【保存版】シリーズは、筆者であるツベルクリンが色々なジャンルの有益かつ無益な情報を書いていくシリーズ記事です。今回は仏様の種類をやさしく解説していきますよ。
前回の記事はこちら
日本という国は、仏様がその辺にウロチョロしている国です。皆さんもお寺にお参りして仏様にお願いをしたことがあるはずです。でも、一言に"仏様"って言っても色んな仏様がいます。みなさんは仏様の種類や各仏様の役割をご存じでしょうか?どうせ知らないですよね(´・ω・`)。
今回は、ある程度のお参りに対応できるくらいの仏様の知識をお伝えしていこうかと思います。『てめえはただの添乗員だろ?仏様なんか分かんのかよ?(*'ω'*)』というのが92%の読者の方の反応だと思います。
出典:https://shikoku-tourism.com/
ただ、私は仕事とはいえ、四国八十八カ所(お遍路)を全て巡拝しています。平成生まれで八十八カ所回ってるってヤバくないですか?アラサーにしてすでにあの世に逝く準備万端なのです(*'ω'*)。そこで得た知識を基に記述していきますね。
<目次>
仏様の種類
実は仏様には"カテゴリー"があります。それを理解していないと、仏様のことが2~3ミリしか分かりません。仏様のカテゴリーには「如来(にょらい)」「菩薩(ぼさつ)」「明王(みょうおう)」「天部(てんぶ)」の4つに分けられます。
立場をピラミッド上にするとこんなかんじになります。
それぞれの種類について解説していきます。
如来(にょらい)
「如来(にょらい)」は、もう完全に修行が終わって悟りを開いた仏様です。ところで、記事のタイトルで「仏様の種類~」とか言ってますが、正確に言うと仏様=如来です。悟りを完全に開ききったお方を、仏様だとか如来っていいます。
ちなみに、地球上で修行を終えて完全に悟りを開いたのは、お釈迦様(ブッタ)しかいません。お釈迦様は仏教を開いた教祖です。
でも、後でご紹介しますが、如来って「大日如来」だとか「薬師如来」だとか色々いらっしゃいます。これについてお釈迦様は『地球で悟りを開いたのはこのワイだけや。でも、全宇宙のあちこちにはワイと同じような如来がぎょうさんおるんやで!』という見解を出しています。
如来のお姿は、修行を終えてますから非常に質素です。
出典:ichibata.jp/
このように1年中この格好です。猛吹雪の日だってこの格好ですが、悟りを開いているので大丈夫です。また、髪型がパンチパーマです。
出典:FASHIONSNAP.COM [ファッションスナップ・ドットコム]
これは「螺髪(らほつ)」という髪型です。如来は髪型が螺髪であることが多いです。
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菩薩(ぼさつ)
「菩薩(ぼさつ)」という言葉は、「菩提薩埵(ぼだいさった)」のという言葉の略語です。「菩提」とは仏の悟りを意味し、「薩埵」とは、求める人という意味です。つまり菩薩とは"仏の悟りを求める人"という意味になります。菩薩は、悟りを求めて修行中の身分であることを指しています。
菩薩の中でも、色々上下関係があって、本来なら如来になれるのに、あえて修行を続ける"現場主義"的な菩薩もいれば、初心者マーク状態の菩薩もいます。どちらにせよ、まだ悟りを開いていませんので、物欲があります。装飾品とか付けちゃってます。
ちなみに、馴染み深いお地蔵さんは地蔵菩薩という菩薩なのですが、例外的に地味な菩薩です。ヤンキー高校にだって意味もなく真面目な生徒がいるように、菩薩にも地味な菩薩がいるのです。
明王(みょうおう)
仏様と聞いてイメージする表情は、とても柔和で優しそうなお顔だと思います。ところが明王は、常に怒りまくっています。
明王の正体は、如来です。如来や菩薩が教えを説いても態度を改めないアウトローな凡人に対し、その態度を改めさせるために怒った状態で現場にやってきた如来のことを明王といいます。
怒りまくっていますが、それは言うことを聞かないアウトローな凡人を更生させるためであり、『お前の事を思って言ってるんだぞ!』状態と言えます。
天部(てんぶ)
如来や菩薩や明王は、人々を救済するために存在していますし、救済するパワーがあります。ところがやっかいなのが、これらの仏様達は自己防衛能力がありません。仏教の敵(鬼とか魔王とか)に、襲われる危険性があるのです。
仏教の敵から、仏様達を守るのが「天部」なのです。分かりやすいのが、金剛力士(こんごうりきし)でしょう。
お寺の門で悪人が入ってこないようにガードしているのです。また、「韋駄天(いだてん)」も有名です。悪人を追いかけて捕まえたことから、足が速いことで知られています。
さて、ここからは「如来」「菩薩」「明王」「天部」それぞれのカテゴリーに属する主な仏様の種類を挙げていきます。
主な如来の種類
大日如来(だいにちにょらい)
大日如来とは、如来の中でも最高位の如来と言っても過言ではありません。トップオブthe如来なのです。大日とは太陽と同じ意味です。大地をあまねく照らすギンギラギンな仏様です。
釈迦如来(しゃかにょらい)
釈迦如来とは、仏教を開いたお釈迦様そのものです。地球上で如来に君臨しているのは、お釈迦様だけです(その他の如来は地球以外の宇宙あちこちにいます)。
お釈迦さんには付き人がいて「普賢菩薩(ふげんぼさつ)」と「文殊菩薩(もんじゅぼさつ)」を従えています。普賢菩薩は無病息災や長寿もたらしてくれます。文殊菩薩は知恵を授けてくれます。この3人を合わせて「釈迦三尊(しゃかさんぞん)」と言い、奈良県の法隆寺にある釈迦三尊が有名です。
阿弥陀如来(あみだにょらい)
日本の半分以上の寺院のご本尊様はこの阿弥陀如来です。阿弥陀如来は、あの世、つまり極楽浄土を治める仏様です。また、仏様の先生のような立場とも言われています。
上の写真は、京都府の平等院鳳凰堂の阿弥陀如来です。また、"鎌倉の大仏"と呼ばれているアレも阿弥陀如来なのです。
薬師如来(やくしにょらい)
出典:世界の歴史まっぷ | 世界史・日本史・歴史地図ダウンロード
薬師如来は、漢字を見ても分かるように、人々の病を治してくれる仏様です。釈迦如来と同じように、この薬師如来も左右に付き人を従えていることがあります。「日光菩薩(にっこうぼさつ)」と「月光菩薩(げっこうぼさつ)」です。
日光菩薩は昼勤の看護師、月光菩薩は夜勤の看護師と思ってください。常に2人の看護師を従えているなんて良い身分ですこと(*'ω'*)
主な菩薩の種類
観音菩薩(かんのんぼさつ)
一般的には、"観音さま"って親しみをこめて呼ばれています。「音を観る」と書きますが、この音とは人々の苦しみの声だとされています。そんな声を観るように聞いてくれる菩薩なので観音菩薩と呼ばれています。
まあ世の中は苦しみだらけですから、観音様に愚痴を言ってくる人は多いのです。ですから、観音様の中には「十一面観音菩薩」のように顔が11個もある観音様もいれば、「千手観音菩薩」のように手がいっぱいある観音様もいます。より多くの人々の声を聴くために、顔や手を増やしたのです。
十一面観音菩薩です。顔の上に顔が付いてます。気持ち悪いです。
弥勒菩薩(みろくぼさつ)
右手を顔に、右足を組んでいる仏様がいたら、それは弥勒菩薩です。ちなみにこのポーズを「半跏思惟(はんかしゆい)」といいます。この弥勒菩薩様は、とてつもないパワーを秘めています。そのパワーで全ての人々を救済してくれるのです。
問題は、この弥勒菩薩様が現れるのはお釈迦様が亡くなった56億7000万年後だということです。お釈迦様は今からおよそ2500年前の方ですから、弥勒菩薩様出現まであと56億6999万7500年です。頑張って長生きすれば、もしかしたら弥勒菩薩様に会えるかもしれません。
地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
いわゆるお地蔵さんです。お地蔵さんは重大な任務を負っていて、弥勒菩薩が現れるまで人々の救済を任されているのです。前述したように弥勒菩薩が現れるのは56億6999万7500年後です。それまでの期間、お地蔵さんは人々を救済してくれるのです。とんでもない責任の負わされかたです。
主な明王の種類
明王も数多くの種類があるのですが、押さえておきたいのは「五大明王」です。東西南北と真ん中、5方位を守る明王で、どこから敵が来ても対処できるのです。その五大明王をご紹介していきます。
不道明王(ふどうみょうおう)
出典: http://www.butuzou-world-shop.com/
五大明王のリーダ格、不道明王です。『苦しむ人々を救済するまで、ここを動かねえぞ(*'ω'*)』と宣言したので、不動明王と言われます。基本的には全身ブルーです。具合が悪いんでしょうね。
降三世明王(ごうざんぜみょうおう)
よく見ると誰かを踏んづけています。お釈迦さまの教えに従わないシバ神(ヒンドゥー教の神様)を改心させるために、踏んづけてこらしめているのです。そこへシバ神の妻がやって来て、『私も夫の過ちを認めます。どうか、私も一緒に踏みつけてください』と言ったのです。それで、こういうシュールな状況になっているのです。降三世明王はドSであり、シバ神の妻はドМなのです。
大威徳明王(だいいとくみょうおう)
この仏様はパワー系であり、地獄の主である閻魔(えんま)大王にさえ勝てるとされています。見て分かる通り、水牛に乗っているので他の明王と区別がつきやすいです。
軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)
「如来」カテゴリーで言えば薬師如来のような存在であり、人々の病気を取り除いてくくれるとされています。どうやら"不死の薬"を持っているらしいです。身体の白い部分は、ヘビであり、身体中にヘビを絡ませているなんとも悪趣味な仏様です。
金剛夜叉明王(こんごうやしゃ)
基本的にこの明王は大食いで、以前は人間も食べていました。それを大日如来から注意され改心、敵や悪者だけを食べるようになったのです。やっつけるのではなく食べちゃうところが、アウトローですわ。
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主な天部の種類
四天王と帝釈天(たいしゃくてん)
日常生活でも使われる有名な言葉に「四天王」があります。これは、天部カテゴリーに属していて、東西南北それぞれの方位を守る天部の総称を指します。
四天王の内の1人、毘沙門天(びしゃもんてん)を旗印にしたのが戦国武将、上杉謙信であることは有名ですね。
そして、この四天王がお仕えしているのが帝釈天という位の高い天部です。
見た目から偉いんだなって分かります。像に乗ってるんだもん。東京の葛飾区にある柴又帝釈天が有名です。四天王も帝釈天も武力を持った戦闘要員なので、戦勝祈願や国家安泰にご利益があるようです。
弁財天(べんざいてん)
弁財天は女性です。七福神の中で唯一の女性であり、他の六福神からセクハラされていないか心配です。
弁財天のご利益は、学力向上や立身出世、金運上昇に恋愛運まで非常に万能で有能な天部と言えます。時代が下るにつれて後付け設定が増えていったのです。どちらにせよ、弁財天を見つけたら拝み倒してください(´・ω・`)
吉祥天(きっしょうてん)
四天王の1人である毘沙門天、その奥さんにあたるのがこの吉祥天です。ご利益は、弁財天とほぼ同じでオールラウンダーです。
ってことは、弁財天とキャラ被りしちゃってます。当初は貴族階級に支持された吉祥天の方が人気でしたが、鎌倉時代以降、一般庶民にも仏教が広まると次第に弁財天のほうが支持されるようになりました。
『ってか"弁財天=吉祥天"でいいじゃん』と考える見方もあるようです。ただ、天部の中でも女性は少ないので、男女雇用機会均等法にのっとり、頑張ってほしいと思います。
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 - Wikipedia
大黒天(だいこくてん)
まったく仏教に興味が無い人でも、姿かたちは見たことがあるでしょう。何のご利益があるのか分かりやすいもん。一般的には"だいこく様"の愛称で知られ、とにかく金運アップアップアップですわ。
終わりに‥
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