日常にツベルクリン注射を‥

現役の添乗員、そしてなおかつ社会科の教員免許を所持している自分が、旅行ネタおよび旅行中に使える(もしくは使えない)社会科ネタをお届けするブログです♪

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【保存版】119番通報のやり方・心構えを教える記事

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保存版】シリーズは、筆者であるツベルクリンが色々なジャンルのネタを好き勝手に書いていくシリーズ記事です。今回は「119番通報のやり方や心構え」を教える記事です。

 

前回の【保存版】シリーズはこちら

www.tuberculin.net

 

 

当ブログも色々とシリーズが増えました。この【保存版】シリーズも以前は何でもかんでも書いてましたが、最近ではガチ保存版のみの記事で構成するようにしています。基本的にわりと真面目な内容の記事をアップしています。

 

私ツベルクリンは添乗員です。お客様はたいてい60歳以上の高齢者です。80~90歳代の方も普通にご参加されます。本来あっては欲しくないことではありますが、ツアー中に救急車を呼ばなければいけない事例が発生することがあります。

 

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ちなみに、その回数は私で年間3回ほどです。幸い、亡くなった方はいません。よくよく考えてみると、1年間で3回119番通報するって相当多いんじゃないでしょうか?おそらく、一生で119番通報したことがある方さえ、半分ちょっとくらいじゃないでしょうか?

 

119番通報する際には、通報する人がある程度把握しておかなければならないことがいくつかあります。今日は119番通報のプロである私がお伝えしてまいります。

 

なお、今回は「救急」で119番通報する際について考えます。「火事」は管轄外ですのでご了承ください。

 

<目次>

 

 

通報の時に聞かれること

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119番通報した際に、消防局の方から聞かれることはある程度決まっています。事前に把握しておきましょう。

 

①火事か救急か?

まず聞かれます。当記事では、救急を扱いますので『救急です』と答えます。

 

②意識があるか、無いか?

次に意識の有無を聞かれます。その後、呼吸の有無、出血の有無を聞かれます。また、その他具合の様子を聞かれる場合もあります。

 

呼吸について言及しておくと、意識はないがまるで深呼吸のような深い呼吸をしている場合があります。これば「死戦期呼吸(しせんきこきゅう)」といいます。

 


死戦期呼吸

知識が無いと『呼吸してるじゃん♪』と勘違いしてしまいますが、読んで字のごとく、危険な状態です。一刻も早く119番通報が必要です。私は、実際に死戦期呼吸をしている患者の119番通報をしたことがありますが、本当に呼吸してると勘違いしてしまいます(もちろん、普通の呼吸とは違い、深いゆっくりとした呼吸なんですけどね)

 

③病人(怪我人)の特徴

病人や怪我人の特徴について聞かれます。性別、身体の大きさ、年齢(意識が無い場合は通報者の勘でOK)を答えましょう。

 

④場所、住所

場所を答えます。大きな目印(◯◯駅、◯◯通り)があればそれを伝えます。場所に不慣れな場合、周囲に住所が書いてないか探します。公衆電話から掛けている場合、電話に住所が書いてあります。携帯電話からかけている場合、住所が書いてあるものの例として、「交差点の信号機」「電柱」「自販機」などがあります。

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⑤通報者の氏名や電話番号

通報後、消防局から通報者に電話がかかってくる場合があります。自分の名前と携帯電話番号を伝えましょう。そして、通報者は救急車が来るまでその場に居てください。救急車が来たら手を振って場所を教えます。

 

 

 

通報者以外の人がやること

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出典:https://www.iga-younet.co.jp/

通報者が119番通報をしている間に、他の人がやることがあります。基本的に、通報する人が『そこの人、◯◯をして下さい』と指示するのが基本です。人間は指示されないと動けない生き物だからです。

 

もし、自分以外に周囲に人がいない場合、これらの事を自分でしなければなりません(もちろん、最優先は119番通報ですが‥)

 

①心臓マッサージ(意識無い場合)

 意識が無い場合、心臓マッサージが必要です。やり方は次の通りです。

 

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ろっ骨を折るつもりで強くやりましょう。両手で真上から押します。子どもの場合、片手で押してもいいでしょう。

 

人工呼吸はやらなくていい、とされています。人工呼吸するくらいなら心臓マッサージに専念してください。

 

 

②AEDを持ってくる(意識無い場合)

 

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意識が無い場合、いわゆる電気ショックを与えて意識回復を目指す機器、AEDを探します。AEDは公共施設などに設置されてあり、普段気付かないだけで結構その辺にあります。

 

AEDの機器を開けると日本語の音声が流れ、やる事を指示されます。基本的には上半身服を脱がせます。脱がせにくい場合、AEDの中にハサミが入ってます。

 

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電源を入れ、電流パットを指示通りに患者の身体に貼り付けます。その後、AEDが自動的に病状を判断します。仮にAEDが必要ない場合、『ごめん!AED必要無いっぽいわ!』的な音声が流れますので、基本的に意識が無い場合、AEDを使うことを躊躇しないでください。

 

そして、電気ショックが必要とAEDが判断した場合、音声指示に従って電源ショックを与えてください。全ての行動はAEDの機器から音声案内が流れますので、落ち着いて聞いてください。

 

③止血する(出血している場合)

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出典:www.city.hadano.kanagawa.jp/

私が119番したのはそのすべてが病気によるものでしたが、怪我で119番することもあるでしょう。患者が出血している場合、理想は患部を清潔なタオルやハンカチで抑えてあげることです。二次感染を防ぐため、抑える手にビニール袋を巻くと安心です。

 

 

④患者を励ます(意識ある場合)

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意識はあるけども、思い切り出血している場合などは患者はうろたえてパニックになってしまうかもしれません。『これくらい大丈夫やで!』『もうすぐ救急車来るで!!』などと励ましの言葉をかけてあげてください。

 

 

通報は"赤の他人"がやった方がいい

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119番通報は、出来れば患者(怪我人)とは全く関係ない"赤の他人"がやってあげたほうが望ましいです。患者に近い関係の人(親、子ども、配偶者、恋人、友人など)は、おそらくパニック状態になっているので、まともに通報出来ません。

 

こんな感じで


119 救急通報 あわてている通報例

 

これはあくまで実際の会話ではなく例です。実際は、ただわめいているだけ、それくらいパニックになるでしょう。パニック状態であればあるほど、大切な情報が伝わらず救急車の出動が遅れてしまうのです。

 

かといって、『パニックになるな』と言ったって絶対パニックになりますから、可能であれば通りすがりの人が通報してあげた方が良いのです。言い方悪いですが、私が仕事中に119番通報を落ち着いて出来る理由は、ツアーご参加のお客様が"赤の他人"だからです。

 

最初に言ったように、私は1年間に3回くらい119番通報しますが、今までに亡くなった方はいらっしゃいません。逆に私が119番通報に手間取っていたら、助からなかった方もいたかもしれません。落ち着いて通報することが、救急車の出動を早め、命を救うことにつながるのです。

 

 

 

119番すべきか迷った場合

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例えば、前述したように意識が無かったり死戦期呼吸らしき症状があったら迷わず119番すべきなのですが、『果たしてこの症状は119番すべきなのだろうか?』と迷うケースもあると思います。

 

そんなときに、相談に乗ってくれるのが救急相談センターです。症状を伝えると119番すべきかもしくは自力で病院に行くべきなのか判断してくれます。電話番号は次の通りです。

 

大人の場合→救急相談センター#7119

子供の場合→子供医療電話相談#8000

 

 

 

終わりに‥

読書の方もいつ119番通報するか分かりません。ぜひ、この記事をお読み頂き、備えて頂けたらと思います。命を救えるのは、あなたかもしれませんよ。

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