【時には昔の雑誌を‥】シリーズは、ツベルクリン所有の昔の雑誌を解説を入れながらご紹介していくシリーズ記事です。今回は1976年9月発行の旅行情報雑誌『ふたりだけの旅』を読んでいきます。
前回の記事はこちら(二二六事件の特集記事)
前回の記事は、中学校の社会科でも習う二二六事件を特集した83年前の雑誌を取り上げました。個人的には、良くできた記事だと思うのですが、いかんせん昔過ぎて、いまいち読者の方がピンと来てないと思うんです。『ああ、二二六事件とか懐かしいわ~』っていうご長寿の方がこの記事を読んでるとは思えません(´・ω・`)
ですから、比較的最近の雑誌を取り上げます。1976年9月発行の『ふたりだけの旅』という旅行雑誌を取り上げます。学習研究社(いわゆる学研)が発行したハネムーン専用旅行雑誌です。
現在の平均初婚年齢は30歳前後ですが、この当時は25歳前後と言われていました。当然、この雑誌も当時の25歳前後の初々しいアベック(死語)がイチャイチャしながら読んでいたと想像されます。あれから40年‥(´・ω・`)
本の裏表紙には1800円と書いてあります。1976年の大卒初任給は9万4300円でした。現在が20万円くらいですから、物価はだいたい2分の1といえます。つまり現在の価値で言うと3600円と少し高い気がするのですが、ラブラブなアベック(笑)ですから気にならないのです。
今からこの本の中身を読んで行きますが、43年前の本なので本自体から加齢臭がします。開くたびに苦痛です(´・ω・`)
200ページ以上もある雑誌なので、全何回になるか見当がつきません。とりあえず「その①」としています。最後までお付き合いください(/・ω・)/
<目次>
表紙と広告ページ
この雑誌がツベルクリンの物だということを示すために「ツベルクリンのもの」と書いたメモを添付しています(もちろん、割りばしの袋の裏)。
表紙のモデルは鈴木芳美というモデルさんらしい(調べたけど情報出てきません)
タバコの広告です。今は存在しないマリーナという銘柄です。20本入り150円という、現在の愛煙家が聞いたらうらやましい価格ですな(´・ω・`)
現在では、タバコの広告が規制されてますのでほぼ見かけることはありません。当時は日本専売公社という国の企業でしたが、1985年に民営化されJTとなりました。
現在のANA(全日空)の広告です。下の文章を読んでみましょう。
「がんばれよっ、なんて友達がニヤニヤゾロゾロ見送りに来てくれて、それはそれで嬉しいんだけど、早く2人っきりにして欲しいのはホンネ。37都市を飛ぶ全日空に乗って、空からピューと逃げちゃいましょう。ハネムーンなら予約も1年前からです。結婚したらこんどは、スカイホリデーで、2年に1度くらいは旅へ。新鮮な風景の中で愛を確かめ合えば、ケンタイ期もないんじゃないかしら。」
30~40年前の文章ってカタカナ好きですよね。「~だヨ!」みたいな。現在もブログを読んでいるとそういう文書を見かけます、たいてい著者はアラフィフ以上ですわ(´・ω・`)
全日空のロゴマークは現在ではこれですが
出典:http://logomarkmania.seesaa.net/article/241315464.html
この雑誌が発行された当時はこういうやつでした
出典:http://kitemiteoasis.com/4367.html
しかしながら、海辺ではしゃぐこの2人も今や60~70代になっていることを想うと、時の流れの残酷さを身に覚えます(´・ω・`)
ハネムーンのファッション特集
男女のモデルが、ハネムーンファッションを紹介しているページです。ハネムーンにスーツで行っていた時代ですわね~。ってか100歩譲って欧米などのドレスコードがある高級レストランへ行くならまだしも、撮影地神戸だし‥(´・ω・`)
神戸市内の北野異人街の宝石店で撮影されたっぽいです。
さりげなく肩を抱いていますね(´・ω・`)
基本的にシャツはインする時代です。俳優さんだからいい感じに見えますが、なんかオジサン臭く見えます。
神戸オリエンタルホテルで撮影された写真です。1870年より続く老舗ホテルであり、もちろん現在も営業されてますよ♪
【公式】神戸・三宮 ホテル - 神戸オリエンタルホテル (ORIENTAL HOTEL)
1泊で2名1室34000円~からです。ツベルクリンはまだ宿泊したことありません。レストランの夜景から神戸ポートタワーが見えます。『神戸の夜景は綺麗だね、でも今は君のほうが綺麗だよ』とか言うんでしょうか(´・ω・`)
撮影場所は変わって、六甲オリエンタルホテルへ。ディナーの後はバーカウンターへ。『シャンパンの泡はすぐにはじけてしまうけど、僕の君への愛はいつまでもはじけないよ‥』とか言うんでしょうか(´・ω・`)
なお、六甲オリエントホテルは潰れた模様。
目次ページ
この「ふたりだけの旅」っていう文字のフォントが、香ばしい昭和臭がプンプンします。
ハネムーンの行先を提案している雑誌なのですが、「山陰・四国」とか「北陸・飛騨・信州」とかド田舎素敵な観光地ばかりが目立ちます。そんなド田舎素敵な観光地に、スーツ着て行くんでしょうか?(´・ω・`)
海外旅行ページもありますよ(*´▽`*)
ちなみに、各ページごとに切り取り線があって、必要なページを切り取って持ち出せるようにしてあるらしいです。「お出かけの前に、おふたりのコースのページにはさみを入れ、そして彼のポケットの中へ‥」ってやかましいわ(´・ω・`)
ハネムーンに持っていくものガイド
ハネムーン用のスーツケース選びのアドバイスをしているページです。
「ハネムーン用のスーツケースは、服装とのバランスを考えて選ぶこと‥というと"そんなの常識!"と言われそう。でも、いざバック選びとなるとデザインや色にとらわれて、よそおい全体がアンバランスになってしまう方が、相変わらず多いのです」
ハネムーン用のスーツケースを買うっていう発想が無かったわ(´・ω・`)
ってかこの当時は、結婚する前に2人で旅行へ行くっていうのがあまり無かったみたいですから、新婚さんはハネムーンで初めてスーツケースを買うってことが多かったのでしょうかね(/・ω・)/
続きの文章を引用します
「ハネムーンの途中で彼の親戚へごあいさつを‥というような旅行ならば、当然服装はフォーマルタイプが中心となるはず。それならスーツケースもバックもそれに合わせて」
えっ、ハネムーンの途中に親戚にあいさつに行く文化とかあったの?なら、ハネムーンにスーツ着て行く意味が分かりますわ(;・∀・)でも、いまそんな提案したら「は?」って女性から言われそう。
あとバックのアドバイスとして
〇大きなバックは1つだけにする。その中に彼とあなたの衣類などを入れる
〇その他にショルダーバックを1つ。カメラやカーディガンなど、よく出し入れする物を入れる
〇その2つを彼に持ってもらい、あなたはハンドバックだけにする
つまり、彼の役目は荷物持ちなわけですね。大きなバックは、国内旅行であれば長さが46~56センチのものを推奨しています。ちなみに、現在の航空機機内持ち込みサイズは、3辺(縦・横・高さ)の和が115cm以内(55cm×40cm×25cm)ですから、43年前のアドバイスは妥当だと言えます。
ボストンバッグと小物の紹介ページです。折り畳み傘3000円って高けぇな、おい(/・ω・)/
「彼の実家でも披露宴を‥などのときに」と題名ありますが、ハネムーンに行くついでに彼の実家(がある地域)で披露宴をやっていたのでしょうかね?アラフィフ以上の読者の方がいらっしゃたらコメントで教えて欲しいです。
ページ下のドライヤーセットとか持って行ってたら、荷物パンパンになると思うんですけどそれは‥。ツベルクリンは年200日以上添乗に行ってますが、ドライヤーなんて旅館のやつ使ってます。
今までのページは国内旅行編でしたが、海外旅行編のページもあります。
「帰りにおみやげを入れることを考えると、バッグは左右60cmくらいのものを選び、出発時の荷物は容量の6割程度におさえたいところ」
「飛行機の場合、1人スーツケース1個が20キロまで、と重量制限がありますから、バッグは軽いほど有利です」
とあります。
2019年現在のルールは、"1個23キロまで(スーツケースの重量含む)、それを1人2個まで"です。ファーストクラスだと"1個32キロまで、それを1人3個まで"とランクアップします。
ツベルクリンが海外添乗へ行く際は、仕事用の荷物も含んでだいたい10キロちょっとにしかならないので、23キロ超えるってバッグの中にエスパー伊東がいる可能性を疑った方がいいです。
出典:http://jin115.com/archives/52242480.html
他にも、スーツケースのアドバイスとして
〇カギのしっかりした物を選ぶ
〇国によってはかなり乱暴に扱われるので、じょうぶな物を選ぶ
とのことです。また、
「目立つ色、特徴のあるデザインを選ぶのも良いこと。到着空港にはスーツケースがあふれるので、自分の物を一目で見つけ出すためです。普通の色、デザインの場合には、ユニークなラベルを張る、きれいな色のケースベルトを巻くなど、目印を付けておきましょう」
らしいです。
ツベルクリン的解説をすれば、最近はスーツケースを預ける際にカギをかけちゃダメな航空会社が増えてます。特に乗り継ぎのある場合です。極端な話、"カギをかけなきゃいけないような貴重品をスーツケースに入れんな!"ってことです。
あと、預けたスーツケースってよく紛失します(いわゆるロストバゲージ)。そうなった場合、現地の係員にスーツケースの特徴を英語で伝えるのは至難の業です。ですから、スーツケースの写メを撮っておきましょう。説明しやすいです。
スーツケースの値段が18000円~30000円と今と変わらねえ(物価は違うのに)。ってかこの頃のスーツケースって取っ手が伸縮しないのね。取っ手が伸縮しなかったら、上の赤色はまだタテだからいいとして、ヨコの水色のやつは、こんなん転がしてたら上体かがまないといけないから腰グキッてなるに違いない(´・ω・`)
終わりに‥
ご覧いただきありがとうございました。アラフィフ以上の世代の方は懐かしかったかもしれませんね。また機会を見つけてその②以降を更新していきたいと思います。
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