場は、チャーター便などの人員輸送も出来るように申請し、野菜飛行場から"その他の空港"に格上げされました。現在では、防災ヘリや航空学校の練習場としても活用されています。
終わりに‥
小さな空港の謎は深まるばかりです(´・ω・`)
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