【ツベルクリンwalker】シリーズは、現役添乗員であるツベルクリンは日本の観光地を徹底ガイドしていくシリーズ記事です。今回は奈良県の桜の名所、「吉野山」を徹底ガイドしていきます。
当シリーズの前回の記事(京都府の南禅寺)はこちら
"日本三大桜の名所"と勝手に言われている場所があります。青森県の弘前城公園、長野県の高遠城址公園、そして今回ご紹介する奈良県の吉野山です。例えば姫路城とかも桜が綺麗なのですが、この3カ所は、桜の時期にだけミーハーな観光客が押し寄せる観光地であり、それ以外の時期は一部の不審者以外は来ない場所なのです。
つまりは、この時期の混雑具合はすさまじいものがあります。ぜひ、当ブログの読者の方は、今回の記事で今後の桜鑑賞の参考にしていただくか、『ほら、やっぱりツベルクリンさんの言うように人混みなのよ、だから休日は家でゴロゴロしましょう』と自分に言い聞かせる材料にしていただければ幸いです(*´▽`*)
<目次>
吉野山へのアクセス
当ブログでは、アクセスのご案内の際には「とりあえず最寄り駅まで来いよ‼︎」という無邪気なご案内を心がけております。近鉄吉野駅までお越しください。
吉野駅から、吉野山の下千本ゾーンまで1.2キロ、登り坂です。歩いても行けますし、吉野山ロープウェイでも登れます。
今までの人生、楽なほう楽なほうへ流されてきた方は、ぜひケーブルカーをご利用ください♪
吉野山の全体図がこちらです
当ブログで紹介する予定の「金峯山寺(きんぷせんじ)」「東南院」「吉水神社」を青四角で囲っています。吉野山と一言で言っても、桜のゾーンは4つに分かれます。下から「下千本」「中千本」「上千本」そして「奥千本」です。赤丸で囲んでいます。
標高が低い下千本から開花し初め、じわりじわり桜前線が中千本→上千本→奥千本と上がっていきます。つまりは、訪れるタイミングによって桜が咲いている場所が変わってくるのです。吉野山はこの桜の時期だけで1年分の稼ぎを得なければなりません。少しづつ咲かせることによって最後の最後まで観光客からお金を搾り取ろうとする魂胆が垣間見えます。
なお、マイカーやレンタカーの方は、土日は道路規制が入るので、下千本ゾーンにある吉野山観光駐車場には入れません。ふもとの河川敷の駐車場に止めさせられるので、そこからシャトルバスで下千本ゾーンまでお越しください。
なお、団体ツアーの観光バスは下千本ゾーンの観光駐車場まで行けるのです♪ やったね‼︎
下千本ゾーン
観光駐車場からは、アスファルトの道が基本的には1本道で続いています。迷いようがありません。ありませんが、迷子になった場合吉野山全体に響き渡る放送で『〇〇ツアーの〇〇さん、集合時間を過ぎています。至急バス駐車場までお戻りください!』という羞恥プレイを炸裂させられています。
下千本ゾーンは、ふもとの近鉄吉野駅から七曲りという遊歩道が整備されていて、ロープウェイに甘えなかった猛者たちが徒歩でお花見をしながら上がって来ます。
こういう休憩所も設置されています。まあ満席なんですけどね(;´・ω・)
金峯山寺(きんぷせんじ)
吉野山には世界遺産が点在しています。2004年に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」というカテゴリーで奈良県&和歌山県にまたがっていくつかの寺社仏閣が登録されています。その中で、まず吉野山の金峯山寺をご紹介しましょう。
日本には、「修験道(しゅげんどう)」という思想があります。奈良時代から平安時代にかけて、日本にもともとあった神道と、朝鮮半島から伝来した仏教の教えが合体し、『とりあえず山の中で歩きまくって修行していればいいことあるさ♪』的思考で山の中で修行を行っていたのが修験道です。そんな考えで山の中で修行している人々を「山伏(やまぶし)」と呼んでいます。
"いらすとや"の素材の充実っぷりは異常(´・ω・`)
日本人が弱いフレーズは「世界遺産」ですが、もう1つが「ご本尊御開帳」です。普段、お寺のご本尊さまは非公開なのですが、時期を決めてご本尊さまを公開するときがあります。それを「御開帳」といいます。
もちろん、"人々に仏様の教えに触れて欲しい"との純粋な信仰心から御開帳されるのであり、決して寺サイドが『稼ぎたいなぁ~。よし、御開帳して客寄せしよう!!』なんて思っているわけではありません。
金峯山寺は桜に時期にご本尊様の御開帳を実施しています。2019年は3月30日から5月6日まで御開帳実施中です。
本堂です、この中にご本尊様が3体いらっしゃいます。
拝観料は1人1000円です。潔く拝観料を払って下さい。なお、いつも当ブログをご愛読の方はお察しだと思いますが、ツベルクリン(添乗員)は無料です(/・ω・)/
中は写真NGです。ちなみに公式HPにご本尊様の写真がアップされています。
出典:http://www.kinpusen.or.jp/niomon/index.html
顔色悪いですが、元気です。ってか普段非公開のご本尊さまを気軽にHPに写真アップしちゃっていいのか疑問が残りますが、仏様の心は広いのです。
3体いらっしゃいますが、それぞれ人間の「過去」「現在」「未来」を救ってくれるとんでもない仏様です。ご本尊様にお参りすれば、未来永劫救ってくれますから借金の連帯保証人になっても安心ですね♪
本堂は、靴を脱いで上がらなければなりません。普通、ビニール袋が置いてあるのですが、さすが金峯山寺さん。特製の靴袋を配布してくれます。
靴袋とお守りをくれます。ちなみに、緑のお守りは去年(2018年)のもの、黄緑が今年(2019年)のものです。ちゃんと色を変えているんですね。毎年お参りに来てお金を落としてくれる金づるさんに配慮した心遣いですね♪
このようにツベルクリンは毎年ご本尊様にお会いしているので、未来永劫救われることはすでに決まっているのです。どうぞご安心して当ブログをご愛読ください。
パンフレットの中に、「修復費用の寄付のお願い」とその振込用紙、さらに「金峯山寺ファンクラブ(年会費3000円)」のご案内が入っていました。振込用紙まで用意してくれるとは、さすが金峯山寺さん♪ 観光客がご自宅に帰ってからもお金を吸い取ろうとする姿勢は、尊敬に値しますね(´・ω・`)
東南院の枝垂桜
金峯山寺を出て中千本方面に進んでいきます。
すると右側に東南院という小さなお寺が現れました。先程の金峯山寺と同じ1300年前の建てられた寺院です。
桜の時期にだけ、普段は非公開のご本尊さまを公開してらっしゃいます。しかも、枝垂桜つき。しかも、拝観料は「お気持ちで‥」とのこと。どこかのお寺さんとは大違いです(´・ω・`)
吉水神社
吉水神社って神社があります。この神社も金峯山寺と共に世界遺産に登録されています。
吉水神社へ向かう道から先ほどの金峯山寺を眺めてみます。一眼レフバカが好きそうなアングルですね♪
「1目千本」という場所があり、吉野の中千本ゾーンを一望できちゃう場所があります。桜だけでなく、人間も「1目千人」ですな(´・ω・`) まあ、行った時期が早くて中千本はあまり咲いていませんでした。観光客ざまぁぁぁ(∩´∀`)
ちゃんと咲いているとこんな感じになります
出典:http://www.yoshinoyama-sakura.jp/index.php?p=11
吉野山の桜は「シロヤマザクラ」という日本古来の品種です。
さて、神社境内へ入ってみましょう
吉水神社は、1336年より60年間、「南朝(なんちょう)」という"皇居"が置かれた場所なのです。この時代、京都にあった朝廷(天皇が政治を行う機関)が内部分裂を起こし、後醍醐天皇(ごだいごてんのう)という人物が『よろしい、ならば分裂じゃ!!』と一部の家来と三種の神器という宝物を連れて京都を脱出し、ここ山奥のド田舎である吉野を本拠地としました。この朝廷が分裂した時代を「南北朝時代」と呼んでいます。
拝観料は1人400円です。もちろん、ツベルクリンは選ばれし人間(添乗員)なので無料です。無料だから『まあ入ってみるか~』っていう気分になるのです。
外から見た書院の様子です。
奥に金峯山寺が見えます。吉水神社にいても存在感を示してきます。ネット見ていると上から垂れ下がってくる広告みたいですね(´・ω・`)
書院の中へ入ります。太っ腹なことに写真OKです。
吉水神社ってヤバいところで、「源義経&弁慶が隠れ住んだ」「後醍醐天皇が本拠地とした」「豊臣秀吉がお花見をした」「ツベルクリンが訪問した」などと、有名無名人物が押し寄せている場所なのです。
上の写真は、源義経とその家来の弁慶が隠れ住んだ部屋です。義経は、兄の源頼朝との折り合いが悪く、兄から指名手配されていたのです。右側の1畳のスペースが"弁慶思案の間"です。弁慶が考え事(今日の夕飯何にしようかな~)などと思いを巡らせたスペースなのです。
義経&弁慶が去った200年後、今度は後醍醐天皇がやってきて『ここを皇居とする!』などと言い出しました。その天皇が過ごしたお部屋です。
源義経の鎧です。
後醍醐天皇グッズです。読者の方の持ち物とあまり変わりませんね~(´・ω・`)
終わりに‥
出典:https://www.youtube.com/watch?v=a7T1Ku7SQH4
今回は、やむを得ない事情(行くのダルい)で上千本&奥千本ゾーンには行っていません。行った時のお楽しみです。
この記事がアップされるころには、中千本より上が見ごろでしょう。皆さまもぜひ吉野にお越しになるか、『よし、もうブログで行った気分になったわ!!』と感慨にふけって頂ければ幸いです。
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