日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【保存版】高速道路上で事故や車の故障を起こした後の対応について

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【保存版】シリーズは、筆者であるツベルクリンが色々なジャンルのネタを好き勝手に書いていくシリーズ記事です。今回は「高速道路上で事故を起こした後の対応」を考えていきましょう。

 

いよいよ夏本番!ということで遠くへお出かけする人も多いと思います。長期休暇中は交通事故、特に高速道路上での交通事故が増えます。遠出が増え、なおかつ普段運転していないドライバーが運転する機会が増えるからです。

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ところで、高速道路で交通事故ってどれくらい発生しているのでしょうか?2018年度の高速道路上(一般道は除く)の事故発生件数は約47万件です。

 

このうち、死亡事故件数は3630件です。また、重症者発生事故件数は3万4940件です。それ以外の43万件は軽症で収まっている、ということです。

 

死亡事故や重症者発生事故はともかく、交通事故のほとんどは、発生した瞬間では身動きが取れる軽症(もしくは怪我していない)で済んでいるのです。この時に考えたいのが2次被害を防ぐことです。実は最初の交通事故の後に、重大な事故が発生する2次被害が多発しているのです。

 

例えば、2013年に起こった芸人桜塚やっくんの交通死亡事故は、最初の交通事故の後に発生した2次被害で亡くなっています。事故を起こした後の対応はすごく大事なのです。

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出典:桜塚やっくん - Wikipedia

 

私は添乗員という仕事柄、1日の多くを高速道路上で過ごしています。もちろん、自分で観光バスを運転するわけではありませんが、常日頃から高速道路上での事故発生時の対応をシュミレーションしています。

 

もし、読書の皆さんの中で「#9910」とか「キロポスト」の意味が分からない方がいたら、ぜひ高速道路上の交通事故対応策を一緒に考えていきましょう。事故だけではなく、車が故障し高速道路上で立ち往生、なんて場合にも使えます。

 

<目次>

 

 

 

事故を起こした後の対応

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高速道路上の交通事故は、最初の1次被害において"人を轢く"ってことは考えにくいです。他の車にぶつかるか壁にぶつかるか、だと思います。ここでの前提は、「事故を起こしたけど、とりあえず全員身動きが取れる(もしくは身動きが取れる人がいる)」って前提で話を進めていきます。

 

①ハザードランプを付ける

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事故を起こしてしまった後の対応としてまず考えなければならないのが、後続車に事故を起こした(もしくは車が故障した)ことを知らせることです。二次被害を防ぐためにも重要なことです。ハザードランプを付けて異常が起こったことを後続車に伝えましょう。

 

 

②ガードレールの外に避難する

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出典:JAF(JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION)|日本自動車連盟(ジャフ)

とりあえず、自分の身の安全を確保しましょう。車の前方は、後続車が事故車に誤って追突してきた場合に巻き込まれますので、必ず後方に逃げましょう。

 

問題が、ガードレールが無いような首都高速の場合です。

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出典:株式会社ヒット | 看板・デジタルサイネージの屋外媒体ならヒット

この場合、真ん中の中央分離帯まで行ければいいのですが、最悪壁際に張り付いて待機するしかありません。

 

 

③三角表示板を設置する

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出典:三角表示板 - Wikipedia

同乗者をガードレール外に避難させつつ、ドライバーは後続車に事故(もしくは車の故障)を伝えるために、事故車後方50mくらいの位置に三角表示板を設置します。実は、三角表示板の設置は法律で義務付けられています。

 

道路交通法の条文では、

高速自動車国道等において故障その他の理由により自動車を運転することができなくなったときは、当該自動車等が故障その他の理由により停止しているものであることを表示するために運転者が後方から進行してくる自動車の運転者が見やすい位置に停止表示器材を置かなければならない」

とあります。

 

ただ、この三角表示板を設置している時に後続車に轢かれるケースがあります。可能ならば、ガードレールの外を移動しながら後方50m地点に設置しましょう。

 

 

④発炎筒の設置

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出典:発炎筒 - Wikipedia

もし、事故を起こしたのが(車が故障したのが)夜間だった場合、発炎筒を使用し後続車に知らせる必要があります。夜間はもちろん、昼間でも使用すると効果大です。発炎筒はおそらく車に設置してあると思いますから、どこにあるか確認しておきましょう。

 

発炎筒の使い方です

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要するに大きなマッチとお考え下さい。最近はLED発炎筒なんかも発売されています。

 


LED 非常信号灯 2018年 新規格 車検対応品
 

 

 

⑤事故・故障の連絡

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例えば、重傷者がいる場合はまず「119番通報」を行います。けが人がいない場合、どこに連絡するかというと、事故の場合「110番通報」です。車の故障の場合「道路緊急ダイヤル」です(厳密に分けられているわけではないです。故障でも110番通報してもらって構いません)

 

道路緊急ダイヤルは「#9910」です。ここにかけると、道路公団につながり、道路交通隊が救助に来てくれます。通話料は無料です。

 

実は、高速道路上には1kmごとに非常電話が設置されています。

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出典:https://jafmate.jp/

道路上は1kmごと、トンネル内は200mごとに設置されています。携帯電話が無くても通報できます。非常電話を探しに行く際は基本的に事故車(故障車)の後ろに向かって探しに行きます。前に探しに行くと、後続者に気付かずに轢かれる恐れがあるからです。

 

もし、近くに非常電話がある場合は、例え携帯電話を持っていたとしてもなるべく非常電話から通報するようにしましょう。メリットは3つあります。

  • 受話器を上げた瞬間、電話がつながる(携帯電話からの通報の場合、音声ガイダンスに従ってつなげていかなければならず面倒)
  • 電話を掛けるとどこで事故が起きたのか自動的に分かるようになっている
  • かけた瞬間ほぼ即座に、後方の道路上の看板に「事故車(故障車)あり」と表示が出るようになっている

 

特に3つ目は、こんな感じで後方の道路上の看板に表示がすぐに出ます

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出典:https://tireyasagyouin.hamazo.tv/e6463660.html

 

もちろん、携帯電話からかけても道路公団側が後から表示させるのですがタイムラグが発生します。これが非常電話の場合、ほぼ即座に表示されるのです。

 

非常電話の中はこうなっています

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受話器を上げるだけでつながります

 

 

⑥キロポストの重要性

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周囲に見た感じ非常電話がなく、携帯電話から「110番」や「#9910」通報しなければならない場合、必ず聞かれるのが「ところでお前はどこにおるんや?」ということです。最近は携帯にもGPSが付いてるので、大まかな現在地は分かりますが、事故や故障が発生したピンポイントな地点は、まわりに何も特徴が無い高速道路上ではなかなか分かりません。

 

そんな時に、自分のいる現在地をピンポイントで伝える方法がキロポスト表示の確認です。上の写真のように、高速道路では100mごとにガードレール上に数字が書いてある看板が掲げられています。これは「キロポスト(距離標)」といいます。

 

この数字を道路公団もしくは警察に伝えれば、ピンポイントな現場が分かります。

 

 

私の体験談

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私ツベルクリンは添乗員なのですが、過去1度、高速道路上で観光バスが故障し立ち往生しちゃった経験があります。日帰りバスツアーの帰路での出来事です。

 

故障ですから、本来は「#9910」にかけなければならないのですが、『‥‥あれ、9910だっけ、9110だっけ?(´・ω・`)』となり、もうめんどくさくなって110番通報しました。

 

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のんきにその時の現場を撮った写真です。

 

写真のように、パトカー何台か来てもらって、後続車の交通整理をしてもらいました。高速道路上で2時間くらい待って代替のバスに乗り換えて何とか帰って来ました。お客様は疲れ切っていたのである意味怒号とか飛ばずに済みました‥。

 

教訓としては、「#9910」って電話帳に登録しておくべきだということです。添乗員ですらトラブルに巻き込まれると番号忘れちゃうのです。

 

 

終わりに‥

自分で言うのもなんですが、高速道路における事故や故障対応マニュアルとしてよくまとまっていると思いますので、はてなブックマークやTwitterなどで記事を共有して頂ければ幸いです。

 

次回の保存版はたぶん「119番のかけ方、心構え」編をアップしようかなと思います。私は年間3回くらい119番をかけてますので、119番のプロでもあるのです。

 

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