【ざつだん！】シリーズは、私ツベルクリンが日々考えていることを垂れ流していく日常系記事シリーズです。今回のテーマは、「首から下げる除菌ストラップ（空間除菌剤）って効果あるの？」です。
コロナウイルス対策的なグッズで「ウイルスシャットアウト」みたいな名前の、首から下げる除菌ストラップが販売されてますよね。
宣伝文句をまとめると
- 首にかけるだけで空間のウイルスを除去！
- 除去・除菌成分が周囲に浮遊するウイルスや菌を除去します！
- 亜塩素酸ナトリウム配合！
- 安心の日本製！
- 有効期限は開封後約３０日！
実は、会社の社長が社員に１人１枚分買って来てくれて配布してくれたんですよね。
ストラップと、ウイルスを除菌してくれるらしい物体が袋に入っています。
そして、このようにストラップを首から下げると、ウイルスや菌が除菌できるらしいです。
このウイルスシャットアウトって効果あるんですかね。コロナウイルス感染予防の観点から、現在＂ソーシャルディスタンス＂言って、静止状態ならば最低２ｍ以上他人から離れるように推奨されています。
もし、このウイルスシャットアウトなるパチモンが『ウイルス対策に効果あり！』と言えるためには、周囲半径２ｍのウイルスや菌を除菌できなければいけないのです。
それは、すなわちウイルスシャットアウトを首から下げれば、小学生男子が好きな「バリアー理論」状態になれるってことです。
小学生男子曰く、このバリアを使えば、たちどころに防御力ＭＡＸ状態になり、鬼ごっこの鬼のタッチや戦闘ごっこの攻撃からかわせるらしいのです。使用例は以下の通りです。
攻撃側『カーメーハーメーハッーーーーーー！』
防御側『バリア！！攻撃は効きません♪』
攻撃側『この攻撃は＂バリア＂を破れますぅー』
防御側『残念でした、これは＂スーパーバリア＂状態だから効きません♪』
と言った感じです。
もちろん、小学生男子御用達バリアは全く効果はありません。クソガキが口で言ってるだけだからです。そして、このウイルスシャットアウトも『シャットアウト！！』って叫んでるだけで、全く効かないんじゃないんですかね(*'ω'*)
よくよく調べてみると、どうやら消費者庁さんも怪しいと思っているみたいです。
消費者庁さんが２０２０年３月１０日に発表した「新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品の表示に関する改善要請等及び一般消費者への注意喚起について」において、首から下げる除菌ストラップ等の商品に関する注意喚起がなされています。
消費者庁の注意喚起を引用します。
＂消費者庁は、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に乗じ、インターネット広告において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする健康食品、マイナスイオン発生器、空間除菌商品等（以下「ウイルス予防商品」という。）に対し、緊急的に景品表示法（優良誤認表示）及び健康増進法（食品の虚偽・誇大表示）の観点から改善要請等を行うとともに、ＳＮＳを通じて一般消費者への注意喚起を行いました。 ＂
さらに続けて
＂新型コロナウイルスについては、その性状特性が必ずしも明らかではなく、かつ、民間施設における試験等の実施も不可能な現状において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうするウイルス予防商品については、現段階においては客観性及び合理性を欠くものであると考えられ、一般消費者の商品選択に著しく誤認を与えるものとして、景品表示法（優良誤認表示）及び健康増進法（食品の虚偽・誇大表示）の規定に違反するおそれが高いものと考えられます。＂
なるほどなるほど、日本語難しい(*'ω'*)
要するに『コロナウイルスに効くかどうか分かんねえのに、効くみたいな表現するんじゃねえよ！』ってことです。では、どういう表現がアウトなのか、消費者庁は具体的な商品名は晒していませんが、具体的な表現アウト例は晒しています。
- 身に付けるだけで空間のウイルス除去・除菌
- 首にかけるだけの除菌ブロッカー
- 塩素成分で空間の除菌！
- 新型コロナウイルス…除菌 殺菌 消毒
- インフルエンザ・新型コロナウイルス・風邪などの予防に
あれ、どっかで見たことあるような表現だなぁ(*'ω'*)
そして、効かないどころか害があるかも。
空間除菌製品は無意味で危険？毒性物質を放散、かえって病気になる恐れも
こちらの記事では、
＂現在市販されている空間除菌製品（筆者注釈：ウイルスシャットアウトみたいなやつ）は、二酸化塩素という化学物質を放散することによって、ウイルスや細菌、カビを減らすものが主流です。しかし、菌を駆除するということは、毒性があるということです。実際、二酸化塩素には、かなり強い毒性があるのです。＂
とあります。
それを踏まえたうえでこちらの記事（中国の記事）
日本製の空間除菌剤が人気、果たして防疫の「神器」なのか？--人民網日本語版--人民日報
＂この空間除菌剤は本当に効果があるのだろうか。山西大学環境科学研究所の董川所長によると、二酸化塩素は一種の酸化消毒成分で、殺菌・消毒作用を持つが、一定の濃度に達しなければならない。首にかけるタイプは低濃度二酸化塩素を生み、これを空気中に放出するが、その効果は非常に限定的だ。濃度をウイルスを撲滅できる程度にするためには空間除菌剤を非常に大きくする必要がある。またこの高濃度の二酸化塩素は環境、特に人体の呼吸器や結膜などに悪い影響をもたらす。＂
つまりこういうことです。
- あんな小さいストラップでウイルスなんて殺せるわけないだろ
- もし、ウイルスを死滅させるくらいの濃度や大きさで商品化したら、むしろ健康に多大なダメージを与えちゃうよ(*'ω'*)
スマホより小さいサイズの除菌ストラップが、コロナウイルスをはじめとする様々なウイルスを死滅させる‥。ちょっと考えれば『んなわけあるかい！(*'ω'*)』って思うし、逆に死滅させる効果があるとしたら、そんな商品怖くて身に付けられるかよ(*‘∀‘)って話です。周囲の空間上のウイルスを死滅させるとか、スーパーサイヤ人かよ。
出典：https://item.rakuten.co.jp/
なので、私はこの首から下げる除菌ストラップをぶら下げている人を見ると『あぁ、今＂スーパーバリア＂状態なんだな(´・ω・`)』と、小学生男子を見るような生暖かい視線を送るようにしています。
『お守り代わりに‥』みたいな精神論で購入する人もいるかもしれませんが、こんな効果が不明な商品に１０００円以上消費するなら、私にそのお金投げつけてくださいね。
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ただね、この除菌ストラップの裏とかにマジックで『おしごとがんばってね』とか息子＆娘のメッセージが書いてあったとしたら、それはそれで複雑な気持ちになるから、まだ私は人間としての心を失ってはいない気がします(;´∀｀)
