【ざつだん!】シリーズは、私ツベルクリンが日々考えていることを垂れ流していく日常系記事シリーズです。今回のテーマは「高校の時の担任が狂信的にクラス皆勤賞を目指していた時の思い出」です。
皆さんは「皆勤賞」をもらったことはありますか?皆勤賞とは学校を1日も欠席&遅刻をせずに登校した生徒に送られる賞のことを指します。たいてい学期末に表彰されて賞状とかもらえたりするあの賞です。
この皆勤賞ですが、近年廃止する学校が増えてきているのです。廃止するってことは、皆勤したって表彰しない、ってことです。
皆勤賞廃止、学校版年休…「学校休むことは悪」意識に変化、旅行理由に欠席65%が肯定的 : 読売新聞
私の意見を言わせてもらえば、個人が自分の意志で、体調に気を付けながら頑張って登校し続けた結果の皆勤賞ならば、廃止することには反対です。もちろん、熱があるのに無理やり登校してくるのは問題ですけど、「バカは風邪をひかない」を体現した結果の皆勤賞は、その頑張りを認めてあげるべきです。
一方で、ここで私が廃止に反対しているのは「個人皆勤賞」であります。皆勤賞にはもう1つ種類があって、学校のクラス全員が皆勤を達成する「クラス皆勤賞」というものがあります。このクラス皆勤賞には、疑問を呈したいと思っています。疑問を呈す前に、私の高校時代の経験を勝手に語りたいと思います。
そもそも皆勤賞に関しては、文部科学省などが公式に定義しているものではなく、あくまで個々の学校の規定に基づいているものです。私の通っていた高校では、
個人皆勤賞
- 無遅刻無欠席であること
- 部活の試合などの欠席(いわゆる公欠)や、インフルエンザなどの感染症による出席停止処置は除く
クラス皆勤賞
- クラス全員が毎日出席すること
→少しでも出席すればOK。病気による遅刻や早退もOK。保健室登校もOK。とにかく一瞬でも学校に行けばOK。
という基準てした。
クラス皆勤賞の方が出席に対する基準が緩いんですけど、クラス全員が1人として休むことが許されない厳しさがあります。もし1年間クラス皆勤を達成するようなクラスが出れば、地元の新聞やネットニュースに載るレベルの案件です。
私が高校1年時の話です。明るい高校生活が始まるとみんなが期待を胸に膨らましていた矢先、入学式後のHRで担任の先生の口から「このクラスはクラス皆勤賞を狙う」と高らかに宣言されたのです。
まだ全然クラスメイトと打ち解けていない緊張感マックスの空気感もあってか、その宣言は案外スッキリと私たちの心の中に入ってきたのです。
担任の先生は、威厳とパワー溢れる女性体育教師で、プロレスラーのジャガー横田をさらにいかつくした風貌でした。入学早々そのような宣言をされても生徒に『お、おう…‼︎』と飲み込ませるだけの威圧感は確かにあったのです。
これが、『金八先生』とか『スクールウォーズ』のような荒れた学校なら反発もあったでしょうが、私の通っていた高校は真面目な進学校だったので、担任のパワーに圧倒されてしまったのです。入学式の翌日から、1年に渡る長い長い戦いが始まってしまったのです。
コロナ禍では考えられませんが(この話は2000年代中盤の話)、その担任は熱が出た生徒の家に電話して、『1コマでもいいから登校しなさい』とハッパをかけて登校を促していました。そしてそう言われた生徒はキツそうにしながらも登校してきました(๑・̑◡・̑๑)。
こうなると、良い意味で絶対に休まないという結束力、悪い意味で同調圧力がクラス全体を支配していきました。こんな感じだから、部活で骨折をして医者から絶対安静と言われたのにも関わらず、松葉杖付いて無理矢理登校してくる猛者も出て来ちゃったのです(๑・̑◡・̑๑)
※ちなみに、その担任の先生が以前に別のクラスでクラス皆勤賞を目指した際に、そのクラスの女子生徒が登校中に車に轢かれて制服がズタボロになるレベルの負傷を負いながらも、ふらつきながら門までやってきて"出席"した、という狂気的な話も聞いたことがあります(あくまで聞いただけですけど)。
※その担任の先生については、後に中学教師になった私の視点から見れば、指導力もあって熱い先生なので、基本的には尊敬しています。ただ、クラス皆勤賞に対する想いがバグってるだけです(๑・̑◡・̑๑)
そして、結果を言ってしまえば、3学期の2月にクラス皆勤は途絶えてしまいました。クラスの中に問題行動を起こし、停学になってしまった生徒が出てしまったのです。
まぁ、問題のその生徒は陽キャ的立場だったし、停学明けに反省の意を込めて丸坊主にしてやって来てたので、特に復学後に叩かれることも無かったです。個人的には『あぁ、この結末ってなんか学園ドラマみたいだな(๑・̑◡・̑๑)』と思いました。
とはいえ、3学期途中まで40名いたクラスの誰1人として休むことなく登校し続けたのは、狂気です。もっとも、担任の先生がただ威圧的なだけでなく、「この先生について行こう!」と思わせるだけの指導力があったのも確かです。だとしても狂気ですけど(๑・̑◡・̑๑)
私個人で言えば、そのあと卒業するまで無遅刻無欠席で3年間皆勤賞を達成しました。無理したわけでなく、毎日元気だったのです。「バカは風邪をひかない」を体現しちゃったのです(๑・̑◡・̑๑)
長々と語ってきましたが、まとめれば、周囲の影響や干渉を受けず、毎日健康を維持し、個人で頑張って達成した個人皆勤賞は褒められるべきです(もちろん体調悪いのなら躊躇なく休め)。そして、休まなかった人を褒める行為が、休んだ人を責めることにはならないと思うので、皆勤賞を廃止すべきではないと思います。
逆に、同調圧力を加速させる恐れがあるクラス皆勤賞は、令和の時代にはそぐわなくなってきていると思います。交通事故に遭ってもなお、登校してくるような宗教じみた行為に駆り立てるのは平成時代で終わりにしてほしいところです。
皆勤賞廃止の是非のほかに賛否の別れる案件が『家族旅行で学校を休んでもいいのか』問題です。
家族旅行で、小学校を休ませるのは、あり?なし?アンケート結果 2020年 | 税務職員経験者による安心の節税節約・副業・投資
これに関して、元中学校教師である私の意見は、『休んでも構わない(だけど推奨される行為ではない)』です。なんか、最近では皆勤賞への反発からか"休んだら褒めよう"といった風潮が出てきています。
学校を「休んでも大丈夫」という空気感は賛成ですが、「むしろガンガン休むべき!」ってなると違和感を覚えます。
あと、家族旅行で学校を休んでも構わないのですが、その後に『この子のために休んだ分の補習を放課後にして下さい!』とか担任に要求するのは無しね、と付け加えておきます。その辺りのフォローは、学校ではなく保護者が行うべきです。
以上、私の意見を過去の経験を踏まえながら述べてきました。やはり、学校はなるべく休まずに登校するのがあるべき姿だと思います。そして、欠席は個人の責任内で完結すべきであり、クラス全体に波及するような連帯責任を負わせるべきではない、とも思います。
ただ、"小中学生の時に体調崩して学校休んだときに、普段は学校に行ってて観れないNHKの児童向け番組とか『笑っていいとも』を観る背徳感は最高だったなぁ〜"という、今までの論調を一気にひっくり返す思い出がフッと湧いてきたりもするのです(๑・̑◡・̑๑)
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