【時には昔の雑誌を】シリーズは、ツベルクリン所有の昔の雑誌を解説を入れながら読んでいくシリーズ記事です。今回は1976年9月発行『ふたりだけの旅』のその2です。
その1はこちらから
学習研究社(学研)が発行したハネムーン専用の旅行雑誌です。20代のアベック(死語)がイチャイチャしながら読んでいたであろう雑誌です。ちなみに43年前の雑誌です。イチャイチャしていた20代のアベックは、今では‥‥(´・ω・)
今回は、雑誌中の"国内旅行Q&A"みたいなコーナーを取り上げます。43年前の旅行のアドバイスは果たして現在でも通用するのでしょうか?読んでいきたいと思います。
<目次>
ホテルや旅館の利用法
Q「市内観光のバスの予約は、ホテルで取り次いでもらえますか?」
A「もちろんです。フロントに申し込めばすぐに手配してくれます。フロントではこの他、飛行機の予約、タクシーやハイヤーの手配、市内の劇場の席の予約など、色んな手配をしてくれます。サービス料やチップはいりません」
現在でもフロント(もしくはコンシェルジュ)は万能ですが、現在ではそんなにやってくれません。ってかできる男ならインターネットから自分で申し込みましょう。
Q「のんびり旅を楽しみたいのです。ホテルのチェックイン、チェックアウトの時間に制限はありますか?」
A「"チェックイン"とは、フロントでカードに名前や住所を書き込む"宿泊手続"のこと。たいがいのホテルが午前11時~12時ごろからチェックインを始めます。(中略)チェックインの後、ボーイさんが荷物を持ってあなた方を部屋に案内してくれます。」
A「"チェックアウト"とは、宿泊を済ませて料金の支払いをすること。やはり午前11時ごろまでがふつうです。キーはこの時返します」
まず、"チェックイン"と"チェックアウト"の言葉の意味から説明してやがる。つまり当時は説明しないと分からないような一般的な言葉ではなかったのでしょうか?ちょうど今でいう"インサイダー取引"とか"コンプライアンス"みたいな存在かしら(´・ω・)
ってかチェックインの時間午前11時とか早すぎだろ(´・ω・)。そんな早くからホテルの部屋に入って何するんだって話です(新婚さんならやること1つしかないけど)
現在では、チェックイン午後3時以降、チェックアウトは午前10時までが主流です。プランによっては早くチェックインできたり、遅くチェックアウトできたりすることもあります。また、大きい荷物はチェックインの前にもチェックアウトの後でもフロントに預けることが可能です。身軽になって散策に出かけましょう♪
Q「ホテルで初めてバスに入ります。使い方の要領を知っておきたいのですが…」
A「すべてバスタブの中で済ませます。順を追ってご紹介しましょうか。」
「<バスマットを敷く>浴室に入るとバスタブの横にかけてあるマットが目に入るでしょう。それは足ふきですから外側に敷きます」
「<お湯をバスタブに入れる>H(お湯)とC(水)のせんをひねり、適温に調節したお湯を、バスタブに7分目程度に。」
「<入る、洗う>その中に横になって、ゆっくり温まります。身体も中で洗います。」
「<流す>栓を抜き、汚れたお湯を流したら、シャワーで身体を流します。シャワーのときは、カーテンをしめ、そのすそをバスタブの内側に入れて外を濡らさないように
「<バスタブの汚れを流す>バスから上がったら、シャワーでバスタブの汚れを流してさっぱりと。」
ホテルのお部屋の風呂はこんな感じだと思います。
※ツベルクリンが今滞在中のホテルのバストイレです
このタイプのお風呂の使い方が分からない人は読者の中にはいないような気がしますが、43年前の日本人にはまだまだ馴染みがなく、説明されないとチンプンカンプンだったようです。ミスりやすいのが、シャワーを浴びるときカーテンを内側じゃなくて外側にしちゃうとトイレ水浸しになりますわ。
しかしながら、100年後の人たちがこのブログを見たら『えっ!100年前の人は浴槽に浸かってたの?今は人間洗濯機なんだけどなぁ~』とか言われるんでしょうか(´・ω・)
人間洗濯機の創造図(´・ω・)
乗物についてのQ&A
Q「航空券の予約は、何日前から受け付けてますか?
A「ふつうの旅行では1か月前からですが、ハネムーンの場合は1年前から予約を受け付けています。シーズンとコースにもよりますが、希望する日時の便を確保するには、おそくとも3か月前までに申し込みたいもの」
たぶん現在では、ハネムーンでも1年前からなんて予約を受け付けてはいません。たぶん2~3か月前くらいからです(国内線の話。国際線は11か月前くらいから)
Q「披露宴の後、ハネムーン出発まであまり時間がありません。空港へはギリギリに駆けつけるようになるかも‥」
A「搭乗手続きは、出発の1時間前から始まり、20分前に締め切ります。だからといって"それなら20分前でもいいのネ"などと思わないこと。おそくとも1時間半前には並んでいないと、あなたは彼は、遠く離ればなれの席になるかも‥。遅くなることが分かっているのならば、だれかに並んでもらうなどの知恵を働かせましょう」
披露宴後すぐにハネムーンに出発していたのが、昭和的ですな。ちなみに、現在では国内線に限っていえば、搭乗手続きや荷物預けはどの便でもその日航空会社カウンターがオープンしたと同時に始まっています。朝7時に行ってその日の夜9時の出発便の荷物も預けられます。そして、ネットから座席指定ができますので、さっさと座席指定しときましょう。
旅行中のおしゃれについて
Q「旅行中の美容で注意しなければならないことは?」
A「4~5日に1~2度は、ヘアシャンプーをしたいもの。でもそのあとの始末がちょっと心配ではありませんか?やむをえませんから、しゃれたスカーフを用意しておき、シャンプーの後手早くリボンかヘアピンでセットしてカモフラージュするのです」
今回の記事で一番のカルチャーショックはこの部分ですわ。ツベルクリンは基本的に毎日シャンプーしているのですが、この時代は毎日シャンプーする時代では無かったのですね。日本人が毎日シャンプーをするようになったのは1980年代後半と言われています。「朝シャン」という言葉が流行語になったのは1987年ごろです。
旅を楽しむアイデアについて
Q「乗車記念のスタンプを備えている列車があるそうですが、その列車名は?」
A「そう、そんな列車があるのです。東京~博多間を走る特急夜行寝台列車の"あさかぜ"と、東京~長崎間の、これも特急夜行寝台の"さくら"。それぞれ、食堂車に記念スタンプがありますから、ぜひ楽しい記念になさってください」
寝台列車とか食堂車とか懐かしいな、おい(´・ω・)
寝台列車あさかぜ(東京~博多)はこれ
出典:https://www.torepa21.com/html/a-f2nef66askz1e1.html
2005年に廃止されました。
寝台列車さくら(東京~長崎)はこちら
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/さくら_(列車)#寝台特急「さくら」
おなじく、2005年に廃止されました。
続きの文章を読んでみます
「国鉄では全国に5200の駅がありますが、そのうち1500駅にスタンプのあることはご存知ですか?サイン帳を1冊持っていき列車や駅のスタンプを押す、ついでに車掌さんや駅長さんのサインも‥なんて、楽しい思い出になりそうですよ」
でた、国鉄!1987年に民営化されJRとなりました。43年前は5200個あった駅は、現在4500個くらいになっています。北海道と九州の炭鉱路線が廃止されまくったのです。ちなみに、駅スタンプは今でも結構残っていますよ!
ちなみに‥
車の広告です。スバルレオーナという車種で、1971年から2001年までモデルチェンジを繰り返しながら生産されました。この広告はその初代モデルです。なぜか知らないけど、当時のCMのイメージキャラクターは怪人二十面相でした。
ってかyoutubeに当時のCMあったわ(´・ω・)
1976 スバルレオーネ cm (subaru leone commercial)
終わりに…
次回の「その③」では、海外旅行においてのQ&Aコーナーをお届けします♪
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