【保存版】シリーズは、筆者であるツベルクリンが色々なジャンルの有益かつ無益な情報を書いていくシリーズ記事です。今回のテーマは、「旅行(トラベル)ライターになることをおススメしない3つの理由」です。
旅行に行って記事(ブログ)を書き、その収益で生計を立てる職業、旅行ライター(トラベルライターとも)。古くは、沢木耕太郎氏の『深夜特急』シリーズなど、いわゆる紀行文というジャンルは人気なジャンルではあります。
深夜特急(1) 香港・マカオ (新潮文庫) [ 沢木耕太郎 ]
旅行好きな方にとって旅行ライターは大変魅力的なものに写ります。私だってそうです。しかしながら、私は旅行ライターになることをおすすめしません。今日はその理由をお伝えしていきます。もし、旅行ライターになりたい人がいたら、よく考えてからその道へ進んでくださいね。
<目次>
旅行ライターになることをおススメしない3つの理由
①ライバルが多い
はっきり言って、旅行は人気ジャンルです。「就職したい企業ランキング」で大手旅行会社のJTBがずっと1位になっていることからもうなずけます。
20年就職人気ランキング、文系1位はJTB 2位にANA、マイナビ・日経調べ
ってことは、旅行カテゴリーは最上位の人気カテゴリーなわけです。当然、ライバルがひしめき合っているわけです。旅行ブログを書くにしても、競合サイトが目白押しです。私がブログを書いている「はてなブログ」においても、旅行記を書いているブロガーさんはたくさんいます。
このような状況なので、例え海外旅行の記事を書いたところで、ただ観光地の写真やその説明、感想を普通に書いただけでは、たいして新鮮味は生まれないのです。
前述した沢木氏の『深夜特急』が書かれた時代は、まだ海外旅行がメジャーじゃなかった1970年代の話です。その頃ならば、非常に新鮮味があるジャンルだったのでしょうが(現に沢木氏は旅行ライターの先駆者みたいな存在)、これだけグローバル化した現代では、ただ海外旅行へ行っただけの文章では、重宝がられないのです。
②旅が日常化することの"苦痛"さ
私は添乗員ですが、お客様からよく言われるセリフがあります。それは、『添乗員さんって色んなところ行けていいわね~』という羨望のセリフです。旅行関係に就職したがる就活生だって、根底にはこの羨望の意識があるはずです。
旅行に行けることがなぜ羨望のまなざしを受けるのかと言えば、そのようなセリフを発する人にとって、旅行とは非日常的なものだからです。海外や国内の観光地を訪ね歩き、その土地の物を食べ、温泉なんかに入ったりする‥旅行にはこのような非日常が詰まっています。だから、人々は旅行に行きたがるのです。
旅行ライターの特徴は、この非日常的な行為である旅行を仕事にするってことです。言ってしまえば、非日常的な行為だった旅行を日常的な行為にしてしまうのです。
旅行というのは、楽しいものであるはずなのに、それを仕事にしてしまうと、常に記事を書くことを意識しながら旅をしなければなりません。これって、旅好きな人であればあるほど、苦痛になってくると思うんですよね。
私もプライベートで旅行に行きますが、その時もブログにアップすることを考えています。考えていますって言うか、「考えてしまいます」。プライべートの旅行なのに、記事の構成ばかり考えてしまってゆっくり楽しめなくなっているんですよね~。ってか、もう記事にするために旅行に行く、みたいに順序が入れ替わってしまってる感さえあります。
私に添乗員なので、旅行へ行くことが日常化している生活を送っています。そういう意味では、旅行ライターみたいなものです。私にとって旅行に行くことは、会社へ出勤する、買い物へ行く、銀行へ行く、みたいな行為と同じ感覚なのです。
旅行ライターを始めたとしても、そう遠くない時期にマンネリ化が襲ってくることは明白です。旅に出ることが日常化、つまりマンネリ化してくるのです。
③観光や移動が制限される時もある
まさに、この記事を書いている2020年春の時期がそうで、現在コロナウイルスの影響により、外出の自粛が要請されています。旅行なんてものは不要不急な行動そのものですから、この時期は旅行を自粛せざるを得ません。
実際問題、添乗員である私は現況をお伝えすると、ほとんどツアーの仕事がありません。本来であれば、桜が咲くこの時期は繁忙期であるにもかかわらず。
今回のようにウイルス関連だけでなく、テロや戦争によって人々の移動が制限されることもあります。旅行とは、世間が平和な時でないと行けない"幸せな行為"なのです。
個人的におススメなやり方
全くのまっさらな状態から旅行ライターをやりたいという方がいたら、まずは「添乗員+旅行ライター」の合わせ技はいかがでしょうか?と提案してみたいです。つまりは、現在の私のような状況ですね。
旅行に行くには費用がかかります。売れっ子ライターなら出版社なりが費用を出してくれるでしょうが、素人はまず自己負担で旅行に出かけなければなりません。しかし、添乗員ならば旅費はかかりません。
添乗員の待遇については、
【ざつだん!】添乗員になりたい人に思いとどまるよう説得する記事 - 日常にツベルクリン注射を‥
こちらの記事で詳しくご紹介しています。添乗員の立場は派遣社員です。言い換えると、ある程度は副業し放題です。実際に、添乗員をしながら旅ブログを書いている方は結構います。添乗員をやりながら、ライターとしての技量を磨いていくことも手の1つではあります。
もちろん、ツアー中は添乗員の仕事が優先であり、記事のための写真を撮影したりなどは二の次です(お客様対応が忙しくて紹介出来なかった観光地も結構あります)。ライターとしての力量を試される前に、添乗員としての手腕を試されることになりますね。
そして、前述したように③のようなケースだと、添乗員としての仕事が無くなります。やっぱり旅行を生業とすることは、結構なリスクを伴うことを覚悟しておかなければなりません。
終わりに‥
当ブログの基本的な軸は旅行ブログなので、現在その影響をモロにくらっている状況です。旅行ライターになるにしても、旅行関連だけでなく幅広く題材を書けるようになったら、また違ってくるんでしょうけどね~(なので当ブログは最近、雑記ブログ化しちゃってます‥)。
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