日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【保存版】元教師が教える良い教師・担任の先生の見分け方

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【保存版】シリーズは、筆者であるツベルクリンが色々なジャンルの有益かつ無益な情報を書いていくシリーズ記事です。今回のテーマは「元教師が教える良い教師・担任の先生の見分け方」について考えていきます。

 

子供は親を選べないし、親も子供を選べません。同じように、学校の担任の先生は子供も親も基本的には選べないものです。選べないとはいえ、1~2年間自分の子供を預ける先生がどんな先生なのか、保護者の方は気になると思います。

 

ただ、どんな先生が良い先生と言えるのか、この判断基準は普通の保護者の方には中々分かりにくいものがあります。保護者受けが良い先生が果たして子供たちにとってもいい先生なのかどうかは分かりません。

 

幸いなことに、ほとんどの学校で授業参観と言うかたちで保護者の方が授業や教室内を見学できる機会が設けられています(コロナの影響で中止になっている所もある)。その際に、自分の子供が教わっている先生が果たして良い先生なのかどうか見分ける基準を今日はご紹介していきます。

 

私は、元中学校の社会科の教師です。一般の方よりも、学校内の事情に詳しいと思います。もちろん、今回あげる判断基準については、『いやそれは間違っている』などと反論の余地もあろうかと思います。ただ、『こういう視点があるんだ』と今まで思いつかなかった新しい視点を皆様にご提示できると思っています。

 

この記事では、「こんな先生が良い先生だ」と私が考える基準をいくつかご紹介していくことにします。

 

 

<目次>

 

 

 

 

敬語を正しく使用できている先生

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幼稚園の先生だろうが小学生だろうがそれ以上上の世代の先生だろうが、言葉遣いが正しい先生であって欲しいものです。

 

人間が生まれてから何も意識せずに敬語を覚えられる年代はせいぜい小学生~中学生までです。それより上の世代になった時に敬語が習得できていないと、漢字を覚えるように敬語を覚えていかねばなりません。

 

なので、特に小学校や中学校の先生は責任重大です。教える側の先生が敬語を上手く使いこなせていなければ、それは子供にも悪い影響として波及してしまいます。

 

 

 

笑顔を絶やさない先生

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接客業においては笑顔でお客様と接することが何より大事ですが、これは教育現場でも一緒です。無愛想なベテラン教師より笑顔いっぱいの新人教師のほうが、子供にいい影響を与えるでしょう。

 

教師と子供たちの表情は鏡のようなものです。教師が無愛想で子供たちが笑顔はじけるクラスなんて存在しないでしょう。叱るときは別として、子供たちに笑顔で接することのできる先生であってほしいものです。

 

 

 

教室の机が綺麗に並んでいる

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教室の机が縦横ともにきちんと並べられている教室の担任の先生は、しっかりしている先生だと言えます。荒れているクラスって机の並びがめちゃくちゃですからね。

 

教室の床をよくみると、子供たちが分かりやすいようにテープやマジックで机を並べる位置を示している教室も見受けられます。机が整列されていたほうが、教師が教室内を見回りしやすいし、子供たちの顔が見やすいのです。

 

 

 

 

教室内の掲示物がきちんと止められている

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心理学の言葉で「割れ窓理論(ブロークンウィンドウ理論)」という言葉があります。

割れ窓理論 - Wikipedia

建物が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」という考え方のことです。逆に言うと、最初の1枚の窓の破損に気づき早急に修繕すれば、治安は保たれる、と言えます。

 

教室の中にもこの理論が適用できます。たった1か所、掲示物の画びょうが外れている状態を放置していると、やがて教室全体の規律が失われていくのです。反対に、規律が取れているクラスは、掲示物がきちんと止められていますし、仮に外れてしまったとしまったり破れてしまったとしても、すぐに担任による処置がとられます。

 

このような些細なほころびに気付ける担任だと、生徒の不調サインなどにも気付きやすい先生だと言えます。

 

 

 

学級文庫が充実している

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やっぱり学校の先生は本をよく読む人であって欲しいと思います。読書することは、手っ取り早く自分に"投資"できる手段なのです。社会的に成功している人は、たくさん読書をするなんてこともよく言われます。

【読書】社会人は年収の〇%を本に投資せよ【デキる人は皆やってる】

 

自分自身がよく読書をする先生なら、自分の教え子にもたくさん読書をしてほしいと思うようになります。図書室とは別に、学級に本棚を設置している(いわゆる学級文庫)先生は、子供の読書教育にも力を注いでいることがうかがえます。

 

 

 

答えをすぐに言わない先生

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教師の仕事は子供たちに知識を授けることだと考える人がいます。でも、知識を単に教えるだけの先生では、多少力量不足であると言えます。知識を教えるだけではなく、知識を得るために必要な手順や、知的好奇心を刺激してくれる先生が子供たちの成長を促してくれる存在だと思います。

 

私は元社会科の教師です。例えば小中学生に、『源頼朝が征夷大将軍に任命され幕府を開いたのは1192年です』とだけ教えるのは、高校生でも出来ます。『源頼朝が征夷大将軍に任命されて幕府を開いたのは、どうして1192年だったのでしょうか?』と問うと、子供の"なぜ?"とい探求心を刺激することが出来ます。

 

ただ知識を教え込む先生ではなく、子供の好奇心を刺激しながら勉強を教えることのできる先生は素敵な先生です。

 

 

 

子供や親のせいにしない先生

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子供が言うことを聞かなかったり授業中に騒いだりした時に、『最近の子供は〜』などと子供のせいにする先生は、好ましくないですね。

 

もちろん、その場で毅然とした対応をする必要はあります。ただ、子供が言うことを聞かなかったり騒いだりするのは、9割以上、教師の責任だと考えます。子供たちを惹きつける授業が出来ていない証拠です。

 

そして、『子供たちがいう事を聞かないのは家庭のしつけがなっていないからだ』と、家庭に原因を求めすぎるのも教師の姿勢としては問題です。教師であれば、まずは自分の力量不足を疑ってかかるべきです。自分の力量を疑える教師は、もっと自分が勉強しなければと思い、自己投資も惜しみなく出来る教師なのです。

 

 

 

かたちだけの「めあて」を設定しない先生

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黒板の上の方(国語だったら右端)に、毎度授業の最初に「めあて」を書く先生がいます。私も新卒で教壇に立った時、めあてを設定していました。「〇〇地方の特色を覚えよう」みたいなやつです。

 

そもそも、「めあて」なんて言葉、学校以外で使わない言葉です。めあての必要性については賛否が分かれるところです。『授業の最初に学習目標(つまりめあて)を設定して、授業の道筋を子供たちに伝えるべきだ』と考える先生もいます。

 

もちろん、練りに練られためあては別として、新卒の頃の私のように"ただ何となく、今までそうだったから「めあて」を書いてみる"みたいな感じであれば、めあてなど設定しないほうがマシです。

 

授業の最初の部分(最初の5分間くらい)を、教育業界では「導入」と呼んでいます。この導入部分を見れば、その先生の良しあしが7~8割分かります。導入部分で子供たちを惹きつけなければ、その後の授業も念仏のようになってしまいます。

 

アーティストのライブだって、最初で『1曲目はウルトラソウルをやります』とか言わないはずです。むしろ、いきなり演奏を始めてもらった方が盛り上がります。授業だって「めあて」は置いといて、いきなり開幕したっていいはずです。

 

 

 

授業中の発言時間が短い先生

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皆さんの中には『教師の仕事は喋ることだ』みたいに思っている方がいらっしゃるかもしれません。もちろん、語り諭す場面では、ある程度喋る技術は必要ですが、普段の授業中において発言する主体は、教師ではなく子供たちであるべきです。

 

小学校を例に出します。普通の授業であれば1コマの授業時間は45分間です。授業参観などの機会があれば、先生が1コマの授業時間の中で合計何分喋っているか測ってみてください。もし、1コマの授業時間の中で、5分以上先生がしゃべっていたらその先生は喋りすぎです。

 

ひょっとすると、『たくさん説明するほうが親切だ』みたいな風潮があったりしますが、特に相手が小学生の場合、たくさん喋っても頭には全部入りません。説明をしすぎるのは、説明をしないよりもタチが悪いとさえ思います。

 

少なくとも、授業中に子供たちより長い時間喋っている先生は、ある意味力量不足だと思います。経験や力量が浅ければ浅いほど、喋る時間が多くなってしまうのです(教育実習生とか基本的に喋り過ぎの学生さんが多いです)。力量がある先生のクラスは、子供たちの議論だけで授業が進む(時々先生が軌道修正や新たな問いを提示するくらい)のです。

 

 

『先生が喋らない授業』のイメージが湧かない方、こちらの1分半の動画をご覧ください。

 


すごい教師のシンプルな授業【The Simplest Lesson by a Japanese Great Teacher, Mr. Tetsuya Tsuji Japan】

 

理科の授業ですけど、先生は全く喋っていません。子供たちの議論だけで授業が進んでいきます。もちろん、最初からこんなクラスだったわけではなく、先生の力量でここまでのクラスになったのです。

 

 

 

教科書をフル活用して授業をする先生

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教育学部の学生さんや若い先生が目を輝かせて『教科書に縛られない授業をしたい!』と言ったりします。教科書通り教えることは、型にはまった縛られた授業とお考えなのでしょう。そのような発言を聞くと私は『若いな(笑)』と思います。

 

授業参観の日などは、特に張り切って教科書を全く使わない授業をするような先生もいるかもしれませんが、それはちょっとどうかな?と思います。教科書って、色んな大学の先生や現職のベテラン先生が集まって長い時間かけて仕上げたものです。教科書には大切なことがたくさん書いてあります。そんな教科書を使わないなんて税金がもったいないです(中学校までは教科書は無償配布されます)。

 

なので、まずは教科書をじっくり読ませるべきです。もちろん、教科書には答えが書いてあります。そのうえで『なぜこの答えになるのか?』と子供たちに問題提起できる先生が望ましいでしょう。

 

 

 

時間を守る先生

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1コマの授業時間は、小学校で45分、中学校や高校で50分が基本です。ところが、先生の中には授業時間をオーバーして授業をする先生がいます。子供達には『時間を守りなさい』とか言ってるくせに、自分は時間を守らないのです。

 

しかも、タチが悪いのが、授業時間をオーバーする先生の多くは『授業してあげてるんだぞ』感を出してくるところです。そう長くない休み時間で子供たちは次の授業の準備をしたり、トイレに行ったり、教室を移動したり、体操服に着替えたりしなければなりません。休み時間を子供たちから奪うことはあってはならないはずです。

 

一番理想なのは、授業終わりのチャイムが鳴るのと同時に授業が終わることです。『そんなの偶然だよ』と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、いわゆる"授業名人"と言われているような先生であれば、毎度確実にチャイムと同時に授業が終わります。時間配分が完璧なのです。

 

難しいのが、早く授業が終わってしまっても、"間"が出来てしまってあまり良くないということです。このあたりの時間配分のうまさが、教師の力量なんでしょうけどね。

 

 

 

終わりに… 

では、仮に授業参観などで『ああ、この先生あんまり上手くないな~(笑)』と思うような先生があたった場合、どうするか。決してしてはいけないことは「面と向かって罵倒する」「子供たちの前で先生の悪く言う」 ことです。教師だって1人の人間ですし、子供たちとの信頼関係にもヒビが入りかねません。

 

もし、先生に指摘するならば、"褒めつつ指摘する"といいかもしれません。『いつもご指導ありがとうございます。家でも言って聞かせますので、学校の中でも目をかけていただけると幸いです』『先生は授業中、熱心にお話してくださってとても感謝しています。ただ、もう少し子供たちの声が聞けたらいいな、と思います』といった感じです。

 

いわゆる「モンスターペアレント」」化してはいけません。自分の都合だけを押し付けては問題はこじれる一方です。保護者と教師側で溝が出来てしまえば、それは子供の教育に悪影響を及ぼしてしまいます。もし、先生が若い先生ならば『先生の成長も見守ろう』くらいの気概で接していくと上手くいくかもしれませんね。

 

  


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