2019年の4月30日に今上天皇が退位され、翌5月1日に皇太子さまが新天皇として即位されます。そして半年間かけて即位式にあたる「即位の礼(そくいのれい)」が行われます。
今回は、今から91年前に行われた昭和天皇の即位の礼の様子を見て予習をしておこうという記事です(*´ω`)【時には昔の雑誌を‥】シリーズ特別篇とお考え下さい。その後編です。
前編記事はこちら
前回記事では、即位の礼が行われる京都御所へ向けて天皇皇后両陛下がパレードする様子をご覧いただきました。今回の後編では、京都御所到着後の様子や昭和天皇の親族の紹介などをご覧いただきます(´・ω・`)
<目次>
即位の礼の復習
即位の礼とは、新天皇が即位される際に国内や海外へ向けて『新しく天皇になりました!!』と宣言する一連の儀式のことをいいます。
ちなみに、2019年に行われる即位の礼は次のようなスケジュールで行われる予定です。(Wikipediaの即位の礼のページより引用)
- 剣璽等承継の儀
2019年(平成31年)5月1日〔宮殿 正殿〕 - 即位後朝見の儀
同日〔宮殿 正殿〕 - 即位礼正殿の儀
10月22日〔宮殿〕 - 祝賀御列の儀
同日〔宮殿~赤坂御所〕 - 饗宴の儀
同日、25日、29日、31日〔宮殿 豊明殿・長和殿〕
大事なのは①剣璽等承継の儀(けんじとうしょうけいのぎ)、③即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)です。
前回の記事では、4.祝賀御列の儀(いわゆるパレード部分)を取り上げました。
即位の礼出席者
左側が昭和天皇、右側が香淳(こうじゅん)皇后です。
ちなみに、昭和天皇がお召しになっている服装は黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)という正装です。天皇しか着用を許されていない服装です。
黄櫨染(こうろぜん)っていう色がこの世には存在します。少なくとも絵具では見たことありません。絵具セットの中にあったら小学校で自慢できますよ♪
こういう色です
出典:http://www.sekku-world.com/sokutai-kourozen.htm
昭和天皇もこの色のお召し物もご着用なさっています(白黒写真でまったく分かりませんが‥)。
今上天皇の即位の礼の際はこんな感じでした。
出典: https://www.huffingtonpost.jp/2017/12/21/heisei_a_23313961/
おそらく2019年の即位の礼では、現在の皇太子さまはこの服装をご着用なさると思います。このお召し物を見かけたら『あっ!あの服装ブログで見たやつだ!!』と叫んでくださいね(´・ω・`)
即位の礼参列者を見ていきます
当時の総理大臣田中儀一(たなかぎいち)です。彼は山口県出身の政治家です。明治維新で活躍した長州藩(現在の山口県)グループだった人物です。
ちなみに、昭和天皇は田中儀一のことをあまり信用していませんでした。コロコロ言うことが変わる人物だったからです。
この即位の礼の翌年(1929年)、昭和天皇は田中儀一に対し政治のやり方について直接ダメ出しします(天皇が政治家に対して直接ダメ出しすることは異例で、通常は側近に口伝えでそれとなく言ってもらう方法をとっていました。)
これに大きなショックを受けた田中総理大臣は『もう無理ぽ‥』と内閣を総辞職してしまいます。そして失意のうちに亡くなってしまうのです。
当時の内閣書記官長(現在の官房長官にあたる役職)であった鳩山一郎氏です。戦後、総理大臣に就任します。「鳩山」という名字からお気づきかと思いますが、2009年に総理大臣に就任した鳩山由紀夫氏のおじいさんです。
右側は平沼騏一郎(ひらぬまきいちろう)氏です。1939年に総理大臣に就任しています。
左側は近衛文麿(このえふみまろ)氏です。戦前に何度か総理大臣に就任しています。近衛家というのは平安時代に権力を握った藤原氏の親戚であり、明治維新まで公家だった一族です。
昭和天皇の親族紹介
昭和天皇の御親族も即位の礼にご出席なさってます。上の写真は昭和天皇の弟である秩父宮と勢津子夫人(ちなみにお2人に関しては過去記事で扱っています)
【時には昔の雑誌を‥】1925年8月26日号『アサヒグラフより(前半)』 - 日常にツベルクリン注射を‥
昭和天皇が長男、秩父宮は次男でした(全員で4人兄弟)
上の写真にも秩父宮&勢津子夫人です。お2人が即位の礼にご出席するために東京駅を出発する時の写真です。
左下の人物が高松宮です。昭和天皇の弟です(三男)。右下のやんちゃ坊主は三笠宮です(四男)。三笠宮は当時13歳なんですが、写真を見ると草むしりして遊んでいます(´・ω・`)
つまりこういうことです。
長男:昭和天皇(1901年~1989年)
次男:秩父宮(1902年~1953年)
→ラグビー大好き。秩父宮ラグビー場って名前の球技場あるよ
三男:高松宮(1905年~1987年)
→競馬大好き。高松宮杯って競馬のレースあるよ
四男:三笠宮(1915年~2016年)
→草むしり大好き。長生きしたよ
天皇皇后両陛下のお写真
天皇皇后両陛下の昔のお写真も掲載されています。"思い出カムバック"みたいなコーナーです。
右側は天皇に即位してすぐのお姿。七三分けがたくましいです(´・ω・`)左側は小学6年生時の昭和天皇。ズボンの丈はこれで合っているのでしょうか?
続いて香淳(こうじゅん)皇后です。昭和天皇の奥さまです。
彼女は皇族の久邇宮邦彦王(くにのみやくによしおう)の娘として生まれました。名前を良子(ながこ)といいました。右の写真は結婚する前の写真です。撮影当時17歳です。
昭和天皇とご結婚なさったのは1924年、彼女が21歳の時でした。左側の写真は結婚して1年後に撮影されたものです。結婚後は香淳皇后と呼ばれるようになりました。
昭和天皇と香淳皇后の間に生まれたのは、今年5月にご退位なさる今上天皇です。
お母さんの腕に抱かれる赤ちゃんは今上天皇です。
ちなみに、香淳皇后の父親の邦彦王は、娘が天皇陛下の夫人になったのを機に、頻繁に皇室に出入りするようになります。『お金ください!!』と言いに行くのがその理由です。あれ、なんか最近も皇女をお嫁さんに貰うからと似たような事を言い出した若者とその母親がいたような気がしますが‥。昔からそういうのってあったんですね(´・ω・`)
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儀式後のお食事会の様子
例えば結婚式においても食事が出る披露宴のほうが楽しみなように、即位の礼でも式典後に食事会が催されました。それが「饗宴の儀(きょうえんのぎ)」というやつです。
上の写真は、天皇皇后両陛下がご着席なさった席です。
会場全体の写真もあります。
基本的に着席しての食事会であったようです。というのも、2019年10月に行われる饗応の儀では一部を立席パーティにしての開催が計画がされているようなのです。
1990年の即位の礼における饗応の儀は、国内外から3400人が招待されました。4日間で合計7回に分けて行われました。今上天皇はもちろん全7回全て参加しましたから、四日間ひたすら食べていたわけです(๑・̑◡・̑๑)
出典:https://heisei.yahoo.co.jp/emperor/crownprince/
写真は1990年11月の饗宴の儀の様子です。
今回予定されている饗応の儀は、4日間で合計4回の予定です。招待人数も2600名程度に抑えられるようです。回数が減っているので1回当たりの人数は増えますが、立食パーティだから問題ないのです(正確には着席パーティー2回、立席パーティ2回)
これは、現皇太子さまの『お金は無駄遣いしちゃダメよね』という方針から決められたようです。また、新皇后となられる雅子さまのご体調に考慮したともされています。
饗宴の儀には、もちろんご招待を受けなければ参加できません。『おお、やってるやってる(*'▽')』といったノリで参加は出来ないのです。ツベルクリンには今のところ招待状は届いていません。1990年の時だったら招待人数が多かったからワンチャンあったんですけどね(´・ω・`)
まとめ
ご覧いただきありがとうございました。まあいたって真面目に書いていきました。新しい天皇が即位する瞬間に立ち会うのは人生でそんなにありませんから、天皇家について知っておくのもいい機会であったと思います。
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