【ツベルクリンwalker】シリーズは、現役添乗員であるツベルクリンは日本の観光地を徹底ガイドしていくシリーズ記事です。今回は熊本県を走る観光列車「A列車で行こう」をガイドしていきます。
今まで当シリーズでは、観光地にスポットを当ててご紹介してきました。今回はややアウトローで、観光列車にスポットを当ててご紹介していきます。
列車とは、普通は移動するためだけに乗る物体です。移動することに価値があるのです。しかし日本には、移動は二の次で乗ることそのものを楽しむスペクタクルな列車があります。いわゆる観光列車ってやつです。
九州は(ってかJR九州)は観光列車だらけで、つまり移動する価値が無い路線ばかりってことです。そんなJR九州が運転している観光列車の中に、「A列車で行こう」号というふざけた名前の観光列車があります。
A列車で行こうの「A」とは、「adult(アダルト…大人の、の意味)」の頭文字です。大人の列車であり、つまりはアレな列車です(´・ω・`)
では、早速乗ってみましょう。
<目次>
運行区間について
「A列車で行こう」は熊本県内のJR三角(みすみ)線を走っています。三角線の位置はこちら。
三角線は、熊本駅から三角駅までの区間です。いわゆる「盲腸線」と言われる行き止まりになっちゃう路線です。もともと、熊本県内で産出された石炭を、積み出し港である三角港に運ぶために作られた路線でした。石炭かオワコンになってしまった現在、本来であれば用無しになっている路線なのです。(事実、例えば石炭王国であった福岡県内の石炭路線は昭和末期に片っ端から廃線になっています)
そのオワコン路線を走っているのが、A列車で行こうであり、つまり三角線はA列車で行こうにおんぶに抱っこ状態なのです。
まずは三角駅に行こう
A列車で行こうは、熊本駅と三角駅を1日3往復しています。今回は、三角駅→熊本駅の運行列車に乗ります。
始発駅の三角駅はこちらです。
本来であれば、ど田舎の誰も乗らない路線の終点なので、屋根とかいらないはずですが、A列車で行こうが運行するにあたって、リニューアルされました。建物自体は1903年の木造駅舎をそのまま使っています。
駅舎は立派ですが、駅前は何もありません。
改札口です。自動改札機ありません。さすがど田舎です。トイレはホームに有りますが、改札口がフリーパス状態ですから問題ありません。
A列車で行こう以外の普通列車も1時間に1本走ってますよ。
A列車で行こうに乗ろう!
アダルトな列車ですから、落ち着いた黒の装飾です。
A列車で行こうは全席指定席です。乗車券の他に指定席券が必要です。『おっ、やってるやってる〜』といった焼き鳥屋感覚では乗れないのです。
全席指定席なんですが、一部フリースペースもあり、自由に座ることもできます。上の写真は子供用の席です。子供は窓側が好きですからね〜。もちろん、子供を押しのけて"昔の子供"が座っても構いません(席小さいけど)。
A列車で行こうは、2両編成です。
内装もよく分かりませんがお洒落です。
先頭から見た車窓です。
トイレもありますよ!
この辺wifi飛んでんな(๑・̑◡・̑๑)
車内BGMは、アメリカのジャズ曲『A列車で行こう』です。つまりは、ジャズ曲のタイトルから列車の名前が付けられているわけです。
この曲がエンドレスで流れ続けますので、乗車後2〜3日間は、脳内BGMがこれになります。
車窓からの景色(山側)です。これぞまさしくど田舎です。
海側の景色も捨てたもんじゃありません。
御輿来(おこしき)海岸です。この海岸は、「砂紋(さもん)」という砂の紋様が現れます。干潮の時間にまだら模様が海岸に現れるのです。上の写真でも、少し紋様が現れています。
御輿来海岸が本気出した時の写真がこちら。
出典:https://www.city.uto.kumamoto.jp/utomonogatari/q/aview/5/535.html
A列車で行こうの特徴として、車内にバーカウンターが設置されています。ハイボールなどアルコールを置いてある観光列車は、全国的に見ても珍しいです。
お姉さんが車掌兼バーテンダーです。
ハイボールを注いでいます。
メニュー表です。観光列車ということを考慮すればまあ良心的価格です。
終わりに…
九州には、A列車で行こうの他にもたくさんの観光列車があります。また、観光寝台列車として、「ななつ星」という貧乏人なんか相手にしない高級列車もあります。ぜひ、九州に来て観光列車をお楽しみくださいね!
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